まるでフランスの田舎町に佇んでいそうな可愛らしい外観のお店。
鳥栖市本通町の路地にある「佐藤生花店」は、2020年2月にリニューアルOPENしたばかり。
県内唯一の寄植えの技法を取り入れたり、お花を使ったワークショップをしたりと生花の販売の他にも女性がホッとできる癒しが詰まったお花屋さんです。
72年前から代々受け継いできた町のお花屋さんを紹介します。
こだわりの店舗
まず見ていただきたいのは佐藤生花店の外観。
壁はモルタルで整えられ、あえて経年劣化したようないい雰囲気。
店内に使われている建具もエイジング加工が施され、他ではなかなか見られない様相に目が奪われます。
お客さんに「素敵ね!」といわれることが多いこの世界観は、店主の川口 和美さんのこだわりそのもの。
国際モルタル造形協会理事長の山本氏を滋賀県から呼んだり、ディズニーシーの建築に携わった方に建具の加工をお願いしたりしてつくりあげたという唯一無二のお店。
地元の大工さんと協力しながら作業を行った際、始めはイメージを共有するのが難しかったそうですが「あなたの作りたかったのはこういうことね!」と完成時に一緒に喜べたのはいい思い出だと話す和美さん。
お店づくりに妥協しない情熱が、お客さんの心をつかんでいます。
おすすめしたいアレンジ
贈り物のお花のアレンジはもちろん、結婚式のブーケや冠婚葬祭で使用するスタンドアレンジ、ドライフラワーブーケなど色々な要望に応えてくれる「佐藤生花店」。
こちらは、成人式の髪飾りとしてドライフラワーを使用して作ったもの。
最近では、結婚式の際に身に着ける方も増えていると聞きますが、造花や金属アクセサリー等と違って人目を惹くこと間違いなしのヘアアクセサリーです。
ドレスや着物の写真をみせたり、希望のイメージをみせたりして作ってもらえるので、気になる方は予算も合わせて相談してみてください。
プランツギャザリング®
特におすすめしたいのが、現在佐賀県で「佐藤生花店」だけが教えているという「プランツギャザリング®」です。
プランツギャザリング®とは
寄せ植え技法の一つ。今までの寄せ植えと違い、新しく世界で特許をとった寄せ植え方法です。
名古屋の青木英郎さんが考案したという技法は、根付きの植物を組み合わせてつくる新しい寄せ植え方法。植えた時から、まるで花束の様に美しく、植物本来の伸びや動きなどを生かして、今までにない自然な雰囲気に仕上がるのが特徴です。
一見、鉢植えのように思えますが、ブーケのようなまとまりがあり、違う種類のお花だけれど、一体感があり綺麗でした。
こちらは、店頭に売ってあるものを購入することもでき、レンタルやプランツギャザリング体験をすることも可能。
まだ、九州でも講師の免許を持っている方は少ないということなので新しいことを初めてみたいと思っている方にはいいかもしれません。
予約の詳細は、ホームページよりご覧ください。
人気の教室とこれから
プランツギャザリング®だけでなく、他にも日々ワークショップを行っているということで聞いたのがこちら。
【体験・ワークショップ】
カラーサンド
ハーバリウム
モイストポプリ
アクセサリーイヤリング
ワックスバー
スワッグ
など、定期的にお花をつかったハンドメイド体験教室を行っているそう。
和美さん -
「お花と言ったら、記念の時に渡すものというイメージがあるけれど、特別な日だけじゃなく、暮らしの中にお花のある生活を届けたい。日頃からお花を楽しんで欲しいです。
飾ったり、身に着けたりして、毎日違う花を楽しんでもらえたら嬉しいですね」
今後パティシエとコラボをしてエディブルフラワーを使ったお菓子やハーブティーの提供、マルシェイベントなども行っていきたいということ。お花を通して色々な人に癒しを感じてもらいたいという和美さんの想いが詰まっています。
※毎月のワークショップの詳細は Instagramをチェックしてみてください。
花屋にかける想い
京都の池坊専修学院で2年間勉強して以来、32年花屋を続けている和美さんは、創業72年の「佐藤生花店」の3代目。幼少期からお花屋さんになることを目指し今まで花の勉強をしてきたといいます。元々、お花の生産者だったおじいさんからお父さんに変わり、代々花屋を受け継いできました。
年中無休で何年も休みなく働いていた両親の側で、今までお店を支えてきた和美さん。
自身も仕事ばかりで家族でどこかにいくというのはほとんどなかったそうですが、お花によって人を癒すはずの自分が疲れてしまっては意味がないと心機一転、方針を変えることに......
「葬儀場や結婚式などの下請けをメインに行っていた今までの運営方法をやめ、小売りに専念し、新しい花屋をはじめることにしました」と振り返ります。
当初は売上も落ち、大変なこともあったといいますが、お花を贈られる人の顔を想像しながらお花をアレンジすることが楽しいと言う和美さん。
今までお客さんの要望に真摯に耳を傾け続けてきた和美さんだからいえる言葉です。
まとめ
お花を通して癒しの空間をつくることに情熱を注いでいる「佐藤生花店」。
さいごにお花屋さんをしていて特に心がけていることを聞くとこんな言葉がかえってきました。
「私たちはメッセンジャー」
お花というのは、贈る人の気持ちがお花に託されて渡されているという事を常に意識している。そう話してくれた和美さん。
贈られる人が贈る人に対してどういう気持ちで送っているのか?
相手の気持ちに寄り添ってアレンジしてくれる佐藤生花店だからこそ、今もなお町で愛されているのかもしれません。
お知らせ
・パティシエとコラボした花カフェ「87茶@」を2020年4月末から週末祝日限定でOPEN!
(不定期開催のため、情報は Instagramからご確認ください。)
・6月より「植物と花から癒やしを」のコンセプトでよもぎ蒸し等が体験出来るサロンを敷地内(花屋隣の小屋)にて開店!
※小屋はレンタルスペースとしても貸出可能
情報
店舗名 | FLORIST SATOH(佐藤生花店) |
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住所 | 〒841-0033 佐賀県鳥栖市本通町2-1050-4 |
電話番号 | Tel:0942-82-2457 / Fax:0942-82-0014 |
info@hana-s.net | |
営業時間 | 平日 9:00~19:00 土日祝 9:00~18:00 |
定休日 | 火曜日 |
駐車場 | 有 |
公式サイト | https://www.hana-s.net/ |
地図 |
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EDITORS SAGA編集部 中村美由希