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【チロルチョコ×丸ぼうろ】生産数日本一の工場へ潜入!本村製菓がコラボ商品にかける想い

佐賀県を代表する銘菓である「丸ぼうろ」。
ルーツは諸説ありますが、今から300年前に長崎在住のオランダ人から習ったことがはじまりと言われています。

また、貿易の窓口だった長崎から佐賀を通り小倉へと続く「長崎街道」は砂糖や菓子が多く流通したことから通称「シュガーロード」と呼ばれており、2020年には「砂糖文化を広めた長崎街道~シュガーロード~」として日本遺産に認定。丸ぼうろも日本遺産の構成文化財のひとつとして選ばれました。

そんな丸ぼうろをもっと全国に広めようと、新しいことへ挑戦している企業をご紹介します。

丸ぼうろの歴史と伝統を守りつつ、新しいことへ挑戦する本村製菓

佐賀市金立町にある焼き菓子メーカーの本村製菓。 昭和28年に創業し、丸ぼうろを中心としたお菓子作りをされています。

昨年話題になったコラボ商品「森永ミルクキャラメル丸ぼうろ」は、店頭で見かけた方や実際に購入したという方も多いのではないでしょうか。

そんな本村製菓から、今年はあの商品とのコラボ商品が発売されるとの情報が......

ずばり今年は「チロルチョココーヒーヌガー味」をイメージした「チロルチョココーヒーヌガー丸ぼうろ」が新発売!

チロルチョコといえば、コーヒーのほろ苦さとミルクチョコの甘さの絶妙なバランスが味わえる、おなじみの超ロングラン商品。

一方、丸ぼうろも長い歴史を持つ、佐賀県民には説明不要の佐賀銘菓。
色々な老舗メーカーが浮かぶと思いますが、本村製菓では毎日20万枚の丸ぼうろを生産しており、その生産数は日本一を誇るそうです。

丸ぼうろ生産数日本一の工場へ!

編集部 志満

日本一の工場も気になるし、何より新商品の「チロルチョコ丸ぼうろ」を作ってるところが見てみたいな~。

本村製菓社長本村さん

いいですよ!是非お越しください! 

今回工場をご案内いただくのは、本村製菓の本村一真社長。

ロゴに描かれた「ま~るい笑顔」に似た優しい笑顔に誘われ、いざ本村製菓の工場へ!

春は菜の花、秋にはコスモスが咲き誇る自然豊かな金立公園近くにある本村製菓の工場

チロルチョコ丸ぼうろができるまで

1.生地づくり

丸ぼうろの主な原材料は小麦粉、卵、砂糖と、とてもシンプル。
そのシンプルな素材をベースに、チロルチョコを再現すべくコーヒークリームやソースが配合されています。

本村製菓社長本村さん

味が決まるまで、材料の配合方法や量の調整には試行錯誤しました。 

通常の生地よりも粘り気が強く、まるでコーヒーヌガーのよう。

この1杯で重さは約60kg。約5000枚の丸ぼうろができるそうです。

2.生地絞り

機械で均一の大きさに絞られていきます。
規則正しく流れている姿が心地よくて、ずっと見ていられる......

3.焼き上げ

左右に並ぶこの機械は丸ぼうろを焼くオーブン。
通路へ入った瞬間、熱風とほんのり甘い香りに包まれます。

チロルチョコ丸ぼうろは280~300度のオーブンを3~5分で一気に焼き上げ。高温ですばやく焼き上げることで、ふんわり軽い食感になるそう。 

徐々にふくらんでいく丸ぼうろ。完成はもうすぐ!

4.冷却

焼きあがった丸ぼうろたちがオーブンの外へ!20分かけて粗熱をとっていきます。
ゆっくりと流れるたくさんの丸ぼうろと、広がるあま~い香り。なんとも幸せな空間です。

5.製品チェックと梱包

ここでは目視と金属探知機による商品チェック、そして機械による梱包作業が行われています。

丸ぼうろの形や色味はもちろん、パッケージに梱包された製品まで、目視で厳しくチェックされていました。

「丸ぼうろを全国へ」コラボ商品にかける想い

日本で一番丸ぼうろを生産し続ける本村製菓。その理由は「たくさんの丸ぼうろを、たくさんの人へ届けたい」という想いから。
そして、チロルチョコや森永ミルクキャラメルといった全国的にも有名な商品とコラボするのは「丸ぼうろを知らない人にも手に取ってもらうため」と本村社長は語ります。

本村製菓社長本村さん

佐賀県外の人など、丸ぼうろを知らない人に食べてもらうためにはどうしたらいいのかを考えたとき「まずは有名ブランドとコラボした商品を、丸ぼうろを知ってもらう入り口にしよう!」と考えました。 

編集部 志満

コラボ商品のパッケージは、どれも私たちに馴染みのあるデザインそのまま!
これは確かに、丸ぼうろを食べてみるきっかけになりそうです。

また、コラボ先として九州の企業を選ぶ理由は「製品が生まれた背景」を大切にするため。
今回のコラボは「九州発祥」のチロルチョコ「九州の食文化」である丸ぼうろ2つのお菓子がタッグを組んだというストーリーがあります。

本村製菓社長本村さん

おいしいものがあふれる今の時代。日本では年間2万品目のお菓子が発売され、店頭に置いてもらうことも簡単ではありません。おいしさはもちろん、どういう想いで作られた製品なのかという背景も大事にしています。 

チロルチョコ丸ぼうろのお味は?

取材から戻って実際に「チロルチョココーヒーヌガー丸ぼうろ」をいただきました。

パッケージを開けた瞬間、ふわっと香るコーヒーの香り。甘すぎないコーヒー風味の味わいですが、苦みは強すぎず小さなお子さんでもおいしく食べられそう。
丸ぼうろのふんわりとした軽くて優しい食感に、どこか懐かしいチロルチョコの風味がとてもマッチしています。

丸ぼうろはシンプルな材料で作られているからこそ、いろいろな商品と合わさったときに、お互いの味を尊重した新しい丸ぼうろになるんだと感じました。

ちなみに、本村製菓の丸ぼうろはオーブンで少し焼いてあげると外はカリカリ・中はフワフワのいつもと違う食感で楽しめるとのこと。
ほんのりあたたかい丸ぼうろは、より一層香り豊かで絶品!こちらも是非試してみてください。

最後に......

佐賀県では言わずと知れた丸ぼうろですが、全国的にはまだまだ知名度が低いそう。
しかし、本村社長は「知られていない=可能性を秘めている」と話します。

本村製菓社長本村さん

丸ぼうろは「光の当て方次第で売れる」という確信があります。コラボ商品の販売は邪道だと言う人もいらっしゃるかもしれませんが、多くの人に丸ぼうろを知ってもらうためには、まずコラボ商品から手に取ってもらうこと。それをきっかけに丸ぼうろの知名度を上げたいです。

ま~るい笑顔と優しく話す姿が印象的な本村社長でしたが、その想いは丸ぼうろにかける熱い気持ちであふれていました。

いつも私たちの身近にある丸ぼうろ。
どこでも買える手軽さや、手土産としてもらう機会も多く、佐賀では当たり前にあるお菓子に感じるかもしれません。

佐賀で長く愛されてきた丸ぼうろが、今度は全国で愛されるお菓子として羽ばたいてほしいです。

左は副社長の坂口さん、右は社長の本村さん

「チロルチョココーヒーヌガー丸ぼうろ」は、2023年9月5日から全国のスーパー・コンビニ・百貨店にて発売中。

みなさんも、ぜひ食べてみてくださいね。

企業情報

企業名 本村製菓株式会社
住所 佐賀県佐賀市金立町金立1544番
公式サイト https://e-marubouro.com/
公式SNS Instagram:@motomuraseika
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EDITORS SAGA 編集部 志満

EDITORS SAGA 編集部

編集部

今までなかなか紹介されていないような佐賀の隠れた魅力や新しい情報をお届けするべく日々、奮闘中!...

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