佐賀県民なら一度は耳にしたことがある和菓子『綾部のぼたもち』はみやき町の定番土産。聞いたことはあるけれど実際に足を運んだことはないという方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、『綾部のぼたもち』を綾部神社とともにご紹介します!
「風の神様」を祀る神社『綾部神社』
今回はぼたもちをいただく前に綾部神社へ参拝をしに行ってきました。
神社へと登る階段の前には駐車場があります。まずは一番手前にある鳥居の前で一礼をし、階段を登っていきます。
50段ほどの階段を登り、後ろを振り返ると参道から続くみやき町の景色を一望することができます。
境内には新緑が美しい木々が立ち並び、神聖な空気が漂っています。
実はこの綾部神社、日本最古の天気予報とも言われている「旗揚げ神事」「旗下ろし神事」が行われる場所としても知られているんです。
毎年7月15日に行われる神事では、地上30メートルの銀杏の木に旗を結びつけ、32通りの巻き方を参考に、風雨の襲来や農作物の豊凶を占います。実はその的中率の高さでも毎年注目を集めています。
ここでのお参りを済ませ次はぼたもちを求め『橋本屋』へ向かいます。
綾部神社のお土産は"ぼたもち"が定番
綾部神社の参道には2軒のぼたもち屋が並んでいますが、今回は『橋本屋』のぼたもちをいただくことに。橋本屋は黄色ののれんが目印です。
この日は平日でしたが、時間によっては行列ができているタイミングもありました。橋本屋さんのぼたもちを買いたい方は時間に余裕を持って訪れることをおすすめします。
ぼたもちは一つから買うことができますが、5個入りからのパックで買うのがおすすめ。
5個入りから20個入りの料金表が書かれていますが、多くのお客さんが10個、20個とたくさんのぼたもちを購入されていました。
注文を受けてから丸められるお餅はつきたてそのもの。店内奥でぽこっぽこっとお団子が作られていくその手捌きは職人技です。
パックを開けるとその見た目にびっくり!
ぎっしりと詰められたこし餡はお餅を完全に隠してしまうほど。どこにお餅が入っているのかわからないその見た目は綾部のぼたもちならではです。
お箸で一つお餅を持ち上げるとびろーんと伸びていきます!
そして一口いただくとふわもちの食感にこれまた驚き。シンプルお餅ながらあんこの甘さが口いっぱいに広がりこのバランスが最高。この食感は一度は味わってもらいたい逸品です。
この美味しさに1個、2個とお箸が止まらないほど。一人5個ほどはペロリといただけるのではないでしょうか。
今では多くの人から愛されるぼたもち、その起源は約850年にのぼり、鎌倉時代に源頼朝が藤原氏を征伐した際、綾部の城主が手勢を率いて凱旋したことにはじまります。この時、里人たちはたくさんの餅に小豆の餡を塗って戦勝の祝い餅として振舞われたことから、縁起が良い、幸福を招く『ぼたもち』とされ、家内安全のご利益があると言われています。
そんないわれのあるぼたもちを土産に、多くの人と味わう姿は家内安全そのものではないでしょうか。
最後に......
佐賀県内でも有名な綾部のぼたもちには単なる土産ではなく、古くからの歴史や願いが込められたお菓子であることがわかりました。その美味しさは家族や友人、お客さんなど誰かと分かち合うことでより一層美味しく感じられ笑顔をもたらすことになるでしょう。
皆さんもみやき町へ足を運ぶ際には、綾部神社へ立ち寄って見てはいかが。
店舗名 | 橋本屋 綾部ぼたもち店 |
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住所 |
佐賀県三養基郡みやき町原古賀2017-1 |
定休日 | 毎週木曜 |
地図 |
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EDITORS SAGA編集部 中島