佐賀の街なかで、新たな出会いと友情を育むトーク企画『トモダチ100人できるかな?』。
佐賀の地酒を酌み交わしながら繰り広げられるこの企画の第四回目のゲストは、アパレル・フォトグラファー・植物の販売という三刀流でお仕事をされている【手島 悠作さん】にお越しいただきました。
佐賀の銘酒とこだわりのおつまみで乾杯!
今回のトークのお供は、天山酒造の【七田 純米吟醸】。
白桃を思わせるような香りと深い味の余韻が楽しむことができる純米吟醸。
ホッケの塩焼き、カツオのたたき、たけのこの天ぷらなどが合うとのこと。
おつまみには、三福海苔の【佐賀有明ちょい海苔】。
やき・たれ・しおの3種類の味があり、今回は"たれ"をいただきました。
霍見さん -
パリッと食感にこれ一つでおつまみになるくらいしっかりとしたたれの味付けですね!
サイズもコンパクトなので、職場に持って行ったり、ぷちギフトにもおすすめです。
3つのお仕事、始まりは何から?
手島さん -
高校卒業後に就職した工場で、25歳の頃に鳥栖から滋賀に転勤しました。滋賀にお気に入りの服のお店を見つけて通うようになったんです。そのお店の方から「働いてみないか?」と声をかけていただきました。すごく嬉しくて、来月から働きます!と言ったんですよね。
霍見さん -
行動が早い!!
手島さん -
そしたら声をかけてくださった社長から怒られてしまって。
霍見さん -
お誘いされたのに?それはなぜ?
手島さん -
その時役職にもついていたので、半年くらいしっかりと引き継ぎをしてから来なさいと言っていただいて。その時に社長の愛情を感じたんですよね。
霍見さん -
人としてあるべきところは守ろうね、というのを教えてくれたってことですかね?
手島さん -
そう。アパレルという華やかな印象とは違うものを感じたんです。そして、元々趣味で写真も好きだったので、ショップのブログ用に写真も撮らせていただくことになりまして。それがお店の人たちに評価してもらえたんですよね。
霍見さん -
すごい!ではアパレルと写真を同時スタートしたってことなんですね。
手島さん -
そうなりますね。ショップでお世話になっているカメラマンさんの機材を一式真似して揃えて、色々と学ばせていただきました
霍見さん -
2つ同時に好きなことが仕事になるというのは稀なケースですよね。
手島さんの人生を変えたきっかけの一言
手島さん -
昔から自分の思っていることを発言するのを抑えるところがあり窮屈に感じていたんです。でも服と写真を通して自分を出すことができていたのか、社長から「お前のそういうところ変えるなよ」と言っていただいて、「あ、これでいいんだ」って思えたんです。
そこから色々変わっていきましたね。
霍見さん -
その一言が手島さんの人生を変えたんですね。そこからどのように変化したんですか?
手島さん -
30歳手前の頃に地元に戻り、たまたま見つけたフォトスタジオに就職することができました。でもそこでは今までの感覚が全然通用しなかったんですよね。
霍見さん -
これまでは撮る対象がモノでしたよね。フォトスタジオということは、誰かの人生の大切な瞬間を切り取るというところが大きく変わってきますね。どうやってその感覚を身につけたんですか?
手島さん -
経験を重ねていったという感じです笑。何度もクレームもいただきました。でも向き合い続けていくうちに家族の尊さ、何気ない姿が美しく感じたんですよね。
霍見さん -
家族の大切な時間に立ち会うって素敵ですね。フォトグラファーならではの特権ですね。
手島さん -
実は僕、成人式の日にばあちゃんと撮った写真の自分の表情がすごくしかめっ面だったんですよね。それがばあちゃんとの最後の写真になってしまって葬式で使われたことにすごく後悔したんです。そういう人を減らせられたらいいなと思っています。
フォトグラファーとしての原点
手島さん -
これ高校の修学旅行で行ったオーストラリアで撮った写真なんですけど、結構気に入ってるんですよ。
霍見さん -
素敵!ホームステイ先の家族ですか?
手島さん -
そうです。自分でデジカメ買って撮ったんです。
霍見さん -
昔からこのような素敵なひとときを収めることが無意識にできてたんですかね。
今思えばここがフォトグラファーとしての原点だったのでは?
現地で購入したというフォトフレームも合わせて手島さんの思い出の宝になっているのだそう。
現在の手島さんは?
手島さん -
33歳で独立して写真館初めて、一年後にアパレルもスタート、そしてその一年後になんとなくあったほうがいいかなって軽い気持ちで植物の販売も始めました。
霍見さん -
そこは軽くなんだ!笑 計画的に始めたものかと。
手島さん -
先ほどお話しした佐賀でフォトスタジオに入社した以降は、流れで自然とこうなりました。今はフォトスタジオの中で服と植物を販売しつつ、イベントやECでも出展しています。
輸入販売・生産まで行っているのだそう。気軽に育てやすく植物初心者にもおすすめです。
地元・鳥栖でお店を続けるのはなぜ?
手島さん -
地元で自立してやりたかったという想いと、アパレルブランドのバッテイングを避けることを考えると自然と鳥栖という選択肢になりました。
霍見さん -
イベント出展は自分でさまざまなお店に出向いて相談といった形ですか?
手島さん -
自分で行ったり、声をかけてもらうようにもなったり。
滋賀で働いていたお店にもイベントで置かせてもらうことがあって、昔のお客さんに「久しぶり」って声をかけてもらえることもあります。
霍見さん -
そこでまた繋がったんですね!素敵な縁ですね。
手島さん -
自分が社会とつながった状態で限りなく素でいられる場所をお店で作っています。
霍見さん -
自由じゃないことも経験していて、自由を求めてつくっていく。それを実践するってめちゃめちゃ難しいですよね。
手島さん -
自由に生きるって難しい。自分が憧れている人で苦労していない人っていないんです。他者から見ると自由に見えるけど、実は凄まじいことを経験してきている。若い頃に見せてもらったそれを自分なりにやってきました。
これから先についてどう考える?
手島さん -
お客さんの期待を少しでも上回るサービスの提供を積み重ねて、そこから生まれるつながりを少しずつ大きくしていき、このカルチャーを地域に根付かせていきたいと思っています。
霍見さん -
そのような想いでブレずに続けてきた手島さんにファンも増えてきたのではないですか?
手島さん -
そうですね。なので、独立時に思っていた自分の想いと同時に、お客さんの気持ちに応えたいという店としての想いも生まれてきたので、自分と店の感情をバランスよくしなければいけないとう葛藤を感じながらやっています。
今ってラクして稼げる時代にはなったんだけど、僕はこの世の中、本質的に"いいな"と思えるものを増やしていきたいと思ってます。
霍見さん -
手島さんのその想いに、これからももっとたくさんファンが増えていくと嬉しいですね!5年後なんて服・写真・植物どころかもっと活動が広がってたりして!
手島さん -
そうですね。今の仕事をやってて、すごく幸せって感じるんです。
些細なこと、一言がきっかけで人生が大きく変わった。自分も誰かにとって人生が変わるきっかけになれたらと思います。
周囲の目を気にして自分の気持ちを抑えていた頃から一転し、好きなことを表現できるようになった手島さん。今、同じように悩んでいる人にも、好きだと思う気持ちに一歩踏み出していいんだよということを伝えたいとのこと。
簡単ではないけれど、色々な経験を経た先は手島さんのような幸せに満ちた姿なのかもしれないとしみじみ感じました。
場所提供:SAGA MADO
※SAGA MADOは、店内での飲食を禁止されています。今回の取材については特別に許可をいただいております。
パリッと食感にこれ一つでおつまみになるくらいしっかりとしたたれの味付けですね!
サイズもコンパクトなので、職場に持って行ったり、ぷちギフトにもおすすめです。
次回も「SAGA MADO」からお届けします。お楽しみに!