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「トモダチ100人できるかな?」#6 レトロブーム再熱!古道具のロマンとは?

佐賀の街なかで、新たな出会いと友情を育むトーク企画『トモダチ100人できるかな?』。
佐賀の地酒を酌み交わしながら繰り広げられるこの企画の第六回目のゲストは、みやき町で古道具屋【Peach pit】を営む、草原章浩さん・里衣さんご夫妻にお越しいただきました。

古道具の魅力や、お店の名前の由来、楽しみ方などを佐賀の銘酒と地元のおつまみを味わいながら、深く掘り下げていきます。

佐賀の銘酒で乾杯!華やかな香りに酔いしれる

今回用意した佐賀の地酒は、古伊万里酒造さんの【エスペランサ】。
まるでワインのような可愛らしいラベル。

里衣さん

飲み心地もまるでワインみたいですね!華やかさと酸味を感じます。

カワイイお酒にはカワイイつまみを

今回のお酒は完全にパケ買いだったので、おつまみも直感で選びました!
こちらはJONAI NORTHで販売されている『大地のかりんとう』。定番の黒糖味ではなく、あえて塩味をピックアップ。程よい甘さと塩味のバランスに、クセになる食感でついつい手が止まりません。

古道具?ヴィンテージ?その違いとは

霍見

古道具、ヴィンテージ、アンティークなど呼び方がありますが、どう呼ぶのが正しいのでしょう? 

里衣さん

私たちが扱っているのは主に"古道具"です。

章浩さん

アンティークやヴィンテージって聞くと、ちょっと敷居が高く感じる方も多いんです。だからこそ、私たちは親しみやすく『古道具』と呼んでいます。

霍見

たしかにヴィンテージやアンティークというと高級品のイメージがあります。

章浩さん

大きく言ってしまえば中古品ですよね。昔の人が使った物を今世に残すために仲介しているようなものです。昔の物はデザインや材質など今には無いものがあるのが魅力です。

古道具にハマったきっかけは?

霍見

昔から古道具のお仕事をされていたんですか?

章浩さん

いえ、元々は車の整備士をやっていました。

霍見

全く違う業種ですね!いつごろから今のお店をしているのですか?

章浩さん
13年前からやっています。
霍見

お店を開くきっかけは何だったのでしょうか?

章浩さん
子どもの頃、祖父が皿や壺などの骨董品を集めていて、よく出先について行っていたんです。
その影響もあり自分が大きくなるにつれて古いものに興味が湧くようになって、
蚤の市や骨董市などにいくようになり、自分でもやってみたいと思うようになりました。

お店の名前「Peach pit」の由来とは?

章浩さん
Peachは桃じゃないですか。桃という果物は、アジア圏、特に中国や日本では縁起の良い食べ物なんです。若さや水々しさ、子宝や増える、栄えるなどの意味合いがあるんですよ。
霍見

たしかに中国に桃の形をした饅頭が多いですよね!

章浩さん
"pit"は立ち寄るという意味があります。若い人が気軽に立ち寄れて、そこで出会った古道具との出会いを大事にして、色々なところに繋がっていくようなイメージで付けました。
元々整備士ということもあり、そこもかけています
霍見

可愛い印象がある名前ですが、想いが詰まっていますね!

章浩さん
〇〇商店など、渋い名前の名前でもいいと思いますが、若い人が気軽に入りやすいお店にしたかったのでこの名前にしたという経緯もあります。

時代を超えて受け継がれる

霍見
古道具の魅力とはなんだと思いますか?
章浩さん

大事に使われたからこそ、捨てられずに、長年残ってきたものだと思います。
そのモノの元からある良さに、いろいろな人に使われてきたという歴史や想いが加わって魅力や価値がさらに上がると思います。

霍見
たまたま見つけたモノにちょっと何か書き込みがあったり、前の持ち主さんの痕跡が残っていると想像力が掻き立てられますよね
章浩さん

古道具にはそれぞれの物語があります。その物語を想像し、新しく物語を紡いでいくのも古道具の楽しみ方の一つなのかなと思います

昭和レトロから平成レトロに?

霍見

最近では特に10〜20代くらいの方が、昔の物を好んで買っている印象がありますよね。

里衣さん
そうですね。メーカーが昔のデザインを復刻して再販することも増えてきています。
章浩さん

例えばガラスメーカーが70年代風の花柄の模様をつけたガラスを販売していたりもします。

霍見
今は70年代の物が流行っているのですか?
章浩さん

最近ではレトロブームが加速していて、昭和レトロから平成レトロに変わっていきつつあり、90年代の物も人気があります。

霍見
たしかに、私が子供の頃に流行っていたスケルトンの雑貨なども流行っていましたね!
章浩さん

最近は2000年代のぬいぐるみやおもちゃにも注目が集まっています。
「古いから価値がある」ではなく、「今、求められているか」が価格に直結する時代になってきています。

レアなソフビの世界 "当時人気がなかった"が今は貴重に

里衣さん

最近はソフビやぬいぐるみも人気ですね。特に60〜70年代のヒーローものは熱いです。

章浩さん
たとえば戦隊シリーズなら、実は『ピンクレンジャー』が一番高いんですよ。
霍見

みんなの憧れのレッドではないんですね!

章浩さん
昔の男の子は女の子キャラをあまり買わなかったから、現存数が極端に少ないんです。だから今では希少価値がついています。

さらに面白いのが、『本物より偽物の方が高く売れる』ケースがあるとのこと。

章浩さん
昔は版権がゆるくて、偽物がたくさん出回っていました。それが今では、逆にレアアイテムとして高値で取引されているんです。

当時の偽物が、今では希少価値の高いコレクターズアイテムになっているのだそう。

足りないモノだからこその価値

霍見
機械類だったらメンテナンスが必要で、部品がなくて困ることもあると聞きますが...
里衣さん

実際に、部品が足りない未完成品やジャンク品でも、「部品だけ欲しい」という方がいらっしゃるんですよ。

章浩さん
そういう方は、状態の良し悪しに関係なく買っていかれます。全体が壊れていても、一部の部品に価値があるんです。

「遺影や遺灰も...」仕入れの際の印象的なエピソード

章浩さん
買取とか行くじゃないですか?そしたら、遺影とか遺灰、を持って帰ってくれと言われたことがあります。

霍見

それは衝撃的ですね!普通は仏具屋さんとかに相談するものなのかと思いますが・・・

章浩さん
仏具はよく買い取って欲しいと相談されますが、大切にしてくださいとお断りしています。しかし、意外とそのようなご依頼が多いようで、あちこちで仏具が出回っていたりします。
霍見

買う方も何を目的に買われるんだろう・・笑

遺品整理の際に出てくる個人的な品々が、思わぬところで取引されていることもあるようです。

古いものと新しいものの融合

霍見

若い世代に古道具の魅力を伝えたく、一言いただけますか。

里衣さん

"良い物"というのは、手に取る方が良いと思ったものだと思うんです。深く考えずにまずは気に入った物を手に取っていただきたいです。
買いやすい値段の物から初めて、少しずつハマっていただけたらと思います。

章浩さん
やはり、たくさんの人に大事に使われてきたからこそ、何百年も残っています。
その想いを持ち、大事に使って、さらに子供や孫などへ受け継いでいただけたら嬉しいです。
里衣さん

古いものは頑丈にできているなど今の物にはない良さがあります。最近はプチプラの物が増えてきていますが、それもまた良さがあると思っています。どちらもうまく組み合わせて使ってもらえると嬉しいですね。

佐賀の魅力、再発見!

古道具の世界は、時代を超えた物語の宝庫です。一つ一つの品に込められた想いや歴史を感じ取り、新たな物語を紡いでいく。
草原夫婦が営む【Peach pit】では、古い物と新しい物の融合を通じて、新たな価値を生み出そうとしています。
古道具に興味のある方はもちろん、レアなソフビ人形をお持ちの方も、ぜひ【Peach pit】を訪れてみてはいかがでしょうか。
きっと、思わぬ発見や出会いが待っているはずです。

EDITORS SAGA 編集部

編集部

今までなかなか紹介されていないような佐賀の隠れた魅力や新しい情報をお届けするべく日々、奮闘中!...

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