昭和レトロな商店街を紹介する「中央マーケット」探訪。
今回は呉服元町ビル2階にある、フランス風のギャラリー・カフェを紹介します。
「第二の人生」という言葉があります。
定年を過ぎ、子育ても落ち着いたら、何か新しい事を始めてみる。そんな定年後の過ごし方に憧れます。
例えば、習い事を始めてみたり、思いっきり好きな事に没頭したり、念願だったお店を初めてみたり。
今回ご紹介する「カフェ ブラッサンス」は、そんな第二の人生を素敵に過ごしてらっしゃるご夫婦が営まれているギャラリー・カフェです。
気分はフランス!モダンなカフェ
今までは中央マーケット~呉服元町ビルの通りを紹介してきましたが、実は呉服元町ビルの2階にはカフェがある事をご存知でしょうか?
トリコロールカラーの看板がありますが、階段をのぼっていくと、2階すぐ正面に白いモダンな扉が現れます。
中に入ると、カウンター、テーブル席のまわりに絵や人形が飾られていたり、ピアノが置かれています。
メニューは、ガレットやキッシュといったランチメニューや、ケーキセット、コーヒーなどのドリンクメニューがあります。
今回は、そば粉のガレットのセットを頂きました。
トマトが乗ったガレットは、本場のような本格的な味わい。見た目は上品ですが、意外とボリュームがあり、お腹も満たされます。付け合わせのキッシュも、シンプルな素材の味が生かされています。
まるでパリのおしゃれなカフェで食事している気分です!
フランスのカフェ文化を佐賀に
このカフェのコンセプトは「フランスのカフェ文化を佐賀に」
実はここ、ドリンクや料理の提供だけでなく、クラシックを始めとした演奏会や読書会などのイベント、習い事教室、絵や写真の展示もされているカフェなんです!
店主の園田 寛さんは、定年まで佐賀新聞社に勤務され、定年後、奥さんの摩智子さんと一緒に、このお店を始められました。
元々、大学の専攻が仏文学科だった園田さん。その頃からフランスの文化に触れていたそうです。
「フランスのカフェ文化というものにずっと興味を持っていました。フランスのカフェという存在は、ピカソやヘミングウェイなどを生んだ、芸術人の交流場なんです」
実際にフランスの美術館とカフェを1ヶ月かけて巡った事もあるそう。学ぶだけに留まらず、現地でじっくりと文化に触れられたのですね。
ちなみにここは日仏協会の事務局でもあります。
店名の「ブラッサンス」も、フランスのシャンソン歌手「ジョルジュ・ブラッサンス」の名前からとったといいます。日本ではあまり知られていませんが、世界的に有名な歌手です。「ブラッサンス」という名前を見て立ち寄る外国人のお客さんもいらっしゃるとか。
佐賀の芸術・文化交流の場
「佐賀新聞社では、文化部の記者をしていたので、絵や小説、音楽など、さまざまな芸術家の方と出会いました。その中で、違うジャンルの芸術家同士が交流できる場を作れたらいい刺激になりそうだ、という思いがありました」
定期的にイベントや習い事教室、絵や写真の展示をされている訳は、ご自身が今まで出会ってこられた方々とのご縁を活かし、文化・芸術の輪を広げたい、という思いからなのですね。確かに、例えば画家同士など、同じジャンルの方との交流はなんとなく想像できますが、違うジャンルの芸術・文化が交流できる場はとても貴重だと思います。
ちなみに、イベント情報はFacebookページからご覧いただけます!
壁に飾られている絵は全て園田さんが出会った佐賀県内の作家さんの作品。
月替わりで佐賀県内在住の人形作家、辰政さんの人形が飾られていることもあり、特に展示がない時でも芸術に触れることができます。
芸術に関わりがある人も、そうでない人も、身近に佐賀の芸術や文化に触れることができる「カフェ ブラッサンス」。
本場フランスのカフェ料理やコーヒーを楽しみながらゆっくりくつろいだり、気になったイベントや作品展に行ってみたり。
素敵な定年後を過ごされているご夫婦の、佐賀の芸術・文化に対する熱い気持ちでできた場所です。
もしかしたら、ここからピカソのような天才が出る日も遠くないかもしれません......?!
店舗情報
カフェ ブラッサンス
営業時間:11:30~19:00
店休日:日曜日
住所:〒840-0824 佐賀県佐賀市呉服元町2-24
電話:0952-97-9378
Facebook:https://www.facebook.com/cafebrassens/