事故や火災、自然災害の時にいち早く現場へ駆けつけ、ひとの命や地域を守る"まちのヒーロー"消防局職員。
佐賀市、多久市、小城市、神埼市、吉野ヶ里町の4市1町で構成された『佐賀広域消防局』では、平日・休日・年末年始といった長期休暇を問わず、地域の安全を守るため活躍するたくさんのヒーローがいます。
一口に消防局職員といっても、救助隊・救急隊・指揮隊・消防隊とさまざま。
今回はそんな『佐賀広域消防局・佐賀消防署』に所属する4人の若手職員に、消防局職員になったキッカケや普段の活動、初めての出動やこれからの目標についてインタビューしました!
高度救助隊 霜出 直人さん
過酷な救助現場での活動を有するため、体力・運動能力はもちろん、判断力・救助技術・人命救助に関する専門知識が必要とされる「高度救助隊」。そんな災害現場の最前線に立つ部隊に所属するのが、入局11年目の霜出 直人(しもいで なおと)さんです。
霜出さん -
実家の近くに消防署があり、幼い頃よく遊びにいってました。その時から消防隊のオレンジの隊服がかっこよくて、憧れたのがキッカケですかね。高校卒業と同時に自然と消防隊を目指していました。
出動がない時は、救急の訓練を行ったり、担当する施設や建物の消防用設備がちゃんと維持管理されているか書類を確認したりしています。実は事務処理が多かったりするんですよ。
その他にも保育園や小学校、企業や老人ホームなどへ消防訓練の講習に伺ったりしてます。子ども達に「頑張って!」って声をかけてもらえると、すごく励みになります!
相馬 -
霜出さんが小さい頃に消防隊の方に向けていた憧れの視線を、今は子ども達から向けられているんですね!
ちなみに初めての出動はどうでしたか?
霜出さん -
正直、怖かったですね。今までテレビ画面で見ていた風景が目の前に広がっていて。
そんな中で先輩たちが的確に指示を出したり、救助活動をしたりする姿がかっこよく見えましたね。そこから現場での経験や、先輩や同僚たちと救助の手順など意見交換をしながら、出動に向けて日々準備をしています。自分の意見がしっかり言える環境だからこそ、自分で考える力もつきます。
相馬 -
霜出さんにとって、高度救助隊や消防隊の魅力ってズバリ何ですか?
霜出さん -
まちのヒーローになれることですかね!
あとは、実は意外といろいろな資格がとれたりするんですよ。救急救命士がよく上げられますが、ショベルカーや中型・大型免許も取れたりします。
24時間勤務なので、始めは生活に慣れるのに時間がかかりましたが、自分の時間をしっかり作れるのも魅力の一つです。資格勉強の時間にあてたり、子どもが2人いるので、公園で一緒に遊びに行ったりしてます。
相馬 -
今後の目標や挑戦してみたいことはありますか?
霜出さん -
いろんなことを経験してみたいです。救助隊の知識も活かしながら、様々な場面で活躍できるようになりたいです。
他には、2021年に導入された防災ヘリ「かちどき」に乗ってみたいですね!高度救助隊の経験を活かして、防災ヘリの隊員を目指したいです!
指揮隊 柿本 光里さん
次にお話を聞いたのは、災害現場で部隊を指揮して、人命を素早く救出するだけでなく、隊員の安全管理や二次災害の防止を図る『指揮隊』に所属する、入局6年目の柿本 光里(かきもと ひかり)さん。
小学生の時に目にした、東日本大震災での消防隊の活躍をきっかけに消防隊を目指すようになったそう。
消防学校を卒業後、救急隊を経て、指揮隊に配属となりました。
柿本さん -
初めての出動は、すごく高揚していました。「あこがれの消防隊になったんだ」という気持ちの半面、現場を見るのが怖かったし、人命が関わっているので、やっぱり消防学校とは違い、すごく緊張していたのを覚えています。
相馬 -
そんな中で現在、指揮隊として活動されていますが、所属する指揮隊や消防隊の魅力ってなんですか?
柿本さん -
指揮隊は災害について、特に詳しい知識が必要な隊で、消防・救急へ的確に指示を伝えなければいけません。部隊をまとめる上で、ただ隊長や先輩の指示に従うだけでなく、何が最善かを考え、進言することもあります。いろんな角度から災害を見て、他の隊との連携することで、視野はかなり広がって、たくさんのことを得られますね。
指揮隊だけでなく消防隊は、人命救助という責任やプレッシャーはすごくありますが、達成したときの嬉しさ、達成感は他のものにも代えがたいですね!
相馬 -
入局して大変だったことってありますか?
柿本さん -
やっぱり消防隊は身体や力を使う仕事で、男性職員との違いを実感しましたね。
そんな中で、現場で傷病者の方やその家族の方から「あなたがいてくれてよかった」っと感謝してもらえたことがあって。女性や小さい子からそういった声をいただくと、"他でもない私だから"と自信に繋がりました。力が無いなら、道具を使うとか、工夫すればいい、周りと比べないと決めました。また先輩たちから褒められることもモチベーションにも繋がります。
相馬 -
そういった救助した方からの声だったり、先輩から褒められたりすると、次への活力にも繋がりますよね!
ちなみにオフの日ってどんな過ごし方をしているんですか?
柿本さん -
買い物や旅行に行ったり、バイクに乗ったりしています!
消防隊って24時間勤務できつそうなイメージだと思うんですが、意外と休みがとりやすくって。先日はフェリーで四国まで旅行に行ってきました。消防隊の職員って結構多趣味な方が多いんですよ(笑)。先輩や同僚からキャンプに誘われたり、釣りに誘われたりとアクティブな趣味が増えました!
相馬 -
今後の目標や挑戦したいこと、これから入隊を考えている人へアドバイスってありますか?
柿本さん -
大型免許を取得したので、機関員になって、消防車の運転をしてみたいですね!
消防隊って入ってみたらできることが多いんです。困っていたら、先輩や同期が助けてくれて、自分だけで悩むことが無いです。気持ちがあれば頑張れる!
救急隊 秦 祐太朗さん
次に話を聞いたのは、傷病者の状態を確認し、応急処置、症状に適した医療機関に搬送する「救急隊」に所属する入局7年目の秦 祐太朗(はた ゆうたろう)さんです。
小学生の時、怪我をした際に救急隊に助けられたことがきっかけで入隊した秦さん。
救急救命士として、出動があった際はいち早く現場へ駆けつけ、傷病者に適切な処置をし、医療機関へ安全に運びます。
秦さん -
初めての出動は、"わからないことがわからない"といった状態でした。現場での先輩の動きを見様見真似でやって、経験を重ねていきました。
出動が無い時は、他の隊も一緒だと思いますが、一人一人に割り振られた場所に伺って、誘導灯や消火器などの点検・管理や、報告書の作成などもしていて、事務処理が実は多かったりするんですよ。
相馬 -
秦さんが所属する救急隊の魅力って何だと思いますか?
秦さん -
消防隊の中では、一番出動が多いのが救急隊で。身体をしっかり休めることなく、次の現場へということもあるのですが、そんな中でも誰かのために動けること、傷病者やそのご家族に「ありがとう」と声をかけてもらうことがすごく励みになります。
出動が多い分、積める経験も多いことが魅力ですかね。
相馬 -
かなり体力や精神力を使われそうな勤務日を終えて、休暇の日ってどんな過ごし方をされているんですか?
秦さん -
私は、休みの日は目いっぱい遊んでますね!
趣味がクライミングやトレイルラン、ダイビングにキャンプと、かなりアクティブだと思います(笑)。一人でいる時も、コミュニティに入って誰かといる時も、目いっぱい楽しむ。今いる場所、今の自分の状態を楽しむのが好きなんです。
相馬 -
その満ち溢れる体力がすごく羨ましいです(笑)。
最後に今後の目標や挑戦したいこと、これから入隊を考えている人へアドバイスってありますか?
秦さん -
今後の目標は「特別救助隊」を目指すことですかね。
色々な技術を身に着けて、どんな事案・現場にも対応できる隊員になりたいと思います。消防隊は本当にやりがいがある仕事です。不安なこと・心配なことはあると思いますが「消防隊になりたい」という気持ちを強く持って、まずは採用試験の合格だけを目指して、前向きにやってみたらいいと思います!
消防隊 松永 准さん
最後に話を聞いたのは、はしご車やポンプ車、救急車といった様々な車両に乗り、救助や救急の補助をする「消防隊」に所属する、入局4年目の松永 准(まつなが じゅん)さん。
小学生の時に救急車で運ばれたことがキッカケで、命の最前線で活躍する消防隊に憧れて入隊を決めたそうです。
松永さん -
初めての出動では、心臓がバクバクしてアドレナリンがすごく出ていたことを覚えています。
消防学校で基本は学ぶのですが、実際の現場では学んだ通りではいかなくて、色々な情報や事態が一度に押し寄せてくるので、頭がパンクしそうにもなります。ですが、人命救助という「自分たちが何のために頑張るのか」といった目的が明らかなのは変わらないので。様々な現場を見て学んで、先輩たちの指示や行動について疑問を持ったら、調べたり聞いたりしていくことで、視野が広がって。今ではそれぞれの動きに根拠づけが出来るようになってきたと思います。
相馬 -
普段の活動で印象に残ったエピソードはありますか?
松永さん -
はしご車やポンプ車、救急車と全部の車両に乗ることが出来るのは、佐賀署の消防隊の特権だと思うんです。
見回りなどで地域を走っていると、小さい子ども達が沿道から手を振ってくれる姿を見ると、憧れの対象になったみたいで嬉しいです。僕も小さい頃、消防隊に憧れてましたから(笑)。
相馬 -
過酷な現場だからこそ、そういった応援や声援が嬉しかったりしますよね。
松永さんが所属する消防隊の魅力って何だと思いますか?
松永さん -
色々な分野の知識や経験がつめて、一気に経験値が付くのが魅力の一つです。
また、時間の確保がしっかりできることも魅力ですかね。丸一日休みになるので、朝からやりたいことが出来たり、土日や祝日は関係がないので、人が少ない日に遊べたりできますし(笑)。オフの日は地元の人が行くような温泉やサウナに行ったり、車いじりをしたりして楽しんでいます。
先輩たちは、日々の訓練もあって、一緒にいる時間も長い分、親しみやすい人が多く、風通しもいい印象です。
相馬 -
最後に今後の目標や挑戦したいこと、これから入局を考えている人へアドバイスってありますか?
松永さん -
救急救命士の資格を取りたいです。救急救命士は救助者と病院を繋ぐ大事な存在なので、今の憧れでもありますね。自分の時間が取りやすいですし、資格も取りやすい環境なので、頑張りたいです!
消防隊になることをあきらめないことが大事!消防隊になって何がしたいのか、何のためにやっているのか、先のことを考える。消防隊に限らず、何事にも通用する大事なことだと思います。
佐賀広域消防局
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文章:相馬 千恵子
写真:三浦 唯我