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「あなたの声は社会をよくする」を深掘り!R4レッツさがすたいるトークvol.2 PR

1月29日、『さがすたいる』が主催する『レッツさがすたいるトークvol.2』が、伊万里市の『伊萬里まちなか一番館』で開催されました。寒風の中、定員いっぱいの20名ほどの参加者が訪れ、また手話やUDトーク®と共にYouTubeでも同時配信され、画面の向こうから参加された方もいらっしゃいました。

今回の『レッツさがすたいるトーク』ではどんな想いが交差するのでしょうか。

常識にとらわれない仕事をしていたつもりが、ものすごい常識にとらわれていた

トークテーマは「あなたの声は社会をよくする~マイノリティデザインから学ぶみんなが暮らしやすいまちづくり~」。

今回のゲストは澤田智洋さん。コピーライターである澤田さんの専門は、言葉とスポーツと福祉。2021年9月のパラリンピック2020閉会式のクリエイティブディレクションや、Googleの研究開発プロジェクト「プロジェクトガイドライン」にも関わり、広告の仕事と福祉をどう組み合わせていくかを実際に体現されています。

そんな「企業とお客様との間の接点を言葉でつくる」「言葉を考えて問題の解決に導く」というコピーライターから、転機が訪れたのは、第一子の誕生。視覚障がい、知的障がい、ASD(自閉スペクトラム症)と3種の障がいをもつ男の子を育てるには、それまでの知識や経験では通用しないことも多く、200人ほどの障がいのある人やご家族にお話を聞きに行ったといいます。

「息子を育てるためにたくさんの方を紹介していただき、お話を聞き続けました。これまで接点がなかった人たちに会うのが楽しくなり、福祉の世界にどっぷりとはまりこんでいきました」。

また、そこで障がいを持つ子が書いた詩を読んだ時に「クリエイティブな分野で、常識にとらわれない仕事をしていたつもりが、こうあるべきだとものすごい常識にとらわれていたと気づいた」と言います。

すべての弱さは社会の伸びしろ。社会の伸びしろを増やす「マイノリティデザイン」

障がいを"個人の内側の問題"として捉える「医学モデル」に対し、個人はそのままに、その周りにある社会・環境が変わればいいとする「社会モデル」の考えについても説明されました。

ベビーカーやスーツケースをひく方の声から、段差のない道路が生まれるなど、社会が変わることで助かる人が生まれる事例もたくさんあると言います。そこで「福祉の魅力や『社会モデル』の考えがもっと社会に広まればいい、そういう仕事をしていきたい」という思いが次第に強くなったという澤田さん。

また、片手しか使えずマッチが使えなかったことから生まれた「ライター」や、負傷した兵隊のセーターを前開きにしてボタンを付けたことから「カーディガン」など、「障がい」がキッカケで生まれた製品が多くあることも知り「すべての弱さは社会の伸びしろ」という言葉が浮かんできたと言います。そして、息子と何か発明ができるかもしれないと嬉しく感じたそうです。

「弱さに蓋をしたり、克服したりする一方で、その弱さ自体はもっと社会に生かせるかもしれない。そしてそれは未開拓の分野なんです」。

澤田さんのその想いが凝縮して生まれたのが「マイノリティデザイン」という概念。"マイノリティ"とは少数派のこと。障がいのある方や難民、LGBTQ+といった性的少数派の方を指すことが一般的ですが、ここで言う"マイノリティ"は、一般的なマイノリティから、「できないこと」や「悩み」、「障がい」、「コンプレックス」といったこともいいます。例えばスポーツが苦手、といったことも一種の"マイノリティ"。その"マイノリティ性"を克服ではなく、生かすのが「マイノリティデザイン」です。

「人間を"魚"、社会を"海"に例えると、障がいのある人が生きづらいと感じるは、その海の水が合っていないからではないでしょうか。今の社会の多くは、海に川魚を放ち、泳げるようになりなさいと要求している状態。川魚には川を、海魚には海を。魚が水に合わせるのではなく、水が魚に合うようにすればいいのではないでしょうか」と澤田さん。

人が変わることには限界がある。それならば社会が変わればいい。つまり"社会の伸びしろ"を探っていくというのが「マイノリティデザイン」の基本コンセプトなんですね。

この「マイノリティデザイン」に基づいたプロジェクトは100ほどもあるそうです。例えば、義足の女性モデルたちが出場するファッションショーもその一つ。ランウェイを歩くことだけではなく、ポージングの時間を多めにとり、その人自身や義足にスポットをあてるショーに、世界各国で取り上げられるなど、新しい風が吹きました。

また、視覚障がい者の方たちの、信号を渡るときに感じる生の声を聞いたことがきっかけで生まれたボディシェアリングロボット『NIN NIN』が紹介されると、会場からは「かわいい!」の声も。ボディシェアリングとはその名の通り、身体を貸し合うというもの。お出かけする際、肩に乗せることで『NIN NIN』を遠隔操作する人が歩く人の目となり、道路をスムーズに渡れたり、自動販売機などで買い物できる。一方で、操作している人は自分もお出かけしている気持ちになれるといいます。この『NIN NIN』を使ってお出かけを終えた人たちはお互いに「ありがとう」と言い合って終了するのだそうです。

楽しい下剋上が起こる?!「世界ゆるスポーツ」

また、澤田さんもスポーツが大の苦手であることから、ご自身も「マイノリティ」だと感じているそうです。スポーツ庁が出しているデータによると日本人の中で日常的に運動していない人は約5割。約5,000万人の、マイノリティとしても認定されていない曖昧な存在のスポーツ弱者をなくそうと『世界ゆるスポーツ協会』が設立されました。

新しいスポーツを作ることが主な活動で、これまでに生まれたスポーツはおよそ115競技。その「ゆるスポーツ」とは、子どもが大人に勝てる、女性が男性に勝てる!など「楽しい下剋上が起こる」といいます。それも「ハンデ」ではなく自然な形で!

澤田さんのお気に入りの競技の1つは、ミズノと共同開発したという「500歩サッカー」。これは予め選手が試合中に歩ける歩数を500歩に設定し、走ったり歩いたりすることで持ち歩数が減るという新スポーツです。運動が苦手な人と得意な人が同じフィールドでプレイできるように設計されています。

このユニークな競技が生まれたのは、心疾患のあるご友人の「こまめに休憩して心拍数を整えないといけない。ただ、そうすると先生からはサボるなって怒られるから、学校の体育はずっと見学してきた。でも僕だってシュート決めたいよ」との声から。「マイノリティデザイン」の発想で、本人に変わることを求めず、サッカーのルールが変わればとルールを彼に適用させました。

これは個人ではなく社会のルールが柔軟になった例。ルールが変わることでスポーツが得意になるという人も生まれます。

「体育でスポーツが嫌いになるケースが多い。体育がスポーツの全てではないし、今のルールが絶対でもないと早い段階で教えてほしい。ゆるスポーツのような遊び心を含んだスポーツもあると提言し、保健体育の教科書にゆるスポーツのことも掲載が進められています」と教育への働きかけも積極的。

また、エストニアや香港など、世界へと「ゆるスポーツ」が展開されています。

「特業」という新しい仕事

日本では障がいのある人の就業は生産年齢比率で約1/3。また健康でも働いていない人が多い国だと言われています。これも「マイノリティデザイン」に置き換えると、型にはめられた仕事がミスマッチなのかも、と新プロジェクトに着手。江戸時代にオリジナリティのある職業が多く合ったこともヒントに、特別に面白い、一人ひとりに合わせた職業「特業」を発明するのだそうです。

2022年12月3日(土)に東京都立区北千住で開催された『特業祭2022』では、障がいのある子どもを中心に7つの「特業」がデビュー!

「障がい者と接したことがない人は遠慮したり距離を保ち過ぎてしまったりする。でも『特業』があると、コミュニケーションの補助線が引かれるので、初めて障がいのある人と接した人でも普通に会話が成立する」と、これから『特業』の拡大に力を入れていると話します。

「あなたが生まれなければこの世に生まれなかったものがある」。

これは、澤田さんが15年ほど前に書いたコピー。澤田さんが関わっているプロジェクトはコピーを形にされたものばかり。人の自信のなさや不足の面だってそれを起点として何かが生まれていく、それはクリエイティブな取り組みだ、としっかりとした言葉で語っていただきました。

「マイノリティデザイン」の思想から生まれる、それぞれの想い

休憩の後は、佐賀でそれぞれ活動する4人が加わり、澤田さんも交えトークセッションを行いました。

ファシリテーター・司会を務めるのは南奈々さん。県内で歩行訓練士として活動し、『視覚障害者支援部 てんとうむし』で、見えない人、見えにくい人が歩いたり家の中で生活したりすることに、アドバイスやお手伝いをされています。また、『あい さが』という旧県立点字図書館でセンターの相談窓口業務も担当されています。

次に県立盲学校高等部に通う、高校3年生の牧野愛菜さん。5年半ほど前に病気を発症。その治療の後遺症で視覚に障がいを持つようになりました。視野がとても狭く、足元が見えづらかったりするそうです。普段慣れない場所は白杖を使って歩いたり、学習は基本的に点字を使用されています。

それから伊万里市にある『社会福祉法人東方会』で相談支援専門員をされている坂本朗子さん。24年前に入社し、介護保険の相談員、ケアマネージャーとして勤められました。

現在は障害福祉サービスの相談支援専門員をされています。

そして最後は、佐賀市中央大通りにある『まちなかオフィスTOJIN館』1Fでレンタルスペース・コミュニティスペースで『L-terrace(エルテラス)』を運営されている羽白真奈美さん。以前は『さがすたいる』のスタッフでウェブサイトの掲載店を回られていたそう。

自己紹介の後は、第一部の澤田さんのお話を聞いて、共感ポイントなどそれぞれに感じたことを自由に話しました。

牧野さん

視覚に障がいを持って、引け目を感じる部分もあったけれど、澤田さんのお話で「なんでも頑張る必要はない。助けを求めたり、こうしてほしいと言っていいんだな」と感じられて、心が楽になりました。

障がいがあっても、形を変えたり、工夫をすることでいろんなことができるんだなと思いました。

坂本さん

以前はよく利用者の方とまちに出かけたりしていました。今はなかなかそういう機会もなかったんですが、ある日利用者の方が『今日飲みに行ってくるけん』と自分達でタクシーを呼んで、出かけられていきました。タクシーの運転手も乗降を手伝ってくれるという話を聞き、驚きと同時に私の出番がなくなったと嬉しく感じました。

「マイノリティデザイン」は自分たちでできることをアイディアとして取り入れることが利用者の自立にもつながるし、自由に出かけられるとお店の方も気配りなどが自然になっていくので、いい考えだと感じました。

羽白さん

このまま聞いていたいなと思うくらい、興味深く聞いていました。

澤田さんには障がいや福祉に対する暗いイメージが全くなく、良い・悪い、できる・できないではなく、隔てるものがないんだなと思いました。川魚にとって海だった環境を川の環境に変えていったり、ということが本当にまちで取り組めたらいいなと思いました。

みんなが暮らしやすい街について

それから「これからの暮らしやすいまちのために考えること」についてそれぞれ意見を交わしました。

牧野さん

わたしたち視覚障がい者にとって、点字ブロックに自転車が置いてある、車が重なっていると、普段歩行していて困ります。

また、視覚以外の特に音を頼りにしているので、音が鳴らない信号があったり、遮断機がない線路があったりすると、なかなか一人で安全確認することが難しいんです。こういった場所が安全に歩けるようになったらいいですね。

他にも、外食に行くと、まだ点字のメニュー表が少ないので、点字で表記されたメニューが増えたらいいなと思います。

南さん

私も歩行訓練士の仕事で本人の努力ではどうにもならないことがあり、難しいなと思いつつ、『NIN_NIN』というお互いに助け合うボディシェアリングロボットはいいなと思います。

澤田さん、牧野さんのお話で何かアイディアはありますか?

澤田さん

点字ブロックって風景の一部化してしまっているから、意識なく自転車が停められる。その意識をどう変えるかという工夫ができればいいですね。例えば、ゆるスポーツの中で、「点字ブロックリレー」というものがあって、これを一度経験してもらうと、点字ブロックの大事さがわかります。

『NIN_NIN』も、いろんな解決ができるように作られているけれど、それだけでいいとも思っていません。何かをを生み出しても、それが唯一の正解と思わず、もっといいアイディアがある、と一人ひとりが考え続けることが大事ですね。

南さん

坂本さんは相談支援のお仕事で、障がいのある方の人の声を地域に届けるための取り組みなどはありますか?

坂本さん

『東方会』の事務所の敷地に近隣の住民の方をはじめ、子どもからお年寄りまで関われる地域交流スペースがあったり、小学校に出前講座をしたり、体験をしてもらっています。

また伊万里市の地域広域活動の一環で、福祉のみならずお困りごとを気軽に相談できる仕組みづくりや、有田川の『カワニバル』のような近隣住民の方と取り組む花火大会イベントもありますね。

澤田さんはこの取り組みについて「声を気軽に出せるっていいですね。そういう環境づくりが大事。声はボールみたいなもので、それをつなぐ人が必要。いかにチームワークでパス回しのように"声"を回して展開させていくか大事」とコメント。坂本さんは「本当のことが言えないと解決にならない。みんなで取り組むために本音をうまく引き出せるかも意識していきたいですね」と話します。

羽白さん

以前、『L-terrace』の施設改装をしたんです。その際に、最初から車いすの方に実際に入ってもらい、アドバイスをいただきました。当事者の意見が入らないと、改装が十分でない場合もありますから。よかったと思います。

今は学級が分けられたり、コミュニティを自分で選べたりするので、当事者の方との接点が少ないと感じます。私もその一人で、4年間『さがすたいる』に関わり、発見がたくさんありました。まずは、『L-terrace』を拠点にこの地域でのさまざまな接点を作って、それが流れるように伝わっていくといいですね。

飛び出す意見、深まるアイディア!

澤田さん

例えば、当事者の方の声が生かされていない例として、佐賀で点字メニューがあるお店が少ないのであれば、現実に作るしかなくて。そういった相談ができそうなお店に『点字メニューを作ってみて』と持ちかける。一つ形になると、他にも伝わっていく。それはできそうですか?

羽白さん

まず作るためにどこへ相談したらいいか分からないという現状があります。そして余裕がない、という状況が考えられます。『さがすたいる』はそのための入口で、スムーズに情報の受発信ができるようになるといいなと思います

澤田さん

社会を変えるのは"ドミノ倒し"のようなもの。社会の変革は倒れやすいドミノから倒していくことがポイント。理解がありそう、ノリがよさそう、余裕がありそう、というお店はあると思います。そこから始めるといいですね。

点字メニューを置くにあたり「点字メニューという発想すらない」「それを必要としている人がいることを知らない」「どうやって作ったらいいか分からない」という3つの障壁があると思います。これらは、声をうまくコーディネートすると超えられそう。倒れやすいドミノから倒していけば、連鎖して拡がっていくのではないでしょうか。

羽白さん

『さがすたいる』の参加者が家に帰って、今日の講演について話したりする。きっとそういうことから変わっていくと思います。また、お互いに聞いてみたり、話してみたりすると、本人が初めて言ってくれてありがとう、という気持ちが生まれる。それが働くと、新しい物事を起こすムーブメントになる

牧野さん

電車から降りる時、女性に「手伝いましょうか」と声をかけられたことがあって、すごく安心できて嬉しかった経験があります。それは自分からも声をかけていいんだと思えた瞬間で。それがキッカケで、以前よりお願いしますと言えたりするようになりました。

また参加者の方からの話や質問も取り上げます。

参加者

私たち車いすユーザーを手伝いたいという方が多いと思うけれど、声をかけたら、私たちが、ありがたいけれどと遠慮のつもりで断ってしまったことで、傷ついたりする方もいらっしゃるのではと考える時があります。

私はその経験を踏まえて、なるべくお手伝いしてもらうようにしています。その人の成功体験となってまた次に広がっていけば、と思って。

澤田さん

断られて悶々とした体験もマイナスに捉えなくていいと思うんです。コミュニケーションはたくさん正解があるとも言えるし、正解がないとも言えます。思考し続けることに意味があるんですよね。

英語には「May I help you?」「Any help?」と気軽に言える言葉があるけれど、日本語では「何かお手伝いしましょうか」というとちょっと固くなってしまいますよね。「手伝いましょうか」と日本語や佐賀弁で引っかかりなく言える言葉があればいいですね。

さらに、澤田さんよりお店で受けた嬉しかった出来事や優れた仕組みについて、SNSで「褒めちぎる」ことも提案。「当事者のかゆいところに手が届くような投稿を発信することで、他の当事者の方たちも行ってみたいと思うだろうし、お店側も気持ちがいいですよね」と澤田さん。羽白さんは「さがすたいる」の口コミ投稿について、「お店のイチオシポイントを書いてください」という欄があって、そういう投稿がしやすいとの紹介もありました。

未来に向けてのメッセージ

羽白さん

接点づくりが大事だと思います。コミュニケーションが解決するところが大きいので、聞いて、実行するという思いでこれからも『L-terrace』でがんばっていきたいです。

坂本さん

ゲストとして参加するにあたって、『さがすたいる』を調べ、素敵な取り組みをされていると思いました。もっと知りたいと思ったし、お店側も様々な工夫をして、やさしいまちづくりについて考えているということがわかりました。みんなでいろんな会話をしていきたいですね。

牧野さん

温かい心で聞いていただき、ありがとうございました。

より良いまち・社会に向けて、意見を出し合って、本当に有意義な時間になりました。この会で、私自身がお互いが支え合うことができていないのはなぜと考えた時、健常者と当事者を分けてしまっている、当事者を特別な存在として見ている人がいると同時に、私自身も障がいを持つ前はそのように見てしまっていたなと思い出しました。

この『線』をなくすために、みんなで意見や気持ちを出し合っていくことが大事と思いました。

澤田さん

今日、この時間を3時間とすると、話を聞かれた方が約60人なので、合計180時間分の声が飛び交ったことになりますよね。これってすごい量なんですよ! 何気ない日常から変化が起きる。今日をきっかけにいろんなことが生まれる予感がしたし、この場にいるみなさんは、『当事者性』が高いと思い、刺激を受けました。これから何か関わらせていただくと嬉しいです。

南さん

『あなたが生まれなければこの世に生まれなかったものがある』の言葉は、障がいのあるなしに関わらず、みんなに通じることだと思います。私もそう思ってもらえるように、より頑張っていきたいし、みんなでよりよい世界にしていけたらいいですね!

まとめ

参加者の方からは「牧野さんの当事者と健常者を分ける『線』をなくそうという話に共感し、このトークイベントに参加して、心が軽くなった。駅などでは、白杖をついている人など、当事者にもっと気づいてほしいと思う。私も発信していきたい」などの声が聞かれました。

ゲストスピーカーも参加者も一体となり、本音の話もたくさん。澤田さんの「マイノリティデザイン」の考え方は、さまざまな発見につながり、熱く意見が交わされる場になりました。問題についてまず知って分解し、決して一人で抱え込まず社会が変わる道をそれぞれが真剣に考えていた時間だったかと思います。

「点字メニューをお店に」「May I help you?を佐賀弁で」「車いすに乗ってゴミ拾いを」など楽しいアイディアとともに、問題が具体的に解決していくイメージが広がりました。


文章:髙橋 香歩
編集・写真:相馬 千恵子

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