500年以上の歴史があり、銘茶地として知られる佐賀の嬉野茶。その嬉野茶をつくる若手茶農家7人が東京に集結し、茶師として目の前で嬉野茶を一杯ずつ丁寧に淹れてくれるカフェ"うれしの茶寮「ochaba(おちゃば)」"が、2018年11月15日(木)から17日(土)までの3日間限定で、東京・六本木ヒルズにオープンするとのこと。
東京でも渋谷にある幻幻庵をはじめ、ジワジワときている嬉野茶。香りがいいし、私も佐賀に帰った際にはお土産と自分用でよく買っています。その嬉野茶を作っている若手茶師さんたちに直接サーブしてもらえる機会はなかなか無いということで、みなさんにも紹介したいと思います。
嬉野茶の魅力
佐賀は日本茶栽培の発祥地!
昔から日本人のもっともポピュラーな飲み物として愛される「お茶」。私も毎日飲んでいますが、そもそも発祥ってどこなのでしょう?
調べてみると、なんと発祥は佐賀・神埼郡吉野ヶ里町。
さかのぼること平安時代末期、臨済宗の開祖である栄西が中国の修行帰りで大切に持ち帰った茶の種子を、当時九州の山岳仏教の地として隆盛を誇っていた佐賀県神埼郡吉野ヶ里町の背振山霊仙寺一帯に植えたのが始まりだとか。
佐賀県が全国屈指の茶処で、お茶の消費量が多いのもうなずけます(2015年全国4位)。
「釜炒り茶」の発祥地である佐賀・嬉野
嬉野茶には、香りが強く、まろやかな味わいの「蒸し製玉緑茶」を主流に、現在では生産量も少なく希少価値が高い「釜炒り茶」や、全国で嬉野だけの生産と言われる「釜炒り抹茶」など貴重な逸品もあります。
緑茶の多くは、蒸す→揉む→乾燥という製法が一般的で、「釜炒り茶」の場合は、蒸す代わりに窯で茹でる加熱処理をするそう。そして、その「釜炒り茶」の発祥は佐賀・嬉野で、嬉野茶の歴史は500年以上にもなります。
生産地である嬉野町は、佐賀県南西部に位置し長崎県と隣接する町。なだらかな山間で霧深く、昼夜の温度差があり、日照量などの条件がお茶の栽培に適した地域。私が大好きな嬉野温泉(日本3大美肌の湯でお湯がトロトロ!)もあります。
「5年連続で日本一」の高品質なお茶
毎年実施されている「全国茶品評会」では、蒸し製玉緑茶の部門において、5年連続で日本一となる「農林水産大臣賞」を受賞しています。また、高品質な茶の生産産地に贈られる「産地賞」も獲得。釜炒り茶に於いても、3年連続で「産地賞」を獲得しています。
若手茶農家7名が目の前で"特別な一杯"をサーブ
期間中、プロジェクトのメンバーである7名の若手茶農家が丹精込めて栽培した茶葉を使い、茶師としてお客様の目の前で自らがお茶を淹れる「ティーセレモニー」を30分おきに開催。上質で"特別な一杯"をサーブする、嬉野茶時のパフォーマンスは必見です!
7種類の嬉野茶が楽しめる!"うれしの茶寮「ochaba」"のメニュー
ティーセレモニーでは以下の7種類の中から好きな茶葉を選んで、その場で茶師が淹れた美味しいお茶を楽しむことができるそうです。気に入った茶葉は会場でお買い求めもできるとのこと。
釜炒り茶(池田農園)
嬉野伝統製法「釜炒り茶」黄金色の水色に釜香と言われる釜炒り特有の香り。渋みが少なくスッキリとした味が特徴です。
レモン緑茶(副島園)
嬉野茶(煎茶)に佐賀県武雄市産のレモングラスと天然レモンピールをブレンド。爽やかなレモンの香りと緑茶の余韻。
柚子緑茶(井上製茶園)
厳選された一番茶と嬉野産の柚を使用。緑茶の風味と柚のさわやかな香りをバランスよくブレンド。東京にいながら嬉野温泉を疑似体験できる環境もセッティングされているとのこと。
青ほうじ茶(田中製茶工場)
厳選された一番茶のみ使用。ほうじ茶特有の香ばしさと緑茶の風味が織りなす新製法でつくられています。
粉末茶(永尾豊裕園)
一番茶の「おくゆたか」を粉末に仕上げました。ふわふわと舞うような、きめ細やかな粒子。料理やお菓子作りにもお使いいただけます。
紅茶(きたの茶園)
六月中旬頃の二番茶を使用。さわやかな香りに優しい甘み。ぜひ、ストレートでお楽しみください。
烏龍茶(副島園)
別名「嬉野鉄観音」。嬉野産茶葉で仕上げた、花の香りの烏龍茶です。
テイクアウトのお茶「歩茶」が無料提供(数量限定)
期間中に来場されたお客様には嬉野茶時が提案するテイクアウトのお茶「歩茶(ほちゃ)」の提供も。ご来場されたお客様はその場で嬉野茶をお楽しみいただくことができ、どちらも数量限定の無料提供です。
"うれしの茶寮「ochaba」"開催概要
期間:2018年11月15日(木)~11月17日(土)3日間/ 11:00~19:00
会場:六本木ヒルズ 大屋根プラザ(港区六本木6-11-1)
料金:無料
※ティーセレモニーは混雑時は整理券を配布します
※歩茶は数量限定のため無くなり次第終了します
主催 :佐賀県
協力 :嬉野茶時
嬉野茶時とは
嬉野の土地で何百年もの間受け継がれてきた歴史的伝統文化である「嬉野茶」「肥前吉田焼」「温泉」をつなぎ、時代に合わせた新しい切り口で表現するプロジェクトチーム。中心メンバーは、温泉旅館の経営者や茶農家・茶師、肥前吉田焼の窯元など嬉野市内の産業メンバーで構成されています。
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