ラーメン店?の暖簾をくぐると......
唐津市の海岸通、魚市場や水産加工場、唐津市歴史民俗資料館などがある地域。
その中にポツンと、ラーメン店......ではなく、食堂があります。
その名も『ニュー東洋軒』。
お店を営むのは、オーナーの香織さん。
『ニュー東洋軒』の歴史は3代にさかのぼります。
警察官だったおじいさんが退職後に久留米でラーメン修業をされ、鳥栖で開業。その味を覚えていたお父さんが自営の工場を息子さんに託し、この場所で前身の『東洋軒』をオープンされました。香織さんも一緒にお店を手伝っていたそう。
お客さんから「おっちゃん」と呼ばれ親しまれていた『東洋軒』の"主人公"であるお父さん。ラーメン店は日に日に盛況! 繁盛店になったものの、ご高齢ということもあり体調を崩され、引退されることとなりました。
そして今年の1月20日、『東洋軒』は『ニュー東洋軒』として生まれ変わり、おっちゃんから香織さんに主人公を変えて、物語が続いています。
一見、お店の外観はラーメン店なのですが、メニューはがらりと変わり、スパイスを使用した世界の料理を提供されています。
それでは気になるメニューの一部をご紹介します。
スパイスカレー ¥700
大盛り +¥200 増カチュンバル +¥100
トッピングゆで卵 +¥100 トッピングチーズ +¥100
30年前、香織さんがあるお店で食べて、驚いたスパイスのカレー。スパイスの香りに満たされたあのお店みたいな、スパイス好きさんが集う隠れ家を作りたいとの想いがこもったメニューです。
試行錯誤された、香織さんオリジナルの調合にハマること間違いなし!
卵焼き定食 ¥600
ご飯大盛り +¥100 明太子増し増し +¥100
皆んな大好き卵焼き。こちらをメニューに取り入れた理由は、香織さんも卵焼きが大好きだから!
子どもの時から香織さんのことを知る、ご近所の魚市場のお兄さん方は「卵焼きが一番香織さんらしい」と、笑ってくれるそうです。
ほかほかごはんの上にのっている明太子は、『唐津ととや』さんのもの。+¥100で明太子増し増しにできるので、是非増し増しでご堪能ください。
日替わりランチ ¥850 (ドリンク付き ¥1,000)
『ニュー東洋軒』の名物といえば、日替わりランチ。
前日にお店のTwitterで翌日のメニューが発表されるので、常連のお客さんは楽しみにされているのだとか。
取材当日のメニューはジョージアのクリームシチュー"シュクメルリ"のサラダプレート。特製チーズパン"ハチャプリ"付き。
更に食後にコーヒーゼリーも付いています。
日替わりランチのラインナップは、ある時は"チェダーチーズをのせたハンバーグプレート イングリッシュマフィン付き"、またある時は"花椒香る麻婆豆腐丼"、そしてまたある時は"インドのゴア地方のポークビンダルー"とまるで世界旅行のようです。
世界の料理のきっかけは"絵本代わりの専門書"
このような世界の料理を作るきっかけは、香織さんの幼少期にあります。
おじいさんのものなのか、お父さんのものなのかは定かではないそうですが、自宅に世界の料理の専門書があり、それを絵本代わりに読み、ジャムなどを作るお子さんだったそう。
料理を作ることが大好きなまま大人になり、さまざまな世界の料理を作ってみて「この国の人はこういう料理を食べているのか~」と、ある意味で"確認作業"をしていたそうです。
そうやって自分のために作っていた料理が、今はお客さんの分も作るようになったという感覚なのだとか。
海外で暮らされていたお客さんが「懐かしい味~」と仰ってくださることがあり、海外に憧れながらも実際には訪れることができなかった香織さんにとって、"想い出をお裾分けしていただいた気分"になるそうです。
ランチの後にスイーツはいかが?
さて、ここまで世界のお料理について語ってきましたが、『ニュー東洋軒』のスイーツメニューのラインナップは『和』です!
あんバターどら焼き ¥150 アイス抹茶オーレ ¥450
甘さ控えめのあんこの中にバターが隠れています。抹茶との相性も抜群。
唐津という土地柄、豊臣秀吉の茶の湯の文化の影響や、唐津茶の栽培も盛んということで、『ニュー東洋軒』では抹茶を使用したメニューが多数あります。
『気まぐれ抹茶のテリーヌ』というメニューもありますが、その日あるかどうかは香織さんの気まぐれなので、ご確認ください。
15時からのカフェメニュー
抹茶クラッシュ 抹茶アイス乗せ ¥500
間違いなく、抹茶好きさんにはたまらない一品です。
バターのせちゃう あんこのホットケーキ ¥500
分厚いホットケーキにあんことバター、食べ応え抜群です。
海を感じる、なんだか懐かしい店内
2人掛けの席は、目の前の海を一望できる特等席。
ラーメン店の面影が残るカウンター席には、香織さんとの会話を楽しみに来られる常連さんもたくさん。
1人で行っても、お隣のお客さんと仲良くなってしまうようなほんわかしたお店です。
さいごに
今後はスパイスのワークショップや世界のパン祭など、香織さんらしいワクワクするイベントも開催予定。年間を通して、お客さんに楽しんでいただき、皆んなでお店を作っていきたいそうです。
このお店の新たな主人公である香織さんの『ニュー東洋軒』の暖簾をくぐってみてください。
店舗情報
店舗名 | ニュー東洋軒 |
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住所 | 〒847-0873 佐賀県唐津市海岸通7182 |
公式SNS | Twitter:@4fGLFOJMHbA1qI1 |
詳細 |
【営業時間】 【定休日】 【駐車場】 |
地図 |
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