玄米ご飯に崩れ落ちそうなグリーンサラダ。野菜の甘みがはっきりわかる、でもしっかり味が付いている。食べた後はお腹いっぱい。
そんな「およばれごはん」はあるんかね?
あるんです!
心と身体が喜ぶ「ごちそうプレート」。『OYOBARE』とは?
本日取材させていただいたのは、『おもてなしごはん。OYOBARE(およばれ)』。
2018年にオープンした『OYOBARE』は、JR新鳥栖駅から車で5分とアクセスもよし!
お店は集合居酒屋と同一の敷地。かわいいチワワの看板から横に回って古民家風の入り口の引き戸を開けると、靴箱が。靴を脱いだら階段を昇ります。
階段はまるで、つか こうへいさんの舞台『蒲田行進曲』の階段落ちのセットを思わせます。......このネタがわかる世代はどのくらいいるのかなぁ。
しかし、ここから先は世界が変わります!
入り口のライトから広がる光を通り抜けると......
飛び込んでくるのは、広くて明るいカウンター。
デザイナーさんと一緒に考えたという内装は、白と木を基調とした店内は、カウンター席が6席とテーブル席が24席と落ち着いた優しい雰囲気。
メニューは30~40種類の食材を使い、手作りできるものはできるだけ手作りで。その日に届く新鮮な食材を見て、毎日違うメニューを提供されています。
「美味しくて、身体によいものを食べていただきたい。佐賀県産の新鮮で安全な野菜を食べてもらいたい」というオーナーの想いが詰まった『おもてなしごはん。OYOBARE(およばれ)』。
佐賀県産、国産がメインの『OYOBARE』ですが、無理をしすぎていないところも魅力の一つ。
「オーガニックじゃなきゃ、完全手作りじゃなきゃ、では毎日が窮屈になってしまいます。楽しみながら身体と向き合う事が大事だと思っています」とオーナーの古川美紀さんは、強い信念を華奢な身体に秘め、てきぱきと、けれど自然体の笑顔でお話してくれました。
今日は15時からの取材&遅めのランチ。電話で予約をするとスムーズに案内していただきました。
注文したのは、お店ご自慢のランチプレート「おまかせベジタブル」。注文してほどなく、柔らかな午後の光が差し込むお洒落なカウンターや店内を見ていると、やってきました!
「たくさんの食材を召し上がっていただきたい」という想いから、プレートには味付けの異なる多彩な品目が日替わりで並びます。ごはんはかまどで炊いた佐賀県多久市産の玄米。あたたかな自家製スープや彩り豊かな野菜とフルーツも美しい。
【本日のメニュー】
佐賀県産さがびより発芽玄米ごはん / 本日のスープ / 本日のひとくちフルーツ / トマト / クリームチーズ / OYOBARE名物自家製トウフ エノキ煮のせ / もりもりグリーンサラダ / 茄子のにんにくの芽 そぼろかけ / 春菊の黒ゴマ和え / さつまいもと2種のかぼちゃのマスタードマッシュ / パプリカとキャベツのピリ辛炒め / 奈良漬 / 蒸し鶏 / 白菜のゆずうめ和え
山盛りのサラダのグリーン、かぼちゃサラダのイエロー、新鮮なトマトの赤、玄米の薄い明るい褐色には緑の漬物がアクセントにのせてあるプレートは、まるで絵を描いたように鮮やか。思わず見とれてしまいます。
グリーンが美しい『もりもりグリーンサラダ』は、井手ちゃんぽんのもやしタワーと双璧を成すようなこんもり盛られたこの高さ。20cmはあるだろう?もっとかな?
しゃっきりとして野菜の味もしっかりする『もりもりグリーンサラダ』のドレッシングも手作り。冬は旬の佐賀産ゆずを使っているそうです。
その横には玄米ごはん。香ばしい香りと歯ごたえで、懐かしさが口の中に広がります。しっかり何度も噛むので、少量のご飯でもお腹いっぱいになりますよ。
個人的に佐賀の白いご飯が日本一だと思っていますが、時々無性に玄米が食べたくなります。「家族が玄米食べないので、一人分炊くのもなぁ」と思う方はぜひ"およばれ"しちゃいましょう!
『OYOBARE名物 自家製豆腐』は濃厚でトロリ感抜群で美味しかったです。もっちりとして、トッピングのエノキ煮との相性もばっちりです。
この豆腐はお客様にも大好評。ちなみに玄米と豆腐はテイクアウトできるそうです。(※量に限りがある為、お電話にて予約)
【テイクアウト】
発芽玄米ご飯4合 1,000円(税込) / 自家製豆腐 2ケ 250円(税込)
温かみある赤の陶器のスープカップで出てくるスープはしっかり出汁がでてお野菜たっぷり。
この器にもポイントが。内側のヒビのような個性的なデザインは『cise』というブランドのもの。福岡県行橋市で陶漆器を制作している川原幸子さんの作品です。
どのおかずも普段あまり食べないお野菜をアレンジされてあり、玄米のおかずになるようにしっかり味が付いています。
身が締まった蒸し鶏は蒸し方も程よく硬め。乗せているソースと相まって、ヘルシーですがとても食べ応えがあります。ゆで卵は絶妙なゆで加減。そしてきれいな色!
玄米に乗った「青菜」やプレートの「白菜のゆずうめ和え」はサッパリと懐かしい箸休め。
そして、佐賀県民にとっては、号泣ものの奈良漬。一切れの奈良漬は丁度良い量。食べると、さっぱりしているけど酒粕のほんのりした味わい、歯ごたえあり見た目もツヤツヤ。
佐賀県民って奈良漬が大好きだったりします。初夏にはスーパーに瓜が並び、少し前は、どのお宅にも奈良漬があったほど。akikoも随分奈良漬つけていないなあ。
食べ進めると、不思議と身体の中から浄化されていくような気持になります。おしゃれな内装やおしゃれな盛り付けランチで気持ちが上がったのもありますが、一番は新鮮な食材から命をいただいているということを実感。生きるエネルギーをいただいているからなのか、玄米やサラダでよく顎を動かしているからか、そんな気持ちになりました。
お客様は90%ほどが幅広い年代層の女性だそう。ヘルシーで美容にも健康にもよいとなれば女性の口コミで広がるのも納得ですね。
プロチームとも契約?「アスリートご飯」
また美容だけにとどまらず、『OYOBARE』には「トップアスリートに栄養たっぷりのアスリートごはん」があるってご存知でしたか?
鳥栖プロサッカーチームの選手もこぞってその「アスリートご飯」を契約されているそうです。
きっかけは、コロナ禍によるクラブハウスの食堂のお休みで、ご飯難民になってしまった選手の口コミから。
プロのアスリートはシビアに自分の身体を管理しなければいけません。
調理をする古川さんも、アスリート用にボリュームとバランス、安全と健康を常に考え、試行錯誤を繰り返し、アスリートを支えました。シーズン中は試合前日、試合前後、試合翌日と、素早くエネルギーへ変換できるもの、疲労回復とそれぞれ必要な栄養素がとれるよう、食材や調理法 食べ合わせにも留意して献立を考え調理したそうです。
『OYOBARE』で"およばれ"したアスリートの方も、きっと身体の中で生きるエネルギーを感じたのかもしれないなぁと想像してしまいました。
きっかけは「身体にいいものを出したい」
古川さんが『OYABORE』をオープンしたきっかけは、食べ放題の居酒屋で働いていたことから。
「食べ放題」というコンセプトでどうしてもメニューに偏りがあったことに、少し考える部分があったそう。
そう思いながらも働いていましたが、そんな居酒屋が閉店。そこで店舗を買い取り、ご自身でお店を開くことに。
実家が農家であったことから「故郷である多久の新鮮なお野菜をふんだんに取り入れたい。健康になれる、身体にいいものを提供したい」と思ったそう。
彼女からいただいたおしゃれな活版印刷の名刺には、こう書かれています。
食べたもので身体は作られる。
普段頑張りすぎるあなたにこそ
身体が喜ぶ食事をしてほしい。
彼女のストイックさや真摯さに胸を打たれる思いでした。
まだまだ若く華奢な身体のどこに、この情熱があるのだろう。彼女こそ野菜から未来へと続くエネルギーを貰っているに違いない。
そう思わせてくれるインタビューでした。
店舗情報
おもてなしごはん。OYOBARE
住所 | 鳥栖市蔵上4-120 2F |
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公式サイト | https://www.oyobare33.com/ |
公式SNS | 【Instagram】 店舗公式:@oyobare33 アスリートフード部門:@oyobarevegetables33 |
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