こんにちは。佐賀で活動している作曲家・ビートメイカーのCoga Atsushiです。
ひとつの作品を生み出すクリエイターという人は非常に敏感で。落ち着ける場所も、面白いと思う場所もクリエイターによって違うし、暮らし方をこだわるヒトが多いです。
そういった"場所"や"スタイル"気になりませんか?
ここでは、佐賀出身や佐賀在住クリエイターの現在に至る経緯や生活スタイル、創作活動にスポットライトを当て、どのように日々の制作を行っているのか、佐賀のどのような場所に通って発想の根を広げているのか、気になる彼らに密着して佐賀の魅力的なスポットやクリエイターを紹介していきます。
今回は、地元佐賀のみならず、各地のストリート・ヘッズからプロップス(支持)のあるMC『FLAGG(フラッグ)』の後編です。

【クリエイターの居場所】佐賀のラッパー『FLAGG(フラッグ)』前編。
【VERSE4】ラッパーFLAGGが感じる"佐賀"
Coga
-
質問ですが、FLAGGさんにとって、佐賀はどういったところですか?
魅力を感じるところなどをお聞きしたいです。
FLAGG
-
県民性というか、俺が今まで佐賀の人と関わってきて、心底思うんですけど一本の太い芯がココロというかカラダに通っていて、いい意味で"負けず嫌いでやさしい"ヒトが多いですね(笑)。
Coga
-
そうなんですね(笑)。
「負けず嫌いでやさしい」って対極とまではいかないですけど、近からずも遠からずって感じですね。
FLAGG
-
何て言うんだろう?「俺は俺」みたいな。
制作や振る舞い、服装に関しても周りに流されない確固たる"自分"があるけど、いざ接してみたら、すげぇあったかくて人当たりも良いし、思いやりがあるみたいな。
Coga
-
そのイメージ自分もありますね。
まさにFLAGGさん自身がそうじゃないですか?(笑)
FLAGG
-
そうですかね(笑)
料理にしても絵や音楽にしても、何かを作ろうとしている人って皆そうなんじゃないかなって思いますね。
Coga
-
佐賀という"場所"についてはどう思っていますか?
FLAGG
-
筑後川沿いに住んでいるんですけど、川沿いの夕日がたまらなく綺麗で。家の周りは田んぼだらけで、夏は緑色の景色がブワーと広がって、秋には金色に輝いて、都会にはない景色に、自分がなんたるかを考えさせられると言うか。
子ども達にもいい影響だと思っているし、何より子ども達と一緒に出かけられるところがいっぱいあるっていうのも今改めて考えると良いなぁって思うっすね。
Coga
-
自然って良いですよね。子どもの頃、友達と一緒に森の木に蜜を仕掛けて、次の日に早起きしてカブトムシやクワガタムシがいるか確認しに行くときのドキドキ感を思い出しました。
大人になったらあまり経験しない事じゃないですか。そのような経験が日常的にできるって考えると佐賀で暮らす子ども達の環境は素晴らしいなって本当に思いますね。心豊かになるというか。
FLAGG
-
間違いないですね。
カブトムシ捕まえにいきたくなりました(笑)。
【VERSE5】Message from FLAGG
Coga
-
これから先「ラッパーやシンガーになりたい」っていう人に助言やメッセージがあればお願いします。
FLAGG
-
助言とかは言える立場じゃないと思っているんですが「これがやりたい」と思ったら、なんでもやってみたらいいと思いますね。
死ぬ前にあの時やっとけば〜なんて、俺は後悔したくないですし。
Coga
-
その一瞬一瞬のタイミングとか行動も大事だったりするのかな、と僕も思うし、それがまだ見ぬ未来に繋がる気がして、そういった点でも後悔しないようにしていきたいって思いますね。
FLAGG
-
今、一緒に活動したい!って思えるような仲間を探すのもいいと思います。
以前CREW(グループ)に所属していて、そこで得たものが何にも変えられないものになっていますね。鳥栖や久留米でお互いを高め合えるような友達にも出会えたし。
Coga
-
先程FLAGGさんがおっしゃっていた「負けず嫌いで優しい」っていう県民性?みたいな佐賀のヒトに感じる印象は、そういったところからきているのかもしれないですね。
FLAGG
-
あと、DJがプレイしている時に、「サイドMCしていいですか?」って聞いて、マイク握らせてもらったりしていましたね。DJプレイに合わせて盛り上げるタイミングの研究とかもしていました。それが今のライブでも活きていると思うし、サッカーのキングカズじゃないけど俺自身まだまだラップ上手くなりそうな気がするんですよ。なので一緒に頑張りましょう。って言いたいです。
Coga
-
その上昇志向良いですね!
自分で成長点を決めてしまったら本当にそこで終わりでしょうからね。僕も頑張ります(笑)。
【OUTRO】
前編後編に渡ってインタビューしてきましたが、『FLAGG』のリアルや人との繋がり、自分や家族との向き合い方を追求する姿勢。また、ヒップホップに衝撃を受けて以来の初志貫徹っぷり、とても男らしい考え方の中に包まれた家族思いで人間味溢れる優しさ。それを詰め込み『FLAGG』というアーティストが形成されていて、持ち前の"初志貫徹漢気スタイル"で自分の言葉をビートに乗せてアウトプットすることが、リスナー達を魅了する一つの要因なのでしょう。とても勉強になりました。
これから先も多方面にわたっていろいろなクリエイターを紹介していきます。その中で世の中の悩んでいるクリエイターや、何かの創作を志す人への一つのきっかけになれば幸いです。
そして佐賀のクリエイター文化の発展に繋がればと思っています。