ゾンビランドサガマンホールを探しに孔子を祀る『多久聖廟』へ行ったら、少し賢くなって帰ってきた?

ゾンビランドサガマンホールを探しに孔子を祀る『多久聖廟』へ行ったら、少し賢くなって帰ってきた?

儒学の始祖と言われている、中国の思想家であり、哲学者の『孔子』。釈迦やイエス・キリスト、ソクラテスと並ぶ四聖人としても知られています。

そんな孔子を祀ったのが、佐賀県では言わずと知れた聖廟『多久聖廟』です。

『多久聖廟』は現存する孔子廟としては日本で最も古いものの一つと言われており、国の重要文化財として大切に保全されています。また、毎年春と秋に行われる、孔子の遺徳を称える祭儀『釈菜』は創建以来300年以上途絶えることなく継承されていて、県の重要無形民俗文化財に指定されているそう。

実は、一度も足を運んだことが無い私。ゾンサガマンホール散策も兼ねてこの機会に、多久聖廟へ行ってみました!

儒学の言葉が散りばめられた園内

敷地の入り口には、『多久聖廟』を創建した『多久茂文公』の像が迎えてくれます。

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多久茂文公は、佐賀藩2代目藩主・鍋島光茂公の三男で、多久4代領主。儒学をはじめとした学問の大切さを説いて、施政には儒学を重んじ、文武を奨励して人材の育成に力を注いだそう。

『多久聖廟』までの参道には、『聖廟詣』といった碑文などが点在しています。

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孔子像は平成9年に中国山東省曲阜市から贈られたものだそう。曲阜市の方向を向いて設置されています。

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また孔子像を見上げる場所に、見つけました!サキちゃんマンホール!!孔子像と同じポーズのサキちゃん、カワイイ......!

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そして少し参道を歩くと左手に見えてくるのが『多久聖廟』です。

中国風の建築様式が再現された『多久聖廟』は、美しい朱色で重厚感と壮麗な印象を受けます。

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廟内は麒麟や鳳凰、亀竜、草木魚などの中国風の彫刻が施され、孔子像や四配(孔子の4人の弟子)の像が安置されています。

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また、敷地内には、論語がいたるところに書かれてある『儒学の森』や儒学をはじめ和学、農学、礼法、武術などの文武両道を教える場として建てられた学校『東原庠舎』などがあります。

実は現存する『東原庠舎』は、平成3年に修復されたもの。明治時代に新しい学制が施行された前後に取り壊されましたが、当時の面影を残しつつ、現代風に再建。クラブ活動などの研修の場として宿泊もできる施設となりました。平成4年には、当時の天皇・皇后両陛下もご休息されたそうです。

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『東原庠舎』の先は山に続く道となっており、鳥の鳴き声や木漏れ日を感じながら森林浴が楽しめそうです。

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多久の特産物から合格祈願グッズまで。ついつい長居してしまう物産館

多久聖廟の近くには多久市の観光案内所と物産館を兼ねそろえた『朋来庵』があります。

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店内は、多久の特産品や孔子にあやかった合格グッズ、開運グッズが並び、店内を彩ります。

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学問の神と言えば、菅原道真公のイメージが強かったのですが、実は、儒学の祖として孔子も学問の神として親しまれているそう!

合格祈願コーナーには、達磨や学業のお守り、合格を祈願した鉛筆や消しゴムなどの文房具をはじめ、『多久聖廟』の「昭和の大改修」まで屋根を覆っていた銅板を使った珍しいお守りも!

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『多久聖廟』に来たら外せない陶芸家が営む手打うどんのお店

『朋来庵』と併設してあるのが『麺工房 こうき』です。

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もちもちの自家製麺と「あご」や「いりこ」などの天然素材を使って丁寧に作られたスープが自慢だそう。

「麺や具材は自分がお客様に説明できるものだけにこだわって使用しています」と話すのは、店主の早田さん。

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また、器にもこだわりが!早田さんは、実は陶芸家。定期的に陶芸教室を開かれることもあるそうです。

今はうどんの丼鉢が少なくなってしまい、代替の器でうどんを提供されていますが、早田さんの作品の中に気に入った器があれば、購入することもできるとか。店内には早田さんの作品が置かれたスペースも。

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早田さんが『麺工房 こうき』を開かれたのは、先輩がキッカケだったそう。

「陶芸1本では、正直生活が厳しいところがあるんです。自分が陶芸家であることから、"器"と親和性が高い飲食業に携わりたいと思っていました。ある時、先輩から『一緒にうどん屋をやらないか』と言われたのがキッカケでしたね」。

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一度始めたらこだわるのが早田さんのタチ。より美味しいものをと何度もスープの改良を行い、今のスープにたどり着きました。スープの素材の一つである「かつお出汁」をより感じてもえるよう、最後にはかつお節を振りかける「追いかつお」もポイントです。

そんな『麺工房 こうき』の人気のメニューは「ごぼう天うどん」。

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大きな「ごぼう天」は見た目のインパクトはもちろん、衣のサクサク感がたまりません。

「大きなごぼう天の入ったうどんを提供されるところは多いですが、うちより大きいところを見つけるとさらに大きく!と思うんですよ(笑)一度いらしたお客さまが、またご友人やご家族を連れてこられて、びっくりされたり喜んでいたりしていだけたら、嬉しくなりますね」と早田さん。

これからも、陶芸家として器を作りながら、お客さんに喜んでもらえるうどん作りに取り組んでいきたいそう。

さいごに

もうすぐ受験シーズン到来。

学問の神様の孔子を祀る『多久聖廟』にご祈願とこだわりの詰まった美味しいうどんで腹ごしらえ、なんていかが?

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施設情報

多久聖廟

住所 多久市多久町1843-3
公式サイト http://www.ko-sinosato.com/
地図

多久市物産館『朋来庵』

住所 多久市多久町1837-1
公式SNS

Facebook:多久市物産館「朋来庵」
Instagram:@takushihouraian

詳細

OPEN:9:30~17:00

CLOSE:第3火曜日

TEL:0952-74-2502

地図

麺工房 こうき

住所 多久市多久町1837-1
公式サイト http://www.menkobo-koki.com/
詳細

OPEN:11:00~21:00

CLOSE:火曜日
※夜の部は要予約。14時以降はご予約のお客様のみ21時迄営業

TEL:0952-74-2066

地図

編集者・ライター

相馬

みやき町出身。不動産営業から空間・照明デザイナーの職を経て、EDITORS SAGAの編集者となる。 佐賀を飛び回る中で、たくさん...

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