【織ものがたり】職人の手により作られる佐賀の伝統工芸品

【織ものがたり】職人の手により作られる佐賀の伝統工芸品

佐賀の伝統的な手織り絨毯、「鍋島緞通」を伝統の技術で作っている「織ものがたり」を紹介します。

伝統の工芸品を手仕事で

佐賀市柳町。古民家が建ち並ぶこの通りを歩いていると、トントントンという小気味良い音が聞こえてきました。音につられて歩いて行くと「鍋島緞通制作中」と書かれた看板があります。

鍋島緞通制作中の立て看板

ここが鍋島緞通を作っている「織ものがたり」です。さっそく中を覗いてみると、何やら大きい木製の機械の前で慣れた手つきで黙々と作業をしている方がいました。

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「織ものがたり」では実際の制作作業を実演していて、誰でも見学することができます。
代表の木下さんにお話を伺うと、職人さんはお客様に見られていると多少緊張してしまうそうです。しかし「織ものがたり」では、見学に来てくれたお客様に鍋島緞通とその制作過程を知ってもらいたいという想いから、あえて作業風景を公開しています。

幕府に献上されるほどの逸品、鍋島緞通

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緞通とは、種々の模様を織り込んだ厚い敷物用織物のことを指します。中でも鍋島緞通は佐賀の伝統的な木綿の織物で、元は江戸・元禄時代に幕府将軍家への献上品として作られていたそうです。

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献上品だったというだけあって、その見た目からは気品が感じられます。「織ものがたり」では伝統的な柄の鍋島緞通に加え、お客様の要望に合わせたデザイン等でオーダーメイドの緞通も制作しています。

デザインが決まると実際に織り始めるのですが、基本的に一つの緞通を織る作業は一人。そのため一つの緞通を制作するには最低3ヶ月かかるそうです。

そうやって一つ一つに手間暇をかけて丁寧に作ることで、お客様に上質な緞通を提供できるのです。

お洒落な工芸品が並ぶお店

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「織ものがたり」では、鍋島緞通以外にも佐賀の工芸品を見ることができます。緞通の制作実演をしている建物のすぐ隣に、ギャラリーショップ「さがしもの」があります。

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「さがしもの」では、佐賀の肥前びーどろや名尾手すき和紙などお洒落な工芸品や、小さいサイズの可愛い緞通、佐賀にちなんだ小物などを販売しています。

ミニミニ緞通

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小さくて可愛らしいデザインがあしらわれています。

肥前びーどろ

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涼しげなデザインで夏にぴったりです。

お店の上階は作業場になっており、店内には時折緞通を織るトントントンという音が聞こえてきます。緞通を織る心地よい音をBGMに、古民家の雰囲気や佐賀のお洒落な工芸品を楽しんでみてはいかがでしょうか。

さいごに

鍋島緞通の制作現場を覗くことができ、ショッピングもできる柳町「織ものがたり」エリア。鍋島緞通のことをもっとよく知りたい方、佐賀の工芸品に興味がある方は、是非一度立ち寄ってみてください。

店舗情報

鍋島緞通手織工房 織ものがたり

住所:〒840-0823 佐賀県佐賀市柳町4番7号
TEL: 0952-24-1560
営業時間:10:00~17:30
定休日:月曜日、第2・第4火曜日
ホームページ:http://orimonogatari.com/
Facebook:https://www.facebook.com/orimonogatari1001/

ギャラリー・ショップ さがしもの

住所:〒840-0823 佐賀県佐賀市柳町4番7号 南蔵1階
TEL: 0952-24-1560
営業時間:10:00~17:30
定休日:月曜日
ホームページ:http://orimonogatari.com/yanagimachi/shop/
Facebook:https://www.facebook.com/sagashimono2015/

EDITORSSAGA編集部 玉川 裕二

EDITORS SAGA 編集部

編集部

今までなかなか紹介されていないような佐賀の隠れた魅力や新しい情報をお届けするべく日々、奮闘中!...

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