朝日が昇ると自動でカーテンが開き、目が覚めるころには温かいコーヒーと焼き立てのパン。(それともほかほかごはんにお味噌汁......?)
その日の気温に合わせたコーディネートが提案されて、忙しい朝がスマートに。
なんてSFな世界がもうすぐそこに来ているかもしれません。
最近よく聞く「AI」「IoT」「スマートデバイス」
なんだかすごいらしいとは聞くけども、いったい何のことだろう。暮らしにどう役立つのだろうと思っている方、必見です。
佐賀市にそんな疑問に触れられる施設が誕生しました!
その名も『佐賀県産業スマート化センター』
佐賀市鍋島に10月にオープンしたばかりのセンターにさっそく潜入してきました。
AI・IoT?スマート化?
さっそく疑問を解消すべく、センタースタッフの大瀧さんにお話を伺いました。
AI・IoTについて
まずはこの頃よく聞く「AI」「IoT」とは一体どういったものなのか?
AI(人工知能)は「データを分析して活用するもの」
IoTは「インターネットを使ってデータを収集すること」
簡単に言うと、「IoT」によって、大量のデータをすばやく集め「AI」が集めたデータをいろいろな視点で解析することができるようになった。
そしてなによりもすごいことは、これらの技術によってこれまで見えたこなかったさまざまな可能性が広がっている。
とのこと。
そういった技術や動き・可能性のことを「スマート化」というそうです。
くらしと産業の「スマート化」について
ところで、センターは「産業」「スマート化」センターと掲げられています。
いろいろな可能性があるという、「スマート化」。産業だけではなく、私たちの身近でも広まっているそう。
本当にSFみたいな世界は私たちのくらしにやってくるのでしょうか?
そのあたりも大瀧さんに聞いてみました。
まずは、佐賀県の産業(企業、工場)が「スマート化」すると一番いいことってなんでしょうか?
それは、企業や工場で働く人が少なくなったとしても、品質を落とさず、生産性を上げて製品を作ることを可能にしてくれること。
つまり、みんながずっと安心して佐賀で働いて暮らしていけるということにつながります。
また、「スマート化」によって実現可能になる大きな分野が「仮想現実」です。
例えば、洋服を購入するとき。
VRなどの仮想現実で試着ができるようになったら?
なかなかお店で試着ができずに買えなかった洋服も買いやすくなるかもしれません。
他にも、佐賀でしか手に入らない商品を遠く離れた人が手にとっているかのように実感し、購入するということも夢物語ではなくなってきています。
「実感」、「経験」がプラスされることによって、単なる電子情報以上の価値がそこに生まれます。
「スマート化」はこれまでよりもずっと便利に、確実に佐賀での暮らしを豊かにしてくれる存在になるといえます。
本当の意味で、どこで生活しても品質の良い生活というのが手に入る時代になってくると思います。(大瀧さん)
あったら・できたらいいな、を叶えられる可能性
ここまでのお話を聞いて、「AI」「IoT」「スマート化」によって、「あったらいいな」「できたらいいな」と思うことがむくむくと湧いてきました。
仮想現実で訪れた場所を実際に訪れてみる。
大瀧さんのお話どおり、「実感」、「経験」がプラスされることでより豊かな経験と価値が生まれるのではないでしょうか。
体験!スマート化の「最先端」
センターにはスマート化に関する相談ができるミーティングルーム、スマート化に関係するセミナーを開催しているセミナールーム。
そして、実際に最先端のデバイスを体験することができるショールームがあります。
ショールームで早速最先端デバイスを体験してきました。
身近なアレをスマート化「Switch Bot」
「電気をつけて」
そんなふうに声に出してお願いをするとスイッチを押して電気をつけてくれるのが「Switch Bot」(スイッチボット)です。
スマートスピーカーなどの音声入力と組み合わせて活用することで、電気のスイッチなどの身近なものを簡単にスマート化することが出来ます。
もちろん、電気を付けるだけではなく「電気を消して」と指示すると電気を消してくれます。
ちっちゃいボディに無限大の可能性「MESH」
カラフルで小さいブロックがいくつか並んでいるのが「MESH(メッシュ)」
それぞれに違うセンサー機能を持っていて、無限大の活用例を持っているそう。
センターでは人の動きを察知して、写真を自動で撮るようにセッティングされています。
身近な活用例では、動きを察知するブロックを窓に付け、防犯対策に活用されたりするそう。
難しい専門的なプログラミングの知識がなくても、タブレットやスマートフォンに入れられる専用のアプリを使うことで簡単に動かすことができるとのことです。
思い出ぐるっと全部保存!「360度カメラ」
ぐるっと360度。周りの様子を写真に収めることができる360度カメラ。
撮影に時間がかかるのかな、と思いボタンを押してみると本当に「あっ」と驚いている間に撮影が終わっていました。
センターで体験できるこちらのデバイスは、写真だけではなく4Kの映像の撮影も可能だとか。
スマートフォンと無線でつなげて、遠隔でシャッターを切ることも可能です。
撮影した写真もすぐにスマートフォンに送信できます。
今回撮影した写真はこちら(センター公式HP)から見ることが出来ます。
センターの役割とこれから
(センタースタッフの近藤さん=左・大瀧さん=右)
実際に最先端のデバイスを触ってみてまず感じたこと。
それは「操作が分かりやすくてデザインもおしゃれ」だということ。
AIやIoTといった『ハイテク』な技術には『扱うのが難しそう』『機能が優先されていそう』といったイメージを持ちがち。
しかし、便利なものを開発する原動力は「もっと簡単に」「できるようになればいいのに」「あったらいいな」というもののはず。
そんな思いを実現していくのが「AI」「IoT」「スマート化」の役割、ということを実感することができました。
センターでは産業のスマート化に関することはもちろん、ショールームでのデバイスの体験や「スマート化」に関するお話を聞くこともできます。
(公式HPより訪問予約が必要)
百聞は一見にしかず。
難しく考えなくても私たちの暮らしの役にたっていく「スマート化」。まずはセンターに行って最先端に触れてみる。
そこからスタートしてみるのはいかがでしょうか。
センター情報
佐賀県産業スマート化センター
営業時間:9:00~17:00
※土日祝日、年末年始および保守日除く
住所:佐賀県工業技術センター 生産技術棟内(佐賀市鍋島町八戸溝 114)
電話番号:0952-97-9120
公式ホームページ:https://www.saga-smart.jp/
EDITORS SAGA編集部 廣津みなみ