笑顔がこぼれる街並みを目指して。ゴミを拾って、歩道の使いこなし方のヒントも拾う|『ほこみちラウンドテーブル』開催レポート PR

笑顔がこぼれる街並みを目指して。ゴミを拾って、歩道の使いこなし方のヒントも拾う|『ほこみちラウンドテーブル』開催レポート

佐賀県が「広場のような道路空間・歩いて楽しいまちづくり」を目指して、ハード・ソフトの両面から事業を進めている佐賀駅南エリア。
土日を中心に様々なイベントが開催され、佐賀駅を行き交う人たちに色々な表情を見せてくれます。

3月1日に佐賀駅前交流広場で行われた『ほこみちラウンドテーブル』では、駅周辺の清掃活動に始まり、実際に街なかで事業を手掛ける2名のゲストを迎えたトークセッション、そして参加者を集めた交流会が行われました。

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またその日は、佐賀駅前交流広場の1周年イベント『サンクスマルシェ』も開催され、キッチンカーやテントが並び、周辺地域の方や学生で賑わいが溢れる空間となっていました。

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まちをきれいにすると心も晴れる!

天気にも恵まれた『ほこみちラウンドテーブル』。学生や社会人が40名ほど集まり、ゴミ袋とトングを手に佐賀駅の北エリアと南エリアの2班に分かれて、清掃活動スタート。

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紙くずやペットボトル、缶など、いたるところに放置されたゴミを拾いながら、15分かけて駅周辺のゴミ拾いをしました。

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一度拾い始めると、どんどん探してしまいたくなるのがゴミ拾い。縁石の隅や茂みにも目を凝らし、ゴミを探します。

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集まったゴミは、広場に特設されたドーム内のゴミ箱へ分別。

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積極的なゴミ拾いで、15分間でもかなりのゴミが集まりました。心なしか皆さんの顔も晴れやかに見えました。

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プレイヤーに聞く、まちの使いこなし方のヒント

清掃活動後には、オープニングアクトとして佐賀県出身のソプラノ歌手・川野 久美子さんによるアカペラ歌唱がありました。

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まだ風は冷たい中ではありましたが、あたたかな日差しと歌声で心温まるオープニングアクトの後は、佐賀県まちづくり課の河原さんより、現在行われている道路整備の概要や"ほこみち"について説明がありました。

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ほこみち
にぎわいのある道路空間創出のための制度「歩行者利便増進道路」のこと。
2020年に創設された制度で、歩道の一部を歩行者の利便増進を図る空間として定めることで、テーブルやイスを置いて憩う場所にしたり、イベントを開催し集う場所にしたりと多種多様な道路空間の活用が可能になります。

佐賀のまちでマルシェイベントなどの事業を手掛ける方々をお迎えし、賑わいづくりについて考えるトークセッションが行われました。

登壇されたのは、株式会社サードプレイス 代表・清田祥一郎さんと、NPO法人 poco a boccoの西久保 雅代さんの2名。

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清田さんは、佐賀県庁や佐賀県立博物館、佐賀市立図書館といった公共施設でカフェ運営をされる他、年に数回開催される『サードプレイスマーケット』の主催をされています。

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『サードプレイスマーケット』は、清田さん自身のオーストラリアでのワーキングホリデーの体験から、生産者とお客さんが出会い、繋がる機会を作りたいと、「つかう人とつくる人がつながる市」をコンセプトに毎年5月と10月に開催され、これまでに25回開催されてきました。
最初の開催から、2回3回と無理なく続けられるように、"やること"と"やらないこと"の線引きや、作業リストの見える化、チラシやポスターなど広報物のフォーマット化などを積極的に行い、「続けていく仕組みづくり」をしているそう。

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 "イベント"という非日常も継続することで、まちに溶け込み普通の日となる。"年に2回の普通の日"を目指して、今年も限られた時間の中で、イベントの趣旨やどんな雰囲気にしていきたいかを出店者や来場者に知ってもらうために様々な工夫を凝らしているそうです。

西久保さんは、佐賀市の春の風物詩となりつつある『SAGAN COFFEE FESTA』の企画を担当されています。

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今年も3月10日に開催され、佐賀県立博物館前の広場にたくさんの賑わいを集めた『SAGAN COFFEE FESTA』。「ほっと一息、明日の元気」というテーマに賛同した県内外のコーヒー店を中心に賛同者を集め、今年は74ものブースが出店しました。

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そんな『SAGAN COFFEE FESTA』は、出店者にも来場者にも"アウェー感"を与えないように工夫をされています。
出店者に向けたイベント説明会では、イベントの説明をしつつ、自己紹介の時間をしっかり設けたり、説明会に参加できない方には自己紹介を含めた説明会の動画を共有したり。また出店の配置を毎年変えて、多くの店舗が幅広く知り合い、繋がってもらえるように工夫されています。来場者には、行列の中で"はじめまして"同士で会話が生まれるように、スタッフが積極的に話しかけて来場者同士マッチングさせるなど、様々な工夫を凝らし、疎外感ではなく、"楽しいアウェー"になるように心がけているそう。

そんな西久保さんのモットーは「Never Say Never(無理と言わない)」。無理そうなことほど、可能性が溢れていると西久保さんは言います。自身が企画するイベントが関わる方々にとって良い思い出になるように、メンバーと共に作り上げているそうです。

佐賀駅南エリア・ほこみちのこれから

トークセッションの後には、清掃活動・トークセッションの参加者とゲストを交えた交流会が開かれ、学生から社会人まで、様々な方が織り交ざり、これからの佐賀駅南エリアや佐賀県について積極的に意見交換が行われました。

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これから賑わいの溢れるほこみちを作っていくために「どんな場所にしたいかという長期的なイメージやテーマが必要」と清田さんと西久保さんは言います。そのイメージを目指して、佐賀県や佐賀市といった行政だけでなく、周辺の事業者や私たち"まちの利用者"、みんなが目線を合わせて、自分ごととして、自分たちのまちをどんなまちにしたいか考える。その一歩が「歩いて楽しいまち、佐賀」へ向かう大きな一歩となることでしょう。


文章:相馬 千恵子
写真:武藤 功樹

公共空間の利活用

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