公共空間の活用方法を探ろう!グランドレベル田中元子さんの講演会を聞いた参加者が斬新なアイデアを披露 PR

公共空間の活用方法を探ろう!グランドレベル田中元子さんの講演会を聞いた参加者が斬新なアイデアを披露

佐賀の魅力がもっと感じられるまちにしようと、「公共空間の利活用」に取り組んできた佐賀県。みんなに公共空間をもっと気軽に使ってほしいという思いのもと、「公共空間×オトナ実験室」というプログラムが企画されました。

このプログラムは2回で構成され、第1回は、参加者が講座を受けた上で公園や広場などの身近な公共空間をどう使うか、アイデアを膨らませる「知る・妄想する (構想する)」編。第2回は実際にそのアイデアを実行してみる「実験する」編です。

この記事では、2月8日に佐賀県庁地下1階SAGA CHIKAで開催された第1回「知る・妄想する (構想する)」編についてレポートします。

「うっかり見える景色」がまちを変える?田中さんが語る"公共"づくり

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今回の講師は、「1階づくりはまちづくり」をモットーに、全国で設計コンサルティングやプロデュースなどを手掛ける株式会社グランドレベル(本社:東京)の代表取締役社長、田中元子さん。koukyoukukan_04.jpg

田中さんの話はエネルギッシュでテンポがよく、10代から60代までの約30人の参加者は、メモをとったり、頷いたり、時には笑ったりしながら、話に引き込まれていました。

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田中さんは、人間の体の構造上「うっかり見てしまう」「勝手に目に飛び込んでくる」"グランドレベル"の風景の重要性を強調。

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「人口が多くても人が見えないところに人が集まっているまちと、人口が少なくても互いが見られるまちの1階(グランドレベル)で過ごしている、行き来している人が多いまち、どちらが人を惹きつけるまちなのか」と問いかけました。

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また、個人の屋台を街中に出して、装飾し、そこで無料でコーヒーをふるまいながら行き交う人々とコミュニケーションを取るするというユニークな趣味を紹介。その中で、個人であっても公共的な存在になれるマイパブリック(私設の公共)の楽しさを知り、より「公共」とは何かについて考えるようになったといいます。

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そして、公共とは「不特定多数の第三者にうっかり接する可能性を持ったもの」と語り、自身の経験談も交えつつ、「100人いたら100人のスタイルがある」と、それぞれのマイパブリック(私設の公共)は、自分なりのユニークな「公共」をつくりだせることを強調しました。

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アイデアは十人十色!公共空間の使い方を考え、ユニークな案を発表

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後半のワークショップは、あらかじめ申し込みをしていた大学生やハンドメイド作家、団体職員ら9人が参加。

県立博物館・美術館南側の「サガアートパス」(佐賀城公園)、県立図書館南側の「こころざしのもり」(佐賀城公園)、県庁北側の「ARKS(アルクス)」(旧くすかぜ広場)の3カ所を対象に、どの場所でどのような内容で公共空間を活用したいか、それぞれアイデアを膨らませ、ワークシートに書き込んでいきました。

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条件はひとつ。街や社会の問題を解決するようなことは考えないこと。参加者はそれぞれ真剣に「自分のやりたいこと」を考えている様子。

発表時間では、そのアイデアを1人ずつ披露。

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「特徴のある木を探すゲームや色合わせゲームをしたい」
「叫ぶ場所をつくりたい」
「推し語りの場所をつくりたい」
「障子紙で"なんしたっちゃよか"場所をつくりたい」
「芝生の上でゆったり風景画を描きたい」......などと、アイデアは十人十色。

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田中さんは一人ひとりの発表に対してツッコミやコメントを交えながら、アイデアを掘り下げたり、より具体的にしていくやり取りをしたりし、会場は盛り上がりを見せました。

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発表が一通り終わると、約1ヶ月後に予定されている第2回「実験する」編に向けて、さらに具体的な実施場所や内容などを構想。ほかの参加者のアイデアを知った上で、互いに連携できる部分がないかなども話し合いました。

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今回の企画・運営を担当した株式会社ダイスプロジェクト(本社:福岡市)の本多さんは、公共空間を利用するための申請方法や注意事項などを説明し、残り1ヶ月の間に必要な準備や相談の受付方法などを案内しました。今回のプログラムの参加者は、サポートを受けながら、構想したアイデアを実行する"実験"に向け、準備を進めています。

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第2回「実験する」編は3月22日。参加者の斬新なアイデアがどのように形になっているのか、今から楽しみです。

当日は、県立博物館・美術館南側「サガアートパス」(佐賀城公園)、県立図書館南側「こころざしのもり」(佐賀城公園)、県庁北側「ARKS(アルクス)」の3カ所で、その"実験"を見たり、参加したりすることができます。公共空間の新しい使い方の発見につながるかもしれません!

文章・撮影:牟田友佳

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