人々の暮らしそのものが地域活動。まちと旅人をつなぐ拠点をつくりたい。『ゲストハウス鳩麦荘』中島彩希さん|唐津市【SAGAローカリスト9】 PR

人々の暮らしそのものが地域活動。まちと旅人をつなぐ拠点をつくりたい。『ゲストハウス鳩麦荘』中島彩希さん|唐津市【SAGAローカリスト9】

私たちが暮らす地域。その魅力は、文化や歴史、産業だけでなく、そこでの暮らしを楽しむ人々の想いによって作り出されています。佐賀県には、自分の"やりたい"ことを追い求め、人々を巻き込みながら、地域の魅力を高めている人達がいることを知っていますか?

そのような地域で暮らす人々を「ローカリスト」と呼び、皆さんにお知らせする連載。

第9回目は、「ゲストハウス鳩麦荘」代表の中島彩希さんの活動をお届けします。

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ゲストハウス運営で地元の銭湯を応援。

唐津くんちや焼きものなど特色のある伝統や文化を育んできた唐津のまち。その中で人口減などの影響などから人々に惜しまれつつ姿を消す昔ながらの商店や施設もあります。中島彩希さんは「大切なものを残したい」との思いをきっかけに唐津に帰郷した人の一人です。

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2017年12月、約10年離れた唐津に戻り、空き家を活用した「ゲストハウス鳩麦荘」を立ち上げた中島さん。唐津に唯一残っている銭湯「恵びす湯」を応援したいという気持ちが高まり、福岡の会社を退職後、26歳で起業しました。

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以前はバックパッカーで各地を旅した経験から、ゲストハウスと銭湯の相性の良さを感じていたと言います。約1年をかけて周辺の空き物件を探し、大家さんと一緒に3ヶ月で改装しオープン。昭和の頃のたたずまいを残した一軒家で、旅人に銭湯を案内したり、ガイドブックには載っていない飲食店やおすすめポイントを紹介したりするなど、旅好きの中島さんの目線で唐津の魅力を発信しています。

唐津暮らしの魅力を旅行者にも。

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「ムギちゃん」の愛称で親しまれる中島さんがめざすものは、地域の人と旅行者が気軽に行き来できる拠点づくり。「まちと旅人をつなぐお勝手口」をキャッチフレーズに、唐津に暮らすように泊まれるゲストハウスとして運営しています。

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アットホームな雰囲気や唐津を気に入って定期的に訪れるリピーター、初めて訪れる観光客など、宿にはさまざまな旅人が集まり、時には皆で一緒にご飯を食べることもあるそうです。「一期一会」の思いで接しつつ、やはり戻ってきてくれる人がいるのは嬉しいこと。「この土地柄に合っている」と思う人には、「唐津に住んだらいいやん!」と声をかけることもあるのだとか。同じような思いで、一緒に唐津を盛り上げていける仲間も待ち望みながら活動しています。

地域での生活に密着した新しい取り組み。

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幼い頃から本好きだった中島さんは、2019年4月、銭湯そばのアパートの一室に喫茶スペースを併設した書店「よしみ荘12号室」を開きました。選書がお気に入りだった唐津市内の書店が閉店してさびしい気持ちから、自分にできる小規模の本屋さんをイメージ。

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また「唐津の観光地としてあまり表に出ないこのエリアの古い町並みも見て歩いてもらいたい」との思いも込めています。
「京都のまちは個人商店が多くて好きですね。小さなお店が続くまちは良いまちだと思っています。唐津にも、もっと新しい形の小商いがあってもいいのでは」と書店とゲストハウスを往復する日々です。

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また、中島さんは原稿から印刷までオール唐津で作り上げた約100ページの地域文化誌も創刊。唐津の人々の生活そのものにスポットをあてたいと、地元のサラリーマンや農家、移住者など十数人の寄稿文や写真などで綴り、多様な感性や生き様を伝えています。初めての試みに数々の苦労を経験しながらも、思い入れはたっぷり。今後も、年に1回の刊行をめざしているそうです。

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コミュニティの一員として心地よい居場所づくりを。

ゲストハウスや書店を開いたり、地元のラジオ局でパーソナリティを務めたり、と人々に身近なところから唐津の文化を見つめ続ける中島さん。今後の計画については、「がんばりすぎず、持続可能な生活をすることがテーマですね」と語ります。好きなことやまちへの思い、日常の生活を大切にし、その中に自分の仕事があるというスタンスがうかがえます。

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唐津で生活しながら人の温かさにふれるうちに、コミュニティの一員である実感が少しずつわいてきたと言います。ただ、自分自身が「地域づくり」をしている感覚は全くなく、「既にそこにある地域の中に私が参加させてもらい、心地よいと思う居場所づくりをしているだけ」と素直な気持ちを話してくれました。

中島さんの等身大の活動に見られるように、どんな分野においても、それぞれの個人の思いをきっかけとした取り組みがたくさん集まって、地域をより豊かにしていくのかもしれません。

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プロフィール:中島彩希

1991年唐津市生まれ。長崎の高等専門学校を卒業後、福岡の会社に就職。
2017年12月、唐津で唯一の銭湯を応援するためUターン、空き家を改装し「ゲストハウス鳩麦荘」を開く。2019年4月、銭湯そばのアパートの一室に、カフェを併設した書店「よしみ荘12号室」をオープン。地域文化誌『してきなくらし』の編集やラジオ局でのパーソナリティなど、生活目線で地域の魅力を伝える活動もしている。

情報

ゲストハウス鳩麦荘

〒847-0821 佐賀県唐津市町田5丁目1−1
HP:http://sagaguesthouse.com/
Instagram:https://instawidget.net/v/user/karatsu_guesthouse
Facebook:https://www.facebook.com/karatsuguesthouse/
Twitterhttps://twitter.com/sagaguesthouse

よしみ荘12号室

〒847-0067 佐賀県唐津市十人町2539
営業時間:13時00分~17時00分
Instagram:https://www.instagram.com/apartment_yoshimi/

ラジオ

毎週月曜11~12時半・木曜17~19時
FMからつでパーソナリティとしても活動中。

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イベント

SAGAローカリストアカデミー開催決定!【応募終了】

私たちが暮らす地域。その魅力は、文化や歴史、産業だけでなく、そこでの暮らしを楽しむ人々の想いによって作り出されています。佐賀県には、自分の"やりたい"ことを追い求め、人々を巻き込みながら、地域の魅力を高めている「ローカリスト」たちがいます。
「ローカリストアカデミー」は、地域で活動する「ローカリスト」と出会える機会です。
このアカデミーで「地域づくり活動」の魅力と可能性を見つけてみませんか?

【佐賀会場】2019年9月7日(土) 13:00-16:00  SAGA CHIKA 佐賀県庁地下1F
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文:高橋香歩
写真:藤本幸一郎

EDITORS SAGA 編集部

SAGAローカリスト2019

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