子どもたちがもっと嬉野を好きになる、ワクワクする場を増やしたい。 『Select Fashion Asahiya (セレクトファッション アサヒヤ)』3代目 赤澤侑子さん【SAGAローカリスト6】

子どもたちがもっと嬉野を好きになる、ワクワクする場を増やしたい。 『Select Fashion Asahiya (セレクトファッション アサヒヤ)』3代目 赤澤侑子さん【SAGAローカリスト6】

私たちが暮らすまちは、その土地の文化、歴史、産業、そしてそこで暮らす人々によって形成されています。

佐賀県には『ローカリスト』と呼ばれる多くのプレイヤーたちが正解の無い地域づくりに挑戦しています。

どんな人たちがどんな未来を目指して取り組んでいるのでしょう。

4年目を迎えたローカリストアカデミーでは、これまでにたくさんの出会いや化学反応を生み出しました。

今年のローカリスト10名が思い描く「地域づくり」「まちづくり」とは、どんなものなのでしょう?

第6回目は、『Select Fashion Asahiya』3代目の赤澤侑子さんの活動をお届けします。

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親子3世代でショッピングを楽しめるお店に。

嬉野温泉の「シーボルトの足湯」のすぐ横に位置する『Select Fashion Asahiya』。店内から真っ赤なワンピースをひるがえして颯爽と現れたのが、お店の3代目、赤澤侑子さんです。

創業85年を越える『Select Fashion Asahiya』は呉服店として開業し、現在は親子3世代で楽しめるセレクトショップとして親しまれています。

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「子どもの頃から洋服が大好きで、いつか自分もお店を継ぐんだと思っていました。一度は外に出てみたいという思いから東京の学校でデザインを学んで、卒業後はアパレル会社へ勤務。結婚してすぐに東日本大震災が起きて、出産などのタイミングもあり、家族でUターンしてきたんです」。

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もっといろんな人が気軽に立ち寄れるお店にしたいと考え、子ども服や楽しい雑貨などの取り扱いもスタート。赤澤さんと赤澤さんのお母様という世代の異なるバイヤー二人の経験とセンスを活かした、豊富な品揃えと的確なアドバイスが評判となり、今までのお母様の世代はもちろん、赤澤さんと同世代の方、自身の服だけでなく贈り物や子ども服を買い求める方など幅広いお客様が訪れる人気のお店となっています。

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あの頃のワクワクを子どもたちにも教えたい。

もうひとつ、赤澤さんが嬉野に帰ってきて取り組んだのが、"イベント運営"でした。東京にいる頃、大好きな音楽フェスにしょっちゅう参加していたけれど、イベントをやる側の経験はなかったという赤澤さん。それでも挑戦しようと決めたのは、久しぶりに戻ってきた嬉野の街に、寂しさを感じたからだと言います。

「嬉野には『土曜夜市』や秋祭りなど色んなお祭りがあるんです。子どもの頃、お祭り当日は朝から血が騒ぐ、というくらい楽しみにしていて。神輿を担いだり餅投げに参加したり、とにかくワクワクして楽しかった!」。

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ところが今はイベントの規模は縮小。自分が子どもの頃に感じたあの気持ちを子どもたちに味わってもらいたい......と周りに話してみたところ、同じ思いを抱いている人たちが多いことを知り、まずはママ友たちと小さなマルシェを開催するところから始めてみたのです。

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嬉野だからこそできた、まち全体で楽しめるイベント。

マルシェは大好評で、どんどん参加者が増えて規模も拡大。古くからの温泉街である嬉野には芸事に長けた方も多く、フラダンスの発表会や嬉野の音楽好きが集まった『YOU音』や『嬉野ディスクジョッキー実業団』とのコラボイベント、嬉野市のイベントである『嬉野温泉酒蔵まつり』との同時開催など、人が人を呼び、幅広い層の方が集まる大人気イベントに。

「嬉野には趣味を楽しんでいる、刺激的でカッコいい大人が多いんです。商店街の方もすごく協力してくださるし、嬉野だからこそ、子育て中の私もここまで続けることができたと感謝しています」。

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もっと嬉野が好きになる新イベントを構想中!

コロナ禍に、イベントについて改めて考えたという赤澤さん。現在構想中の新イベントは、その名も『嬉野温泉 いいところ ギュッと フェス』! 聞いただけでも楽しそうなこの企画は、商店街だけでなく、温泉やお茶、焼き物など昔から続く"嬉野名物"を1日でぎゅっと堪能できるというもの。マルシェや音楽フェス、キャンプなどを楽しんで、夜は温泉でゆっくり......という嬉野ならではの寛ぎ方も提案します。

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理想は、運営する人も商品も"ALL嬉野"。例えば自営業の家の子どもたちが、手作りのかんばんを掲げて家業の歴史やおすすめ商品などを案内する『子どもたちによる手作りマルシェ』では、お客さんだけでなく、本人たちが家業や嬉野の良さを改めて知る機会になればと考えています。

「子どもたちが、また嬉野に戻ってきたいと思えるような楽しい思い出と、これから先も、自由な発想でいろいろなことができる環境を、今から作っていきたいんです」と話す赤澤さん。これからも嬉野をより楽しめる新しいアイデアが、どんどん飛び出してくるに違いありません。

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私がお試し地域づくり活動でやりたいこと。

プロフィール:赤澤 侑子(あかざわ ゆきこ)

嬉野市生まれ。高校卒業後、東京の服飾学校でデザインを学び、大手アパレルメーカーなどに勤務した後、出産を機にUターン。創業85年を越えるセレクトショップ『Asahiya』の3代目としてお店を切り盛りしている。さらに、商店街をはじめ、嬉野の街を舞台とした大人も子どもも楽しめるイベントを次々と企画・運営し、これからまちづくりの中心となる次世代・異業種のつながりも広げながら、嬉野の魅力を発信し続けている。

情報

店舗名 Select Fashion Asahiya (セレクトファッション アサヒヤ)
住所 〒843-0301 佐賀県嬉野市嬉野町大字下宿乙822-1
公式サイト https://peraichi.com/landing_pages/view/ureshino-asahiya/
Facebook https://www.facebook.com/ureshinoasahiya
Instagram https://www.instagram.com/select_fashion_asahiya/
オンラインストア https://asahiya.fashionstore.jp/
地図

SAGA ローカリストアカデミー開催

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地域づくりやまちづくり。

どんな人がどんな未来を目指して取り組んでいるんだろう?

地域づくりには、正解のカタチはありません。

理想をかかげて行動すること、行動のなかで見えてくるもの、そのすべてが答えではないでしょうか?

勇気を持って種をまいた日のこと。小さな芽が出て、誰かの共感を生んだこと。
それが地域に根ざして、まちにきれいな花を咲かせています。

さあ、ローカリストとの出会いから可能性を見つけよう。次に、地域に花を咲かせるのは、あなたです。

東部会場

日程 2021年9月25日(土)
会場 佐賀県庁
※駐車場は県庁駐車場をご利用下さい。
詳細情報

参加対象:地域づくりに興味がある、佐賀県在住の概ね20代~40代の方
参加人数:50名(先着順)

【スケジュール】
13:30~ 受付開始
14:00~ 開講
14:10~ 活動紹介
15:05~ ワークショップ
17:35~ 閉講
※新型コロナウイルス感染症の発生状況により、開催方式・スケジュール等が変更になる可能性がございます。

地図

西部会場

日程 2021年10月9日(土)
会場 佐賀県庁
※駐車場は県庁駐車場をご利用下さい。
詳細情報

参加対象:地域づくりに興味がある、佐賀県在住の概ね20代~40代の方
参加人数:50名(先着順)

【スケジュール】
12:30~ 受付開始
13:00~ 開講
13:10~ 活動紹介
14:05~ ワークショップ
16:35~ 閉講
※新型コロナウイルス感染症の発生状況により、開催方式・スケジュール等が変更になる可能性がございます。

地図
公式サイト https://www.sagajikan.com/sagalocalist/
参加申込 https://docs.google.com/forms/d/e/
申込締め切り 2021年9月20日まで

文章:亀井 玲奈
写真:藤本 幸一郎
編集:相馬 千恵子

EDITORS SAGA 編集部

SAGAローカリスト2021

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