地域の資源をブランディング。きちんと稼ぐことが未来へつながる。 『地域商社 伊萬里百貨店』代表 村上武大さん【SAGAローカリスト10】 PR

地域の資源をブランディング。きちんと稼ぐことが未来へつながる。 『地域商社 伊萬里百貨店』代表 村上武大さん【SAGAローカリスト10】

私たちが暮らすまちは、その土地の文化、歴史、産業、そしてそこで暮らす人々によって形成されています。

佐賀県には『ローカリスト』と呼ばれる多くのプレイヤーたちが正解の無い地域づくりに挑戦しています。

どんな人たちがどんな未来を目指して取り組んでいるのでしょう。

4年目を迎えたローカリストアカデミーでは、これまでにたくさんの出会いや化学反応を生み出しました。

今年のローカリスト10名が思い描く「地域づくり」「まちづくり」とは、どんなものなのでしょう?

第10回目は、『地域商社 伊萬里百貨店』代表の村上武大さんの活動をお届けします。

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伊万里の人々を通じて、まちに興味を抱いた。

『地域商社・伊萬里百貨店』の代表・村上さん。店舗は、2018年5月に伊万里駅に隣接するビル内にオープンしました。店内には地域資源からうまれたオリジナル商品や伊万里市の名産品が並びます。

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そんな村上さんは、横浜市の出身。幼少期に佐賀市へ移り住みます。その後、30歳のときに伊万里市に移住。自ら起業したホームページ制作会社の代表も勤める村上さんは、事業を通して、伊万里市のたくさんの人々と出会います。

「まちのみんなが移住者の私に親切にしてくれるんです。とても嬉しかったですね。それがいつしか、こんなにあたたかい人たちが生活するまちってどんな場所なんだろう?と、まちに興味を持つようになりました」と、当時を振り返ります。子どものときから、歴史やその地に根付くモノに惹かれていた村上さん。

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「佐賀市は城下町なので、武士のまちなんですよね。一方、伊万里は商人のまち。昔の写真なんか眺めているとモダンでユニークでなんだかかっこいいんですよ」と、伊万里のまちが持つ魅力にのめり込んでいきます。

『まちづくり』に絶望したから見えたもの。

その後、村上さんのもとには、ブログセミナーの講師やポータルサイトの編集者のお声がかかるようになります。そうして、徐々に伊万里市の『まちづくり』に携わるようになるのでした。

その当時の伊万里市は、商店街に設置されていたアーケードが撤去され、有志によるまちづくり団体が発足。村上さんも参加し、まちなか活性化拠点『伊萬里まちなか一番館』の館長に就任しました。

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「マルシェやイベントを開催してとにかく伊万里に人を呼ぶことを考えていました。いろんな人に声をかけながらとにかく盛り上げようと必死でした......」。しかし、一時的な盛り上がりや補助金を頼りにした運営に疑問が湧いてきたと言います。

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「どんなに頑張っても、ビジネスにしないと長く続けられないんです。補助金には頼らず、稼いで雇用をうむのが、本気の活性化だと思い知らされましたね」。そうしてたどり着いたのが『地域商社』という答えだったのです。

ヒト・モノ・コトのブランディングでまちを発信。

『地域商社』とはまちの人々と協力し、地域資源をブランド化して販売する文字通り地域の商社のこと。村上さんが代表を務める『伊萬里百貨店』は、まちに根付くヒト、モノ、コトをブランディングし商品化。販売までを一貫して行います。

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「例えば、伊万里の山々に生息しているニホンミツバチは農薬などの影響がない本当の自然の中でしか生きられないんです。採れる蜜もとても希少なんですが、これまでは売り方がわからず、養蜂家さんは配っていたそうなんですよね」。それを『伊萬里百貨店』で買い取って、商品化。これまで埋もれていたものに光があたり『伊萬里和蜂 天然蜂蜜』という新たな特産品がうまれました。

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歴史を紐解けば見えてくる未来がある。

ガラス張りの明るい店内には、その他にもオリジナル商品が並びます。

「伊万里湾の海水からつくられる『波浦の塩』を使ったジェラートも、鍋島焼の文様をアレンジしたマスキングテープも、このまちの地域資源として昔からあったものを商品化したものなんです。商品を通じて、伊万里には海があるんだ、焼き物が有名なんだ、というのを伝えられる可能性を感じています」と村上さん。もっと、多くの人にその魅力を伝えるため、このまちにある宝をまだまだ探していると言います。

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「今、まちづくりという言葉を使うことにおこがましさを感じているんです。まちって先人たちがつくってきたものですから。その残してくれた資源をいかすのが私たち世代の役割。さらにそれを未来へつないでいきたいですね」。

目標はニューヨークに支店を出すこと。歴史を紡ぎ、しっかりと未来を見据える村上さん自身が、このまちに欠かせない『地域資源』のようです。

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私がお試し地域づくり活動でやりたいこと。

プロフィール:村上 武大(むらかみ たかひろ)

神奈川県横浜市出身。本業のホームページ制作会社の事業に加えて、2006年の伊万里市移住後にまちづくりに携わるようになる。以来、『伊萬里まちなか一番館』の館長を務めるなど、様々なかたちでまちづくりに関わる。2015年には『地域商社 伊萬里百貨店』を設立。伊万里駅前のビル内に店舗を構え、伊万里のヒト・モノ・コトを掘り起こし、商品化、販売までを一貫して行っている。

情報

店舗名 地域商社 伊萬里百貨店
住所 〒848-0041 佐賀県伊万里市新天町554 1階(JR側 伊万里駅東ビル)
公式サイト https://imari-hyakkaten.jp/
Facebook https://www.facebook.com/imarihyakkaten/
Instagram https://www.instagram.com/imarihyakkaten/
Twitter https://twitter.com/imarihyakkaten/
地図

SAGA ローカリストアカデミー開催

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地域づくりやまちづくり。

どんな人がどんな未来を目指して取り組んでいるんだろう?

地域づくりには、正解のカタチはありません。

理想をかかげて行動すること、行動のなかで見えてくるもの、そのすべてが答えではないでしょうか?

勇気を持って種をまいた日のこと。小さな芽が出て、誰かの共感を生んだこと。
それが地域に根ざして、まちにきれいな花を咲かせています。

さあ、ローカリストとの出会いから可能性を見つけよう。次に、地域に花を咲かせるのは、あなたです。

東部会場

日程 2021年9月25日(土)
会場 佐賀県庁
※駐車場は県庁駐車場をご利用下さい。
詳細情報

参加対象:地域づくりに興味がある、佐賀県在住の概ね20代~40代の方
参加人数:50名(先着順)

【スケジュール】
13:30~ 受付開始
14:00~ 開講
14:10~ 活動紹介
15:05~ ワークショップ
17:35~ 閉講
※新型コロナウイルス感染症の発生状況により、開催方式・スケジュール等が変更になる可能性がございます。

地図

西部会場

日程 2021年10月9日(土)
会場 佐賀県庁
※駐車場は県庁駐車場をご利用下さい。
詳細情報

参加対象:地域づくりに興味がある、佐賀県在住の概ね20代~40代の方
参加人数:50名(先着順)

【スケジュール】
12:30~ 受付開始
13:00~ 開講
13:10~ 活動紹介
14:05~ ワークショップ
16:35~ 閉講
※新型コロナウイルス感染症の発生状況により、開催方式・スケジュール等が変更になる可能性がございます。

地図
公式サイト https://www.sagajikan.com/sagalocalist/
参加申込 https://docs.google.com/forms/d/e/
申込締め切り 2021年9月20日まで

文章:岡 優一
写真:藤本 幸一郎
編集:相馬 千恵子

EDITORS SAGA 編集部

SAGAローカリスト2021

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