博多ラーメン のんぶー|佐賀市の昭和レトロな商店街「中央マーケット」探訪

博多ラーメン のんぶー|佐賀市の昭和レトロな商店街「中央マーケット」探訪

昭和レトロな商店街を紹介する「中央マーケット」探訪。今回は、優しい豚骨が美味しい『博多ラーメン のんぶー』を紹介します。

豊富な麺の種類が特徴的な『のんぶー』のラーメン

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こちら、象徴的な中央マーケットの看板の入り口にあるお店『博多ラーメン のんぶー』

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木製のドアをガラガラと引き、中に入るとカウンター席が7席のみの、こぢんまりとした店内になっています。カウンターと厨房の距離が近く、ラーメンが作られていく様子をのぞくことができます。 そういえば、佐賀市内にはカウンター席のみのラーメン屋さんは少ない気がします。

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お店の上の方にかけてあるメニュー板。各600円のラーメンは、5種類の麺から選ぶことができます。 「ラーメン(細麺)」、「久留米ラーメン(太麺)」、「佐賀ラーメン(中麺)」、「長浜ラーメン(極細麺)」、「唐辛子ラーメン(とうがらし麺)」。
その他「チャーシューメン」や、「白ごはん」、「ぎょうざ」といったラーメンに欠かせないサブメニューも

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今回は、佐賀ラーメンを注文しました。
トッピングは、チャーシュー・ネギのみとシンプルですが、チャーシューが贅沢に乗っています

さて、いただきます!

スープはコクがある豚骨スープですが、まろやかで臭みがなく、あっさりしています。佐賀ラーメンの柔らかい中麺によく絡んでいて、優しい味です。
また、贅沢に乗ったチャーシューも上質な味わい

替え玉の際も麺の種類を選ぶことができます。
私は、1番人気の唐辛子麺を注文しましたが、麺に味がしっかりついていて、辛さがまた良い!味を変えて2度楽しめるので、おススメです^^

ラーメンだけでなく、付け合わせも充実

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高菜」や「紅ショウガ」に「きくらげ」、「味卵」はもちろん、「大根の漬物」、「カレー味の鶏レバー」や「チャーシューと玉ねぎを辛味噌で和えた物」などなど......
自家製の付け合せが充実していて、これもまた美味しいんです!私は行く度に、ついつい付け合せのセレクションも勝手に開催してしまいます。

ラーメンだけでなく、チャーシューや自家製の付け合わせの美味しさ。この秘密は、『のんぶー』の店主である古賀さんが元々肉屋で働かれていたからなのです。働いているうちに、一人で何か他のお店をやりたいと思うようになり、独学でラーメン屋を始められました。

何という行動力!

そして、独学ながら確立されているラーメンの味。きっとその努力は計り知れないものだと思います......

独学で始まった古賀さんのラーメン

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その生い立ちは平成19年10月に遡ります。

肉屋で働かれていた古賀さんは、ラーメンで使われる豚骨やチャーシューにそのノウハウが活かせると思い、ラーメン屋を始める決意をしたそうです。
しかし、ラーメンに関しては全くの素人だった当時。ネットで調べて出てきた製麺所、かつラーメン屋開業の指導をされている福岡の「宝フーズ」に問い合わせされました 。そして、厨房や席の設計からラーメン作りまで指導を受け、念願の『博多ラーメン のんぶー』を開業されたのです 。

ちなみに『のんぶー』という店名は、古賀宣浩(のぶひろ)さんのあだ名からとったものだそう。
奥さんとお店を続けて10年以上。月〜土曜日まで営業されていますが、2017年の冬に古賀さんが体調を崩され、元々お昼から夜中までだった営業時間を、基本的にはお昼のみへと変えられました。

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「病気してしまってからは、無理せず、細く長く続けていけることが1番だと考えるごとなりましたね。前までみたいに無理して毎日夜中までやってたら、きっとすぐ続かなくなってしまう 」と古賀さん。健康が1番と、身を以て感じてらっしゃるのですね。

また、ラーメンやお店に関しては、独学で始めたものだから、なるべくお客さんの意見を取り入れていきたいと仰います。麺の種類も、お客さんの意見を聞くうちにどんどん増えていったそう。

その探究心は、ラーメンだけにとどまらず、他のラーメン屋や飲食店からもヒントを得ているといいます。
佐賀市にその昔あったラーメン屋「来幸軒」のお茶が独特で美味しかったことが忘れられず、古賀さん独自のブレンドを作っているそうです。
確かに他では飲んだことがないような独特な味わいで美味しいお茶。まさか自家製ブレンドだったとは! 何気ないところにまで古賀さんの日々の研究が散りばめられていたのですね。

細く長く続けていく、がモットー。

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「お客さんのラーメンをすする音で、その日のできがどうか分かります。やっぱり反応が間近で見られるのは勉強になりますね。特に美味しいと言ってくれたときは、やっぱり嬉しかですね〜!」お客さんの反応を見て、今なお研究を惜しまない古賀さん。

「お客さんと、妻と娘の為に、自分が元気なうちはずっとこの店を続けていきたい。年老いても、医療が発達して補助具のような物が出てきたら、補助具をつけてでもやっていきたいと思っています。細く、長く、がモットーですね!」と笑顔を見せます。

病気から復帰され、いつまでも続けていきたいという古賀さんの思いと、研究によって日々進化していく『博多ラーメン のんぶー』。独学だからこそ辿り着いた味・スタイルを、皆さんもぜひ堪能してみてはいかがでしょう!

店舗情報

博多ラーメン のんぶー

所在地:佐賀市呉服元町2-2
営業時間:月曜日〜土曜日 11:00〜14:30
店休日:日曜日 他

「中央マーケット」の公式インスタグラム

Instagram:https://www.instagram.com/saga_chuoumarket/?hl=ja

EDITORS SAGA編集部 東成実

デザイナー

東 成実

佐賀市に暮らす中で呉服元町の商店街『中央マーケット』の魅力に惹かれ、記録に残したいという思いから自主制作本『呉服元町商店街』を出版...

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