夫婦が育てる四季の花々【志田フラワー園】

夫婦が育てる四季の花々【志田フラワー園】

こんにちは。嬉野エディターの松本です。

季節は暖かな春!桜や春の花が咲き、外の景色がだんだんと明るくなってきました。

今日は嬉野で最近注目されているスポット「志田フラワー園」を紹介します。

塩田町久間に住む夫婦が育てる花畑

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「志田フラワー園」は塩田町久間南志田にある個人所有のフラワー園です。

この場所を作ったのは、夫・川原 安幸さん、妻・絹代さん。ご夫婦が愛情こめて大切に育てる花々を楽しむことができます。

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[写真左・川原 絹代さん / 写真右・川原 安幸さん]

2019年に結婚50年を迎えられました。

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一面に広がる色鮮やかな芝桜。ここで撮影された写真がSNSで話題になり、ラジオや全国放送のテレビ、雑誌でも紹介されました。県外から訪れる方も多く、2019年は5000人を超える人でにぎわったそうです!

shidaflowerureshino9.jpg芝桜は5種類ほど植えており、カラフルな花畑になっています。

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実はこの広いフラワー園はもともと竹藪で覆われていた場所。フラワー園が作られたのは妻・絹代さんに「家の近くで花を楽しんでほしい」という夫・安幸さんの思いからでした。

「花を見たい」絹代さんの記憶の風景

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▲写真提供:志田フラワー園

今から約15年前、絹代さんは病に倒れます。安幸さんや家族の支えを受けながら絹代さんはリハビリを続ける日々を送っていました。

そんなある日、絹代さんは安幸さんに「花を見たい」と話したそうです。

もともと絹代さんは四季の花々が好きだったそう。過去の記憶の中にその風景があったのか「花がきれいな場所。足元がふわふわした感じ」と具体的に説明。「花を見たい」としきりに話す絹代さんを安幸さんは旅行に連れていきます。

さまざまな場所を巡りましたが思ったような花畑には出会えませんでした

家の近くで花を楽しもう

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▲写真提供:志田フラワー園

そこで安幸さんは「遠くに行かず、家の近くで花を楽しめる場所を作ろう」と久間地区に所有する土地を花畑にしようと動き出します。

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▲写真提供:志田フラワー園

安幸さんは大工の兼業農家。すべて自分たちで作業を行いました。

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▲写真提供:志田フラワー園

竹藪だったこの場所を5年かけて切り拓き、桜、もみじ、ツツジの苗木や自宅にあったアジサイの挿し木を植えていきます。

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▲写真提供:志田フラワー園

そしてフラワー園の一面にはたくさんの芝桜を植えました。芝桜はたくさんの場所を巡っていた中で一番印象に残っていた花。

絹代さんも手伝いながら、夫婦共同の作業は続きました。

地元の方にも花を楽しんでほしい」と場所を開放し、「志田フラワー園」として2016年春にオープンを迎えます。

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▲写真は2016年4月撮影

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▲写真は2016年4月撮影

この志田フラワー園を作ったことで絹代さんにも変化が。

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▲写真提供:志田フラワー園

病気の影響で言葉が出ず、話すことができない状態だった絹代さんでしたが、日常生活ができるまでに回復。

今はそれを感じさせないほどお元気なんです!

もともと人と話すことが大好きだった絹代さんは、志田フラワー園に訪れる方とのおしゃべりを楽しまれています。

「あったらいいなぁ!」家族の希望を手作り

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園内にあるトイレや遊具などは、すべて安幸さんの手作り。絹代さんやご家族が「これがあったらいいんじゃないかな?」を安幸さんが作ってくださるそうです。

shidaflowerureshino8.jpgこの東屋は「作業の合間に休憩できる場所がほしい」という絹代さんのリクエスト。今では訪れた方の憩いの場になっています。

shidaflowerureshino32.jpg「芝桜を高いところから見たらきれいじゃないかな?!」という話から展望所も制作(見えづらいですが、左奥にあります)。

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「来た人に楽しんでほしい」という思いがつまった場所です。

毎年変化するフラワー園

私は志田フラワー園が開園した時から訪れていますが、毎年何かが増えているんです!

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▲写真提供:志田フラワー園

2019年には展望所、2020年は菜の花が仲間入り。そして入口近くに新たな花壇が増えていました。写真は休憩中の川原さんたち。

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▲写真提供:志田フラワー園

花壇も自分たちで作り、丁寧に花を植えて毎年の成長を楽しまれています。

shidaflowerureshino4.jpg新しい花壇にはチューリップも植えられていました。「良か色やったね~」と、絹代さんはチューリップの色を見てにっこり。

「草むしりが大変!」という苦労話をしながらも、「こがん(こんなに)小さかったのよ~!大きくなったわぁ~」と植物の成長を笑顔で語るご夫婦を見ていると幸せな気持ちになりました!

shidaflowerureshino30.jpgお話を聞きに行った日には、モミジの苗木を準備中。秋の紅葉もきれいなんですよ。

shidaflowerureshino29.jpgツツジも少しずつ咲き始めています。夏はアジサイもきれいです!

志田フラワー園情報まとめ

shidaflowerureshino10.jpg季節の花々を楽しめる志田フラワー園。

夫婦の愛情をたっぷり受けた花々は見る人の心を癒してくれます。

開園時間は特に決まっておらず、安幸さんは「いつでん来てよかよ~」と言われていました。

基本、9時頃には志田フラワー園に来ているそうです。日没後、暗くなり花が見えなくなったら閉園するそうです。

早朝訪れる場合は一度お電話されたほうがよさそうです。入園料は大人300円、子どもは無料です

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写真は志田フラワー園近くの道。こちらは道幅が狭いので運転する際にはお気をつけください。

国道498号線に志田フラワー園の案内表示があります。見ごろの時期は「芝桜」「イベント開催中」という旗が立っていますのでそれを目印にお越しください。

shidaflowerureshino12.jpgもし「歩いても大丈夫!」という場合は少し離れた場所にある第2駐車場をご利用ください。

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チラシは川原さんご夫婦のお子さんが、Instagramはお孫さんが更新されています。

外出がしづらい今なので、更新頻度も高めになっているようです!写真や動画でフラワー園の様子を楽しめますよ。園内には消毒液が設置されていますのでご利用ください。

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情報

施設名 志田フラワー園 (大人300円、子ども無料)
住所

佐賀県嬉野市塩田町大字久間甲3548-3 ※駐車場あり

問い合わせ先 090-2501-0566(川原さん)
公式サイト https://www.instagram.com/sida_flower/
地図

ローカルフォトグラファー

松本 聡子

1984年 鹿島市出身、嬉野市在住。図書館司書、CATV、嬉野市の情報発信業務を経て「ローカルフォトグラファー」の活動を志す。主な...

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