EDITOR編集部の「スイーツ大好きノッポさん」こと原田です。佐賀県内のちょっと変わったスイーツ店を巡る「佐賀県変わり種スイーツ巡り」。
今回は鯉料理と羊羹が有名な小城市へ
小城市北部にある清水の滝周辺地域は、昔から鯉のあらい(刺身)や鯉こく(鯉のみそ汁)が有名な場所です。そんな鯉料理街の一角に、こんな看板が。
へぇー鯛焼き屋さんなんてあるんだ。でもこれじゃ変わり種ってわけでもなさそう・・・と思っていたら。ん?皆さんよく見てください。
鯉と羊羹が一つになった小城の新名物「鯉(コイ)焼き」
そうです。タイ焼きではなく、コイ焼きなんです。「鯉料理」と「羊羹」が有名な小城市で、その2つをシンプルにミックス。これはまさに変わり種スイーツ。しかし鯛とか鯉とか漢字で表記するとパッと見ただけでは区別が付かないですね。これ以降は「タイ焼き」「コイ焼き」とカタカナ表記でお送りいたします。
コイ焼きの舞台裏。コイが羊羹と出会う瞬間に立ち会いました。
特注で作ってもらったコイの型。縦一列にきれいに並んだ姿はこいのぼりそのものです。なんだか可愛い。この型に生地を流し込んでいきます。
その上に、羊羹を乗せていきます。これもコイ焼きのためだけに小城羊羹のお店に作ってもらった特注品。コイのしっぽの先まで羊羹が入るようにピッタリの長さで作ってもらっているようです。
型のもう片方にも生地を入れて、両面をしっかり焼いた後、パカッとすると完成。コイの体から何かが飛び出しているような構図になっちゃってこれでは可愛そうなので、
きれいにカッティング。コイのボディに沿って、ハサミではみ出した部分を切っていきます。この作業が非常に早くてビックリ。あっという間にきれいなコイ焼きが完成しました。
いざ実食。コイ焼きはどんなお味?
確かにパッと見た雰囲気はタイ焼きみたいですが、よく見ると、鱗の感じも口を開けたパクパク感も、こいのぼり感も、コイキング感も、まさにコイそのもの。カープファンの皆様からの声援が聞こえてきます。いざ実食。一思いにパカッと割ってみましょう。
この中に入った餡のプルっと感。まさに佐賀のソウルスイーツ小城羊羹です。食べてみると、確かに羊羹の甘みが生地とよく合います。あんこよりも羊羹になることで、より甘さがスッキリになっている印象。しかしまぁ生地がモッチリしている。気になるこのモッチリ感はどうやら女性も嬉しいコラーゲンが入っているらしい。実はこのコラーゲンの正体は「コイの皮」みたいです。お刺身でも食べることができる本物のコイの皮部分を練りこんでいるなんて贅沢です。形だけでなく中身にもコイを入れて、名実ともに「コイ焼き」にするというそのこだわりに脱帽です。
鯉焼き誕生秘話
コイ焼きは、「鯉料理 白滝」の社長さんが昨年考案したもの。清水の滝周辺には、土日や夏休みなどお客さんがたくさん来ますが、コイ料理以外にお土産品がなかったそうです。そこで、何か作ろうということで、毎年11月に開催している「小城市清水竹灯り」に合わせて、開発したそうです。
種類は、こしあん・しろあん・抹茶あんの3種類があり、金額は1個160円。「匹」と表記しているところがコイへの愛情を感じます。「コイ焼き」は小城市の名物スイーツになってもらいたいですね。皆さんぜひお見知りおきを。
店舗情報
鯉焼き しらたき
営業時間:11:00~18:00
定休日:不定休
住所:佐賀県小城市小城町松尾2282-2
電話:0952-72-2140