【宵の美術館〜なまずの寝床〜】世界初!330体のランタンが一同に灯る、幻想的なアートプロジェクト!

【宵の美術館〜なまずの寝床〜】世界初!330体のランタンが一同に灯る、幻想的なアートプロジェクト!

こんにちは。関東から嬉野に移り住んで2年半になる鈴木暁子と申します。嬉野に来た経緯はいずれお話するとして、まずは嬉野から最新の情報をお届けします。

「宵の美術館〜なまずの寝床~」

現在嬉野市体育館で開催している「宵の美術館〜なまずの寝床〜」をご存知ですか?
18年続く嬉野冬の風物詩「あったか祭り」をさらに盛り上げようと昨年より行政と民間が協力して実現した240体ものランタン作品を飾った展示会です。
今年はさらに90体が増え全部で330体ものランタン作品が一同に灯されています

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ランタン作家の三上真輝氏

総指揮をとったのはランタン作家の三上真輝氏(64)。福岡から嬉野に通うこと10年にもなります。そもそものキッカケは現和多屋別荘代表の小原嘉元さん(41)から館内に飾るランタンを作って欲しいというオーダーからお付き合いが始まっているのですが、小原さんが最初に目をつけたのは天神にある中華料理屋「マルコ」に飾ってあった三上さんの作品でした。

そのモチーフはなんと!中華鍋と野菜を形とったランタンだったのです。12年前のことですのでその作品が今も残っているのか確認したところ中華鍋の部分をザルに変えて今でも大事に三上さんのアトリエに保存してあるとのこと。

当時20代後半の小原さんがようやく三上さんに会えたのは作品に一目惚れしてから実に三年後。「作品から先に気に入ってもらい、その後会えたのは嬉しかった」と三上さん。

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小原さんからのオーダーは「和の美」。モチーフも「月に乗った兎」や「雲」「桜」といった単体で成り立つオブジェ。小原さんの美的センスにも刺激を受け、求めるものに応えるやりがいがあったそうです。

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昨年は全長3メートルほどの巨大な雲を制作しました。

五所川原から離れ、嬉野市民と共に

2013年からは和多屋別荘だけでなく商店街の豊玉姫神社に飾る高さ3メートルほどのピンク(豊玉姫神社カラー)のなまずと大きな面浮立もランタンも市民と共に制作。今年は紙を全て貼り変え修復しています。(現在商店街の空き店舗で市民が修復作業をしている。)

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三上さんの故郷青森県の五所川原ではランタン作りが学校教育にも組み込まれており、まるで「刺繍」や「毛糸編み」のように市民の趣味としてランタンの紙の貼り変えが行われています。三上さんは五所川原だけでなく日本中にランタンを知って欲しいという思いがありました。
「五所川原に残そうと思うと日本全体が知ってなくてはならないし自然にそういう考えに至った」そうです。

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針金で骨組みし、紙を貼り墨入れ蝋引き、最後に顔料で色づけした紙から透ける灯りの優しさはそれほど人々感動させるものだと実感してきました。

「ネオンの多い都会でなく、山に囲まれた嬉野のような地形は夜の闇が深くまさにランタンが映える場所。観光地なのでいろんな国の人が訪れるし日本の文化として喜んでもらえると思った。」と三上さんは語ります。

制作現場

11月始めから嬉野に滞在し、白なまず様が隠れる大きな岩から3ヶ月に及ぶ制作が始まりました。紙を貼るのは奥様の修子さん。

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岩、蓮の花、滝、水の流れ、蟹、ヤマメ、鮎、亀といった作品38体と水しぶき25体、その他に市民およそ200人で作ったのメダカ30匹と水球20体、会場入口のトンネルに飾られた絵108点は3歳から12歳の子供達が中心となって色塗りをしています。

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「今回は入館料もいただくし、前回以上にクオリティーをあげて完璧なものを目指さなくては、と思って厳しく指導した。」と修子さん。一人一人丁寧に針金造形から紙貼り、色塗りまで全行程を教えてくれました

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会場で流れる音楽表現

幻想的な会場をさらに盛り上げてくれているのは流れる音楽です。作曲したのは吉田在住でイギリス人のマーク・ファーリーMarc Fareyさん。なまず様の朝起きてから寝るまでの1日を表現したこの曲は16分にも及び、いろんな音で構成され想像力がかきたてられます。ずっとその場にいたくなるような力があるのです。

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【マーク・ファーリーMarc Fareyさん】
イギリス出身。サウンドデザイナーとしてロンドンBBC Radioにて10年以上勤めた後、独立、2015年に嬉野へ移住。ラジオ、テレビ、ゲームなどに楽曲を提供する。今回の会場音楽は白なまずの目覚めから就寝までの1日を表現している。

今後の構想

「宵の美術館」はゆくゆくは嬉野の地域全体に50箇所ほどの灯りのオブジェを増やしていきたいと構想しています。「なまずの寝床」はその一環のランタンアート。観て聴いて最高に贅沢な空間、宵の美術館「なまずの寝床」
ぜひこの機会を見逃さずに嬉野へ!

情報

宵の美術館「なまずの寝床」

期間:1月27日(土)〜2月12日(祝・月)
会場:嬉野市体育館
住所:〒843-0301
   佐賀県嬉野市嬉野町大字下宿甲2834番地
時間:17時〜22時(最終入場時間21時40分)

【入館料 】
大 人---500円
小中高生---100円
幼 児---無 料

WEB:https://www.yoinobijutsukan.com/

※駐車場は元中央広場をご利用ください。会場まで徒歩3分ほど。

PSYCHO/イラストレーター

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