「フードロス」この言葉を聞いたことがある方はどれくらいいらっしゃるでしょうか?
まだ食べられるのに、商品にならないからとか売れないからとかの理由で破棄されてしまうもののこと。
農家さんをはじめ、生産者さん達の間で課題として叫ばれている言葉ですが、この問題に取り組み且つ、コーヒーやお茶にも合う美味しいチーズを作った方が嬉野にいます。
ナカシマファーム
嬉野市塩田町にあるナカシマファームさん。
以前、EDITORS SAGAでも取材させていただいたのでご存知の方もいらっしゃるかもしれませんね。
【ナカシマファーム】1時間限定!作りたて!モッツアレラチーズ|嬉野
ナカシマファームさんの目指すチーズは、"子どもと大人が一緒に食べられる優しいチーズ"。
中島さん家族が丹精込めて育てている牛が毎日提供してくれる牛乳。工場の近くにある牛舎から素早く生乳をはこべるからこそ、工程の短縮が可能となり、酸化を防いだ雑味の少ないチーズを作ることができるといいます。
昔、お母さんから作ってもらった料理やお菓子のように、家族みんなで同じものを一緒に食べる"美味しさを共有する時間"。クセこそ少ないですが、家族全員が楽しめるチーズを作りたい。そんな想いと共に、一つ一つ心を込めて作られているのです。
ブラウンチーズ
こちらが、今回紹介する「BROWN CHEESE(ブラウンチーズ)」。
見た目はチョコレートの様ですが、ちゃんとチーズです。
口当たりが滑らかで、芳醇な香り。
キャラメル?ピーナッツバター?きな粉?黒糖?...こんな味わいがあるチーズに初めて出会いました。
そして特筆すべきはその甘みです。
砂糖不使用にも関わらず、糖度が50度以上もあるというブラウンチーズ。
濃厚でありながら、優しくスムーズで舌馴染みの良い甘さ。これは、生乳に含まれる乳糖による甘さなんだそうです。
中島さんのチャレンジ
先ほどお話した「フードロス」という言葉。中島さんの場合は、チーズ製造時において出る「ホエイ」という副産物でした。
酪農家さんやチーズ工房さんからすれば、長年の課題。
元々捨ててしまうものを製品化しようとすると手間がかかるけれど、中島さんはそこにチャレンジしたのです。
ノルウェーの「ブルノスト」と日本の最古のチーズ「蘇」。この二つからインスピレーションを受け開発したというブラウンチーズは約3年の年月がかかりました。
生乳を煮詰めて作るノルウェーのチーズ「ブルノスト」は、当時日本ではだれも作っておらず、独学で試行錯誤を繰り返したという中島さん。2018年に日本で初めて、「ブラウンチーズ」製品化に成功しました。
-JAPAN CHEESE AWARD 2018 部門NO1-にて、金賞受賞されたナカシマファームの「BROWN CHEESE(ブラウンチーズ)」。
現在では、coffeeやお茶にも合うチーズとして、福岡市平尾のコーヒーショップとコラボ企画をしたり、大手月刊誌に取り上げられたりとジワジワその魅力が広がっています。
また、2019年10月。イタリアで開催された「World Cheese Awards 2019」にチーズを出品!
日本史上初の、国際チーズコンテストへの本格出品ということで、九州からは厳選された3チームが出ていました。
結果はなんと入賞!さすがの一言です。
「ホエイの活用というフードロスを減らす取り組みが、世の中に少しでも知られたら」と語る中島さん。チーズのようにやさしいその人柄も素敵なので、商品を買いに行く際は、ぜひお話をきいてみてください。
さいごに
ブラウンチーズのおススメの食べ方を聞いてみました。
小さくカットし、まずはそのままで。そして、パンやワッフルに薄くスライスしてトッピング、フルーツジャムを添えて食べると絶品です!
飲み物はコーヒーや紅茶、ウイスキーなどの蒸留酒の甘みの少ないものと合わせると互いが引き立つということ。
あなたなりのブラウンチーズの楽しみ方を探ってみては?
店舗情報
店舗名 | ナカシマファーム |
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住所 | 〒849-1421 佐賀県嬉野市塩田町大字真崎 塩田町大字真崎1488 |
電話 | 090-5293-8680 |
公式サイト | http://www.nakashima-farm.com/ |
BROWN CHEESE 公式HP | https://www.browncheese.online/ |
https://www.facebook.com/pg/Ureshino.Saga/photos/?ref=page_internal | |
https://www.instagram.com/nakashima.farm/ | |
地図 |
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EDITORS SAGA編集部 中村美由希