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【「佐賀日めくりカレンダー2021」制作レポート第3弾】個性が見え隠れ? 歴代担当者に聞くカレンダー誕生秘話「佐賀県庁訪問編」 PR

EDITORS SAGAではこれまで「佐賀日めくりカレンダー」のデザイン工程や印刷会社へのインタビューなど、制作現場の裏側をレポートしてきました。

今回は「佐賀日めくりカレンダー」が生まれる原点となった、佐賀県庁を訪問します。

佐賀県庁へ、いざ!

秋晴れのこの日、あたたかな陽気に包まれていた佐賀市内。

さがすき推進事業として始まった「佐賀日めくりカレンダー」の プロジェクトについてお話を伺うため、県庁を訪れました。

お話を伺うのは、新館地下1階にある「SAGA CHIKA」。カフェも併設されている、明るい日差しが心地よいパブリックスペースです。

今回、歴代の「佐賀日めくりカレンダー」に関わってこられた、県職員の齋藤達朗さん(さが創生推進課)、猪ノ口幸子さん(現・福祉課)、織田美和さん(現・政策チーム)と、第1回目から企画デザイン・編集を行うTISSUE Inc.の桜井祐さんにお集まりいただき、当時を振り返ってもらいました。

「佐賀日めくりカレンダー」誕生の原点とは?

TISSUE Inc.桜井さん(左)と職員の齋藤さん(右)

桜井さん

2017年「佐賀日めくりカレンダー2018」の企画コンペに僕が参加して、齋藤さんと初めて一緒に仕事をしたんですよね。そもそも、佐賀県が日めくりカレンダーをつくることになった経緯を改めて教えてください。

齋藤さん

佐賀県民は「佐賀にはなんもなかもんね」と謙遜してしまいがちです。佐賀の魅力を自信を持って伝えるために、日常的に佐賀のことに触れてほしいという知事や職員の思いがありました。

桜井さん

それには日めくりカレンダーが最適だろうと。

齋藤さん

そうです。そのために佐賀ならではの日めくりカレンダーを企画できる制作パートナーを公募したんです。365枚の絵皿を使った日めくりカレンダーを提案してくださったのが、桜井さんでしたね。

佐賀にまつわるモチーフが描かれた絵皿。

絵皿がレイアウトされたポストカード型のカレンダー。

桜井さん

素焼きした365枚の豆皿に、県内にある窯元の絵付け職人さん、学生さん、作家さんに絵付けを施してもらっています。それを焼き上げて皿にしたものを撮影して、ポストカードにレイアウトして佐賀の豆知識を毎日載せたものを制作しました。

齋藤さん

有田に代表される焼きもの文化は佐賀のアイデンティティでもありますし、絵皿で県の魅力をひとつひとつ紹介するというアイデアが素晴らしかったです。苦労も多かったですけど......。

桜井さん

佐賀の歴史や文化について正確な情報を集めるのが難しかったですね。博物館に聞いても史実が定かではなかったり、明治に年号が太陰暦から太陽暦になったあたりは特に骨が折れました。齋藤さんと県庁に何日も缶詰になって文章をまとめて......もう一度やれと言われると、しんどいですね(笑)。

齋藤さん

そうですね(笑)。大変でしたけど、一枚一枚が魅力的で他にはないカレンダーができました。ポストカードなので大切な人の誕生日に送ったり、県内だけでなく県外の方にも興味を持ってもらえたり、佐賀を知ってもらうきっかけになったと思います。

進化する、日めくりのかたち

齋藤さんは2018年版を、猪ノ口さん(右)は2019年版を担当。

桜井さん

次の年は「日めくりカレンダーらしくめくれるようにしよう」という話になったんですよね。担当が齋藤さんから猪ノ口さんに替わって。

猪ノ口さん

一般的な日めくりのタイプなので、毎日めくってもらいたくて「今日はなんの日?」を新たに加えました。図書館に通って新聞や県政誌、町誌から情報を拾う日々でしたね。ただ佐賀にまつわる史実を調べていくと、私自身、発見の連続で。「誰かに知らせたい!」という思いもあって、ニッチな情報も盛り込まれています。

桜井さん

猪ノ口さんのセンスが光っている「今日はなんの日?」があって面白いですよね。例えばこのエピソード......。

猪ノ口さん

当時の暮らしが見え隠れして興味深いですね。ほかには1893年6月18日に勃発した中学校生と師範学校の喧嘩事件も面白い話題だったので、1日で完結ではなく、その顛末を6月23日、24日までの続きものにしています。めくるのが楽しみになって、毎日「へぇそんなことがあったんだ」と思ってくれたらうれしいです。

桜井さん

そういう何気ないエピソードってなんとなく残ってて、1回忘れても毎年繰り返すことで自然と覚えていきますよね。

猪ノ口さん

中学校・高校へ配布しているんですが、学校でこれをネタにして生徒さんが笑ってくれたり、何年後かに「そがんネタがあったよね」と語ってくれるといいですね。

地域に足を運んで、声を聞く。「佐賀すき」を広げたい

2020年版を担当した織田さん。

桜井さん

織田さんは昨年から今年にかけて担当になられてどうでしたか?

織田さん

先輩方が作ってこられたものを、いかに届けていくかを考えて。「佐賀日めくりカレンダー」のイラストは県民から募集しているんですが、学校だけではなく児童クラブへも案内をしていただいたところ、児童が玉ねぎや佐賀インターナショナルバルーンフェスタの絵を描いていて、職員さんには「地域のものを知るきっかけになった」と言っていただけました。

桜井さん

そういえば今年は、玉ねぎのイラストが多かったですね。

織田さん

「学校の友だち同士で佐賀のクイズを出し合っている」と中学生のお子さんを持つお母さんから伺いました。「遠方にいる娘に送りたい」と注文された方もいらっしゃいます。

桜井さん

今回のコンセプトは「みんなでつくる、みんなでつかう」なので、子どもたちに参加してもらえたり、家族の中での話題になっているというお話を聞けるのは嬉しいですね。

織田さん

ラジオリスナーのように、毎年イラストを応募してくださるファンもいらっしゃるんですよ。それだけ佐賀に愛着をもっている県民のみなさんは、実は多いんです。

齋藤さん

佐賀県民は「佐賀が好き」。だからこそ、その気持ちを広げたい。若者が就職などで県外へ出て行ってしまったとき、佐賀の魅力を自信を持って語ってもらいたいし、身近なところにいつも「佐賀日めくりカレンダー」があってほしい。学校や家庭で親しんでもらうことで「佐賀日めくりカレンダー」を群馬の「上毛かるた(※)」のような存在にしていきたいですね。

(※)1947年(昭和22年)に発行された群馬県の歴史・自然・人物・産業などを読んでいる郷土かるたで、群馬県民に広く親しまれている。

桜井さん

このプロジェクトを通して僕自身、佐賀についてかなり詳しくなりました。 カレンダー自体も、毎年やっていく度に洗練されてきているんじゃないかと。企画・制作する上で、情報の確認やパッケージ、販路の拡大などその年ごとに課題がある分、ブラッシュアップされています。2021年版も特色5色を使ったこだわりの仕様になっていますので、ぜひ期待してほしいです。

織田さん

毎年たくさんのお問い合わせがある人気商品なので、今回は販売数をどんと増やして、インターネットや多くの取扱店でお買い求めいただけるようになりました! これまで購入できなかった方もいらっしゃると思うので、ぜひ多くの方に手に取ってほしいですね。

今回、「佐賀日めくりカレンダー」の誕生のきっかけや担当者みなさんの情熱が伝わってきてさらに佐賀のことを知りたくなりました! 齋藤さん、猪ノ口さん、織田さん、桜井さんありがとうございました。

進化を続ける「佐賀日めくりカレンダー2021」に乞うご期待!

11月6日一般販売スタート!ECサイトより予約を受付中!

製本されたばかりの「佐賀日めくりカレンダー2021」がこちら。県民のみなさん、ぜひ佐賀の魅力が詰まったカレンダーで2021年を迎えましょう! 現在、EDITORS SAGAのECサイトで予約受付中です。

発売日 2020年11月6日(金)
価格 1,650円(税込)
取扱予定店舗 JONAI SQUARE
SAGA MADO
イオン 佐賀県内全店
ダイレックス 佐賀県内全店
早田株式会社 八谷搦店
積分館書店 大川店 ほか

取扱ECサイト

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編集部

今までなかなか紹介されていないような佐賀の隠れた魅力や新しい情報をお届けするべく日々、奮闘中!...

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