県内の森林の内約7割がスギやヒノキの人工林である、佐賀県。
なんと森林面積における人工林の割合は日本一です。
そんな「さがの木」を活かし、県民に「さがの木」を知ってもらうためのプロジェクトがあるんです。その名も『ふる郷の木づかいプロジェクト』。
佐賀の山で木を植え、育て、伐り、また植えることで、佐賀県の林業や木材産業の活性化に繋げようと、様々な事業の輪が県内で広がっています。
そんな「さがの木」を使って地産地消を育むプロジェクトについて、4回に分けてご紹介します!
「さがの木」を紹介するWEBサイト『YOKA-WOOD』
「佐賀ノ木ハ、ヨカウッド。」をキャッチコピーに「さがの木」の良さを伝えるWEBサイト『YOKA-WOOD(よかウッド)』。
その情報は多岐に渡り「さがの木」の特徴や佐賀県の林業事情、木材の豆知識から、チェーンソーなどの林業で使用する道具の使い方までご紹介されています。
その他、山の魅力を楽しむ活動を行う『林業女子会@さが』のメンバーによる「さがの木」を取り扱った現場のレポートやイベント情報、「さがの木」を使った建物の紹介なども掲載されています。
そんな『YOKA-WOOD』で紹介されている、古民家をリノベーションされたというお店に、先日お邪魔させていただきました。
MADE IN SAGA と暮らす
多くの歴史と文化が残る小城市の駅前にある完全予約制のケーキ屋さん『SWEETS LABO Tem. de Suc.』。
アンティーク家具やドライフラワーなどで飾らた店内は築107年という日本家屋のずっしりとした重厚感がありつつも、ゆったりとした時間が流れています。
「Tem. de Suc.はフランス語の"お菓子の時間"というフランス語の造語なんです。お菓子を食べる時間を楽しんで、時間を忘れてゆっくり過ごしてもらえるような空間作りをしたいなと思っています」とオーナーの次富さんは話します。
「さがの木」と共にのびのびと過ごす空間
以前は小城の住宅街にあった店舗が手狭になり、現在小城駅前の店舗に移転された当初は「さがの木」を使ってリノベーションされた建物とは知らなかったそう。
「その土地で採れたものをその土地で使うという地産地消の考えは、食べ物の世界の話と思っていました。建築の世界にも地産地消ってあるんだって驚きました!......でも確かに、育った場所でない地域で暮らすよりも、生まれたふるさとで過ごすと木も落ち着くのでしょうか」と次富さん。お店と共にのびのびと自然体で暮らしているとのこと。
息吹を感じる
「木の家は呼吸しているんだなって思います」
移転された年、冬も近くなり、古民家である事や木の家である事から「朝、お店の中は寒いんだろうな......」と思われていました。いざ冬になると、前日に温められた空気で、ほんのり暖かく感じたのだとか。
夏場になると、炎天下の中、お店に訪れたお客様によく「お店の中はひんやりとしていて涼しい」と言われるのだそう。
そんな体験もあり、冬は暖かく、夏は涼しく快適な室温に保ってくれるお店がまるで呼吸をしているように感じられたと語る次富さん。
また土間の先にあるカフェスペースの床は、オイルコーティングで仕上げられたもの。そっと足を下ろすと、木材特有の温かみを感じます。
居心地のいいと思うきっかけになれば
「今後、どういったお店にしていきたいですか?」
最後の質問に、次富さんは一言一言選ばれるように「人と人との相性のように、人と木にも相性ってあるかもしれません......。居心地のよさって目に見えるものではないですが、なんとなく感じるものですよね。『さがの木』を使ったこのお店が、お客様に居心地がいいと思っていただけるようなきっかけになればいいですね」と微笑まれました。
そんな温かみ溢れる「さがの木」で作られた『Tem. de Suc.』とスイーツやお店を通してお客様に愛を注ぐ次富さんに会いに、ぜひ足を運んでみては?
店舗名 | SWEETS LABO Tem. de Suc. |
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住所 | 〒8845-0022 佐賀県小城市三日月町久米2120-2 |
公式サイト | |
地図 |
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EDITORS SAGA編集部 相馬千恵子