今年で発行5年目を迎える『佐賀日めくりカレンダー』。
昨年からECサイトやショップでの販売もスタートし、目にする機会も増えたのではないでしょうか?
そもそも『佐賀日めくりカレンダー』は、佐賀への郷土愛を育む目的から、県内すべての中学・高校、県の関連施設などに配布され使われているのだそう。
ということで、今回は普段見ることのできない学校などの現場にお邪魔し、日めくりカレンダーがどのように使われているのか? 佐賀の魅力もあわせてレポートをお届けします!
佐賀県庁
「佐賀にはなんもなか」というイメージを持ってしまいがちな若い世代へ向けて、佐賀への郷土愛を育んでほしいという思いから『佐賀日めくりカレンダー』は制作が始まったといいます。
そんな『佐賀日めくりカレンダー』を発行している、佐賀県庁を訪ねました。
県庁新館のロビーに入ると、受付に『佐賀日めくりカレンダー』が設置されていました。
県庁を訪れた方からも、日めくりカレンダーに掲載されているクイズや歴史、イラストについて声を掛けられるそう。職員さんの行き帰りにも目に留まりやすいですね。
登庁すると日めくりカレンダーをめくって一日が始まるという、総合案内窓口の吉冨さん。
日めくりカレンダーのお気に入りポイントは?
「子どもたちが描いたイラストです。例えば2021年10月22日のイラストには大きなバルーンの下に小さく木や車が描かれていて、『これを描いた子はもしかしたらバルーンに乗って見下ろしたことがあるのかも?』と想像を膨らませて楽しんでいます」。
佐賀のおすすめの名所、自慢したい佐賀の風景は?
「佐賀インターナショナルバルーンフェスタの夜間係留です。夜空いっぱいにバルーンの光が灯る、佐賀ならではの風景ですね。佐賀の空は広々としていると感じるので、県庁からも晴れ渡った空が一望できて気持ちがいいですよ」
県庁の最上階にある展望ホール「SAGA 360」からは佐賀平野が一望できるのでこちらもおすすめです。
365枚の絵皿を使った第1回目の『佐賀日めくりカレンダー』も展望ホールに展示してあるので、ぜひ探してみてくださいね。
佐賀農業高校
次に伺ったのは、白石町にある佐賀農業高校です。
佐賀農業高校は「農は国の基」の教育理念のもと、生産技術や食品製造、農業土木などの農業の専門教育を行っている127年の歴史がある伝統校。通称「佐農」と呼ばれ、親しまれています。
県内すべての中学・高校で使用されている『佐賀日めくりカレンダー』は、ここ佐農の各教室でも使われているということでお邪魔しました。
環境工学科3年生の教室へ。
こちらの農業土木コースでは、道路や橋、ダムなどの土木建築の技術や水環境の保全について学べるということで、公務員を目指す生徒も多いのだそう。
この日はテストが終わったとあって、和やかな雰囲気です。
『佐賀日めくりカレンダー』は、教室の入り口に掲示してありました!
「佐賀の豆知識がクイズ形式になっているので、友だちと休み時間に出し合ったりできるのがいいところ。マニアックな問題が多いので正解率は低いですが知識が増えて勉強になります」と話してくれた中島くん(写真左)と、中村くん(写真右)。
鹿島市の出身の峰松くんは、地元の魅力を教えてくれました。
「鹿島にある昔ながらの街並みの酒蔵通りや祐徳稲荷神社が好きです。ふな市で行われる"ふなんこぐい"といわれる鮒を食べる風習があって、昔ながらの風習が残っているのが鹿島のいいところです」。
毎年1月19日に開催される鹿島市の肥前浜宿酒蔵通りのふな市は、300年もの歴史がある伝統行事。
地元に誇れる風習があることは素晴らしいですね。
担任の江原先生によると、佐農には県内各地域から生徒が集まっているので、日めくりカレンダーがお互いの出身地や住んでいる地元のことについて語るきっかけになっているそう。
「カレンダーを使ってクイズを出すことがありますが、生徒は自分の地元のことであれば自信を持って答えられます。そのおかげでほかの生徒たちも地元以外の佐賀のことを知る機会になっています。生徒同士も、誰がどこの出身でどんな文化で育ってきたかを知るきっかけになっているようです」と江原先生。
地域の文化や風習を生徒同士で共有したり、お互いのことを理解することにもつながっている模様。
日めくりカレンダーの役割は想像以上です!
カレンダーを手にする田中くん(写真左)と三好くん(写真右)。
「自分の生まれ育った大町町にある、よく遊んでいた『ボタ山わんぱく公園』がクイズになっていたり、日めくりカレンダーは自分の知っている場所が登場するので面白い」と話してくれた田中くん。
佐賀の歴史や偉人についての渋いテーマだけではなく、身近な地域ネタが掲載されているところも『佐賀日めくりカレンダー』の人気の秘訣のようです。
取材中、明るく礼儀正しい生徒のみなさんにエネルギーをもらった編集部。
未来の農業を担う、これからの佐農生の活躍が楽しみになりました!
蔦屋書店 武雄市図書館
Photo by Nacasa & Partners
武雄市にある、蔦屋書店 武雄市図書館に伺いました。
自然光がたっぷり注ぐ洗練された空間が、いつも心地よく迎えてくれます。
蔦屋書店 武雄市図書館の深江さんは、『佐賀日めくりカレンダー』の愛用者のひとり。日頃から、ご自宅でも日めくりカレンダーを使っているといいます。
もともとは東海地方出身で、武雄市に移住されて2年半という深江さん。
「KENMIN QUIZを解くのが楽しみで、まだまだ正解率は20%程度の弱小です(笑)」とのことですが、︎ディープでマニアックな佐賀ネタは佐賀県民でも全問正解は難しいもの。最近は佐賀弁を少しずつ学んでいるそうで、身近な佐賀弁を学べる「佐賀弁講座」(※)が加わった『佐賀日めくりカレンダー2022』を使えば、さらに上達間違いなし⁉︎
※2022年版から新しく「佐賀西高校『語り隊』による佐賀弁講座」が読み物コンテンツに登場。(365ページ中15ページ掲載)
深江さんが感じた佐賀のよさは?
「佐賀は自然豊かで、その中でも武雄のシンボルともいえる御船山が特にお気に入り。御船山を見ると、帰ってきたなというあたたかい気持ちになります。四季折々で移り変わる田んぼの風景も、見ていて心が和みます。お米もおいしくて水もきれい、そんな佐賀が大好きです」
『佐賀日めくりカレンダー』は、多くの方の目に留まるサービスカウンターで使用されていました。ふとしたときに、スタッフの方も覗いているそう。さらに店頭では来年の『佐賀日めくりカレンダー2022』も販売中です!
本に囲まれながらゆっくり過ごせる、蔦屋書店 武雄市図書館にぜひ足を運んでみてくださいね。
家族のコミュニケーションツールにも
最後は、昨年の日めくりカレンダーの販売イベントで2021年版を購入したという、佐賀県内に在住の酒井さんのご家庭にお邪魔しました。
『佐賀日めくりカレンダー』が、子どもたちの写真と一緒に冷蔵庫に飾られています。暮らしの一部になっているようで、なんだか微笑ましい。
「めくっていい?」と小学2年生の次男君。酒井家の日めくり担当なのだそう。
中学生・高校生向けに作られた『佐賀日めくりカレンダー』には、小学校低学年では習わない漢字も掲載されているため、中学生のお兄さんから内容を教えてもらうこともあるようです。
家族のコミュニケーションに、日めくりカレンダーが一役買っているとは!
日めくりカレンダーを使ってみて、子どもたちの反応は?
「小さい子にはちょっと難しいかもしれないけれど、イラストが入っているので低学年の次男も楽しめているみたいです。高学年の長女はよく読んだ内容を私に教えてくれますし、中学生の長男も地元のことはとくに興味を持って見ています。家庭でのいい教材になっていますね」と、母親のナミさん。
『佐賀日めくりカレンダー』は日常の家族のコミュニケーションツールや、家庭で気楽に使える教材としても活躍しているようでした。
佐賀平野に稲穂が豊かに実っていた秋の日。
「『佐賀にはなんもなか』は、ない!」
県民のみなさんの声を聞いていくうちに、そんなことが感じられました。ますます面白くなりそうな佐賀が、これから見えてくるのではないでしょうか?
『佐賀日めくりカレンダー』は、毎日めくることで佐賀の魅力を発見できます。
さらに中身が充実しパワーアップした『佐賀日めくりカレンダー2022』は、県内外のショップや書店、「EDITORS SAGA SHOP」で好評販売中(在庫がなくなり次第終了)なので、ぜひお早めに手に入れてくださいね。
撮影:堀川絵里香
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