【全5回】歩いて出会う、佐賀の商店街|有田編 PR

【全5回】歩いて出会う、佐賀の商店街|有田編

昔ながらの商店街。車でそのまま通り過ぎていませんか?車を降りて歩いてみると、思わず立ち止まりたくなる出会いがありました。

この連載では、全5回にわたり佐賀県内の商店街で働く「人」にスポットライトを当てて紹介していきます。3回目は有田です。

読み終わるころには、きっと「会いに行きたい!」と思うはず。

人に惹かれて、気づけばお気に入りの店が見つかる。そんな出会いが、あなたを待っています。

1.東洋セラミックス

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「有田といえば有田焼」。
そんな伝統の街に独創的なアイデアを持つ素敵な「人」がいると聞き、まず訪れたのは「東洋セラミックス」さん。

ここには、発明王エジソンも驚くようなアイデアの持ち主である会長がいらっしゃるといいます。

あいにくこの日は会長がご不在ですが。スタッフの方に、会長の素顔についてお話を伺いすることができました。

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「実は、会長は有田の出身ではないんです」とスタッフさん。
奥様との縁でこの地へやってきた会長は、有田焼の魅力にどっぷりとハマり、その可能性を追求し続けてきたそうです。有田の外の世界を知るからこそ、これまでにない「形」が生まれているのかもしれません。

また、驚くべきは、現在展開しているオリジナル商品のすべてが、会長自らの考案だということ。現在、70代後半とのことですが今なお現役で新商品を次々と生み出すという情熱は、まさに驚異的です。

そんな会長のアイデアから生まれた商品のひとつが、入口で目を引く「ブラボウル」。
一見するとスタイリッシュなボウルですが、実は台座の部分が有田焼でできているという、これまでにないユニークな構造。

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店内を見渡せば、ガラスの透明感と陶器の質感が響き合うワイングラスや、ワンプッシュで醤油を均一に霧状にする実用的な醤油スプレーなど、「有田焼」の概念を覆すラインナップが並びます。

「有田焼とは、こういうものだ」そんな型にはまらない自由な発想の数々...
ご本人にはお会いできずとも、作品の一つひとつからその熱い情熱が伝わってきます。

情熱が形になった品々に触れたことで、これまでとは少し違う視点で「器の面白さ」を感じることができました。伝統を守るだけでなく、新しさを吹き込む。そんな「人」の魅力こそが、有田の街を支えているのかもしれません。

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店舗名 株式会社東洋セラミックス
住所 佐賀県西松浦郡有田町赤坂丙2351-169 (MAP
営業時間 10:00~17:30
定休日 無休 (年末年始を除く)
電話番号 0955-42-6388
公式サイト https://www.toucera.co.jp/

2. MARUBUN

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食欲をそそる芳醇な香りに誘われて辿り着いたのが、ベーカリーカフェを併設したショップ
「MARUBUN」です。

店内を満たす焼きたてパンの香りと、穏やかに流れる時間。そこは、つい長居をしてしまいそうな心地よい空気に包まれていました。

ここでお話を伺ったのが、MARUBUNの7代目社長・篠原さん。実はこの篠原さん、単なる老舗の若社長ではありません。有田の盛り上がりを牽引する"仕掛け人"のひとりでもあるのです。

MARUBUNがある「アリタセラ」は、1975年に「有田焼卸団地」として産声を上げました。かつてはプロのバイヤーが集う拠点として歴史を刻んできましたが、2018年のリニューアルを経て、現在は誰もが気軽に有田の文化に触れ、買い物を楽しめる場所へと生まれ変わっています。

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現在、このアリタセラでは青年部が主体となり、クリスマスイベントやマルシェ、夏祭りなど、多彩な企画が開催されています。

「夏祭りも、『私がやりたい!』と言い出したのがきっかけです。提灯を買い、飲食店に声をかけ、めだか屋さんまで呼んできて(笑)。とにかく、皆が楽しめることがしたかったんです」

自ら動いて人を巻き込み、形にする。そんな「最高の言い出しっぺ」である篠原さんですが、もうひとつ驚きの事実がありました。

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実は「アリタセラ」という名称そのものの考案者が、他ならぬ篠原さんだったのです。

プロ向けの「有田焼卸団地」から、より親しみやすい場所へ──。
時代の変化に伴う改称にあたり、新名称が公募された際に、篠原さんもエントリー。作成者を伏せた厳正な選考の結果、見事採用されたといいます。
「『アリタセラ』には、卸(ホールセール)、販売者(セラー)、そしてセラミックスという響きを掛け合わせました。でも、一番込めたかったのは、有田全体を"セールス"したいという想いなんです」

400年の歴史が育んだ食、自然、そして美しい景観。
「有田という町が持つ全ての魅力を売り込みたい。(セールスしたい)」。そんな願いが、この名には込められています。

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そんな篠原さんが営むMARUBUNはベーカリーカフェを併設した、従来の有田焼専門店の枠にとらわれない新しいスタイルのお店で、カフェで器の使い心地を確かめながら、日常に寄り添うお気に入りの一皿を見つけることができます。

伝統を守りながら、新しい風を吹き込む。篠原さんのアイデアと熱意に触れれば、有田という場所がぐっと身近に、そしてより愛おしく感じられるはずです。

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店舗名 MARUBUN SHOP & BAKERY CAFE
住所 佐賀県西松浦郡有田町赤坂丙2351-169 (MAP
営業時間 <平日> 11:00~17:00
<土日祝> 10:00~17:00
定休日 12月31日、1月1日
電話番号 0955-43-2352
公式Instagram @aritayaki_marubun

3. 百田陶園

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2020年5月にフルリニューアルを遂げた「百田陶園(ももたとうえん)」。
世界的な人気を誇るブランド「1616 / arita japan」を展開していることでも広く知られていますが、ここにも次世代の有田を担う若き才能がいると聞き、足を運んでみることにしました。

一歩足を踏み入れると、「日々の暮らしの中に、器を取り入れることで、どのような光を添えるか」を優雅に提示するような、洗練された空間が広がります。

器そのものが持つ機能美と、日常のシーンが見事に調和したその空間は、まるで上質なアートを鑑賞しているかのような深い趣。

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案内してくださったのは、百田大成さん。その丁寧な語り口からは、
若いながらも、焼き物やデザインへの知識が豊富であるご様子がうかがえます。

「デザインを専門に学ばれたのですか?」 問いかけると、
「いえ、実は専門的に学んだわけではないんです」と少と少し意外な回答...。

「『百田陶園』として共に歩むデザイナーさんたちから、現場で刺激を受け、多くのことを吸収させてもらいました。それが私にとっての勉強代わりですね」

空間を見渡せば、デンマークや韓国などの海外パートナーとのセッションから生まれた、ライフスタイルを彩る多彩なプロダクトが並びます。器の垣根を超えたラインナップと、世界のクリエイターとの対話を通じて磨かれた百田さんの感性。それらが響き合い、ここには「器のある暮らし」の新しい形が静かに提案されています。

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焼き物を「見る」だけで終わらせないのが、百田陶園の魅力です。

店内にはカフェコーナーが併設されており、椅子に腰をかけ、香り豊かな一杯を楽しみながら、焼き物と空間が織りなす世界にゆったりと浸ることができます。

それはまるで、上質な美術館を巡ったあとのような、心地よい余韻に包まれるひととき。ぜひ、この特別な感覚を味わってみませんか?

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店舗名 株式会社百田陶園
住所 佐賀県西松浦郡有田町赤坂丙2351-169 (MAP
営業時間 10:00~17:30
定休日 年末年始
電話番号 0955-42-2519
公式Instagram @1616aritajapan

さいごに

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今回の有田のまち歩き特集はいかがでしたか?

アイデアマンの会長がいたり、イベントを仕掛ける方がいたり、新しい有田焼の形を模索する若手がいたり──。
その一人ひとりの人柄が、お店の空気やアリタセラ全体の雰囲気にやわらかく表れているように感じられ、とても印象に残りました。

焼き物の街・有田──。
「どんな器を買うか」だけでなく、「どんな人に会いに行くか」という視点で歩いてみると、アリタセラの見え方が、またひと味違ってくるかもしれません。

今回ご紹介した「有田焼卸団地協同組合」は、佐賀県が物価高騰対策を目的とした、「佐賀県プレミアム付商品券・クーポン券発行支援事業」に参加しています。

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