喫茶笹屋の前身は江戸時代の創業と言われる「笹屋旅館」。
現在の建物は大正11年(1922年)の嬉野温泉街の火災を受けた後に再建したもの。
復活の動きは以前にもあり、古い建物が朽ちて行かないようにとカフェをオープンされたこともありましたが、老朽化の問題と新型コロナ禍と重なって休業されていたのだとか・・・
その後、現オーナーの宇田川さんがこの建物を残すために令和6年(2024年)4月に「喫茶 笹屋」をオープンされました。これからも建物を少しずつ修復しながら嬉野の原風景として残す活動も併せて、嬉野観光の活性に繋げていきたいとのお話し。
古き良き日本が残る和喫茶
笹屋さんで出されるメニューは和菓子が中心です。
オーナーの宇田川さんは「日本の良いものを残したい。日本のお菓子の伝統文化を大切にしたい。それがこの笹屋の建物を残すことと同じように日本の歴史文化につながっているので、日本の和に拘って、お越しいただくお客様に愉しんでいただきたい」とのこと。
そこで笹屋拘りの美味しい和菓子をいただいて参りました。
珍しい白い善哉
今回いただいたのは「善哉(ぜんざい)」。冬の人気メニューだそうです。
出されてからまずあれ?と思ったのが、善哉が白いこと。
善哉のイメージは小豆のあの色・・・
ですが、笹屋さんの善哉に使われているのは白花豆・有機豆乳・中秋の名月の塩と拘ったものが使われているため白色の善哉なのです。
小豆で作られる善哉の甘さとはまた違う優しい甘さが口の中に広がります。普通の小豆の善哉よりも笹屋さんの白色の善哉がまろやかで優しく、より身体が温まった感じがしました。お餅はよもぎ餅と白いお餅の2種類入っています。一度軽く焼いてから入れているので、外はカリッと中はモチモチとしていて食感も楽しめました。
寒さが厳しいこの季節、笹屋さんのほくほく温かい善哉が身も心も温めてくれました。優しい甘さが広がり、とても美味しかったです。こちらは4月までの提供メニューです。
四季折々の風情を感じる日本の伝統文化のお菓子
そしてもう一つは、少し前に発売された上生菓子(練り切り菓子)です。
メニューには「ねじ梅」と「うぐいす」の2種類ありますが、今回は「ねじ梅」をいただきました。
こちらは北海道産の白あんを使用。白あんが程よい甘さで、コーヒーやお抹茶と併せていただくとよりこの上品な甘さが引き立ちます。
最近では上生菓子は数少なくなってきた日本の伝統の和菓子ということで、外国人観光客の方も注文されるそうです。
以前、伺った際に食べた人気メニューの「黒米おはぎ」もほっぺが落ちるほどの美味しいおはぎでした。こちらも是非食べてみていただきたいです。
赤い絨毯が広がる店内
店内には赤い絨毯が一面に敷かれ、テーブルの間隔も広く、ゆったりとした時間が流れています。そのため、ひとりで静かにティータイムを楽しむお客さんも多く見られます。
こちらのフロア以外にも和室などもありますので、お子さま連れでも行っていただけますよ。
最後に
今後は2階部分(14部屋)を少しずつ修復、再建して、喫茶だけでなくもっと色んなことに使えるような場所にしていきたいとのこと。より多くの方に笹屋を知ってもらいたいという思いから、「嬉野にお越しの際はぜひ立ち寄ってみてください」とのことでした。
笹屋さんのすぐ近くにはシーボルトの湯や足湯もあり、日本三大美肌の湯と言われる嬉野温泉も併せて楽しんでいただけます。
大切に残されている笹屋さんの建物と、素材に拘った美味しい和菓子をぜひご堪能いただきたいです。
店舗名 | 喫茶 笹屋 |
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住所 | 佐賀県嬉野市嬉野町大字下宿乙834 |
営業時間 | 平日 12:30〜17:00(16:30 L.O.) 土日祝 12:30〜18:00(17:30 L.O.) |
定休日 | HP・Instagramカレンダーにてご確認ください |
駐車場 | 無(近隣のコインパーキングをご利用下さい) |
公式サイト | https://cafesasaya.com/ |
地図 |
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