大きく美しい白壁の町家が並ぶ、嬉野市塩田津伝統的建造物群保存地区。
かつては「川港」として多くの旅人や物資が行き交い、たくさんの人の営みが交差していた歴史ある場所です。
2026年春、のどかな時間が流れる町並みの一角に、新しい拠点「スペース す」がオープンしました。
店名に込められた3つの『す』

「この場所は、私が地域での活動を通して出会ったメンバーと、お互いの『好き』を共有し合うなかで生まれた場所なんです」
笑顔で話してくれたのは、この拠点の運営メンバーであり、ローカリストの久野裕子(くの ゆうこ)さん。
店名の『す』には、久野さんたちが大切にしている特別な思いが込められています。

「『す』には3つの意味を込めています。1つ目は、佐賀弁の『〜すっ(やってみる、行動する)』、2つ目は、誰もがふらりと帰ってこられる『巣』、そして3つ目は、自分らしく『素』でいられる場所であること」
「『こんなことやってみたい!』と思ったときに、自分の『好き』をそのまま形にできるような場所が、まちの中にあったらいいなと感じて。この場所は、特別な誰かが引っ張るのではなく、関わる一人ひとりが主役になれる場所にしたいなと思っています」
日替わりの店主が彩る空間

『スペース「す」』の最大の特徴は、曜日替わりで違う店主がお店を運営していることです。
集まったメンバーも、それぞれの「好き」を体現する魅力的な個性の持ち主ばかり。
「月・土曜を担当しているいとちゃんは、大好きなレコードやCDを販売しているお店『喫茶いとやま』のオーナーさんです。外出するときは『ちょっとお店お願い!』と、お客さんに店番を頼んじゃうような、お茶目で愛される空気感の持ち主です」

楽しそうにメンバーを紹介してくれる久野さん。
メンバーの存在にはたくさんの刺激を受けていると言います。
「イラストレーターのちなつちゃんは、まちあるきをきっかけに嬉野に移住してくれた方です。このお店のロゴやのれん、フライヤーなどのデザインを手がけてくれて、日替わり店主も務めています」
「そして、『空き物件があるなら私たちで何かしようよ!』と声をあげてくれた発起人。関東から移住して旦那さんと『D-COFFEE』というカフェを営むのりさん。カフェのやり方なども一から教えてくれました」
「やってみたい」が交差する拠点へ

グランドオープンを迎えた「スペース す」は、これからもっと多様な使い方ができる場所へと育っていきます。
「まずは気軽に立ち寄って、ユニークな店主たちとのお喋りを楽しんで欲しいです。これからは、地域で活躍する作家さん向けの棚貸しや、嬉野のお土産品販売、イベントやワークショップを開く場所としても活用していきたいと思っています」
「誰だって、自分の住んでいるところを『好き』って思いたいじゃないですか。私は、ここにいる人たちが楽しく暮らせるまちにしたい。だから、この新しい拠点が、みんなの『やってみたい』を形にするきっかけになったら嬉しいです 」

かつて、川港として栄えた塩田津のまち。
その歴史の記憶を受け継ぐように、この場所に新たな交流の拠点が動き出しています。
プロフィール
久野 裕子(くの ゆうこ)
1988年大阪府生まれ。大学・大学院でランドスケープデザイン(景観設計)と公共空間の活用を学び、建設コンサルタント会社勤務を経て保育士に転身。2021年に嬉野市地域おこし協力隊として移住し、移住・定住促進や空き家活用、まち歩きなどに携わる。
現在は移住コーディネーターとして活動するほか、移住者仲間と共に日替わり店主制の拠点「スペース『す』」を運営している。
SAGAローカリストアカデミー2026 概要
| 日時 | 2026年9月12日(土)13:00~17:00(予定)(受付開始 12:30~) |
|---|---|
| 場所 | 佐賀県庁 新館 地下1階・SAGACHIKA-サガチカ- (〒840-0041佐賀県佐賀市城内1丁目1-59) |
| 参加対象 | 50名(先着申し込み順) |
| 参加費 | 無料 |
| 参加ローカリスト | 入江航 / 大石絢子 / 久野裕子/ 山崎裕次郎 |
アカデミー終了後に、交流会も開催!
歴代ローカリストとも交流できるチャンス。 新たな人脈や面白いアイデアが生まれるかも?
(アカデミーと同会場で、アカデミー終了後に2時間程度開催予定)
※参加申し込みは公式LINE「SAGAローカリスト」の応募フォームからお願いします。
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