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【地方から都会を編集する!?】「EDITORS SAGAが和菓子作家 御園井裕子氏のPR映像を制作」メイキング

こんにちは!佐賀と神奈川を行き来しながらの生活がもうすぐ丸4年を迎える嬉野エディターの鈴木です。相変わらずのどかで自然が美しい佐賀にハマっております。

さて、今回は昨年嬉野温泉(和多屋別荘)で出会った鎌倉の和菓子作家 御園井裕子さんのPR映像をEDITORS SAGA のカメラマンISSEIさんと中村美由希編集長とで制作した時のメイキングを皆さんにお伝えしたいと思います。

御園井 裕子氏

御園井裕子(みそのいゆうこ)さんは神奈川県鎌倉市にある「鎌倉手毬(てまり)」という創作和菓子店の作家。王様のブランチやぴったんこカンカンなどのTV番組をはじめ、トラーベ・アートフェスティバル(北ドイツ)やJAPAN EXPO(パリ)で練り切りの実演を披露されるなど、日本だけでなく海外でも活躍されている和菓子のスペシャリスト。 現在は、鎌倉だけでなく、九州・佐賀にも練り切りのレッスンに来られています。2016年より始まった、「嬉野茶時」という企画イベントでは、お茶には欠かせない甘味の部分で創作和菓子を披露されました。

PR映像制作のはじまり

2018年4月最初の打ち合わせはEDITORS SAGA編集部のあるJONAI SQUAREで。御園井さんのブランド「鎌倉手毬」のウェブサイトを見ながらディスカッション。御園井さんの美しい和菓子の写真を見て俄然興味を持つISSEIさんと美由希編集長。美由希編集長はお茶を習っていたこともあり、和菓子のトークも広がりました。

EDITORS SAGA に鎌倉手毬のPR映像を依頼した訳

そもそも、二人にお願いしたいと思ったきっかけは、私がISSEIさんと美由希編集長のコンビで取材し制作したランタンアーティストの三上真輝さんのインタビュー動画を観て感動したことにはじまります。

動画はコチラ↑↑

嬉野で2017年より開始した「宵の美術館」の指揮を執る三上さんは、制作がハードだったので相当疲労して取材を受ける余裕など実はなかったのです。しかし、美由希さんの真剣なインタビューと、ISSEIさんのレンズを見る集中度にきちんと向き合わなければ、と思ったのでしょう。届いた動画は近くでサポートしていた私にさえ聞かせてくれない優しい本音が収録されていました。プレッシャーも大きく先の見えないハードな現場だったけれど、映像にはまだ見ぬ人々への「とにかくランタンを観にきて」というメッセージがたっぷり詰まっていたのです。

制作現場

2018年5月鎌倉ロケハン。ISSEIさん美由希編集長初の鎌倉。宿泊先のゲストハウスZEN--JIにて。

御園井さんの鎌倉手毬が生まれた場所 北鎌倉 浄智寺谷戸の古民家「たからの庭」にて。

鎌倉ロケでは御園井さんのご友人で料理家の幾田淳子先生の贅沢なロケ弁が!なんとも美味しい現場です。

鎌倉での撮影を終えた後、これまでの整理と今後のスケジュールミーティング。佐賀市のマチルダさんにて。徹夜明けのISSEIさん眠そうです。

7月は天然川を嬉野市内で探しました。和菓子の背景に流れる水を演出したかったのです。市役所の中島さんが案内してくれたのは吉田の春日です。真っ青な空とくっきり浮かぶ雲、目にも眩しい田んぼの緑のコントラストに感動し、しばし目的を忘れボーッとしてしまいました。

佐賀県内でゆっくり撮影が出来る静かな場所!探したらすぐ近くにありました。嬉野市が所有する茶室「松風庵」。なんと水琴窟まであるのです。管理されている職員さんが気を利かせて音が鳴るようにしてくれました。御園井さんもリラックスしてご自分で伝えたい言葉を話してくれました。

水を背景にした和菓子の撮影を諦めきれず和多屋別荘さんの敷地の中にある水辺のスペースにて。実際には使用せずでしたが、やってこそ新たな背景へとイメージを膨らますことが出来たように感じます。

撮影小道具は素敵な食器が豊富にある和多屋別荘 水明荘厨房で調達。美由希編集長自らディレクションします。

5年ほど前から旅館 和多屋別荘の料理人の方々に和菓子の作り方を指導している御園井さん。最後の和菓子の撮影は客室で集中して行いました。

そのまま温泉に飛び込みたくなる衝動をおさえつつの撮影。

現場では時折意見の衝突もありますが、私はそういった現場こそより良いものに近づくと感じるのでワクワクします。

「こっちのアングルが良いかな」「いや、アングルより色合いが大事じゃない?」「この言葉はどお?」「こっちのお皿のほうが映える」
「蝉の声が大き過ぎるかな」「かえって効果音じゃない?」「鈴木さんカメラの音入っちゃう」活発に飛び交います。

完成版はこちら↓↓

地方から都会を編集する!?

まさか佐賀から鎌倉まで出向き取材するとは御園井さんからご自身のPR映像制作リクエストを受けるまで考えもしなかったのですが、今、完成動画を見ながら「そうか!やはりこれからは地方が都会を作る、それもアリなのだ。誰が何をクリエイティブしようが自由な時代なのだ」そのように思いました。感性が合うもの同士が出会って形に出来ればそんな良いことはない。

カメラを持つとどこまでも深く被写体の芯を見つめるISSEIさんと、本人さえ気付かない深い思いや言葉を引き出しそれをより分かりやすく具現化出来るか考える美由希さんのコンビは心を込めて制作に取り組むとても良いチームだと思います。

おわりに

なぜ、制作現場の裏側を皆さんにお伝えしたのか。
メデイアがどうやって作られているか、メイキングの表現も編集後記的にあっても魅力だと思うからです。裏側を見せることで、ものの良さや大事にしていることが見えるのではないか?そう感じます。
私自身、神奈川から嬉野に来て色々な方と関わり、企画に携わる中で感じるのは、現場で試行錯誤し、「いいものを皆さんに届けたい」「喜んでもらいたい」という人たちの想いです。そんな想いを皆さんに伝えること、これもメディアであっていいのではないか?と思います。

鎌倉手毬の動画を制作したお二人には、これからもたくさんのアーティストや職人、企業などのPR映像を制作して貰いたいです。

次回のオススメ職人をそろそろ伝えに行かんば!

『鎌倉創作和菓子 手毬』 

〒248-0021
神奈川県鎌倉市坂ノ下28-35
電話:0467-33-4525
WEB:http://temari.info/index.html

【映像制作】
撮影編集制作:保利一誠
撮影協力:鎌倉創作和菓子 手毬、北鎌倉たからの庭、北鎌倉 宝庵、和多屋別荘(嬉野)、松風庵(嬉野)
キャスティング、ロケコーディーネーター:鈴木暁子
企画:EDITORS SAGA 中村美由希、保利一誠


文:PSYCHO 鈴木暁子

PSYCHO/イラストレーター

チーム嬉野

嬉野移住歴3年目の鈴木暁子と、移住歴3か月目の大門光。関東からの移住ウーマンである2人が怒涛の嬉野エッセイをお届けすべく立ち上がっ...

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